| 2009年12月25日(金) |
東京高裁が、返還請求権放棄の議決は無効と判断 |
日経(H21.12.25)社会面で、栃木県さくら市の浄水場建設用地購入を巡る住民訴訟で、東京高裁は、元町長に約1億2000万円の返還請求をするよう同市に命じた一審判決を支持し、さくら市側の控訴を棄却したと報じていた。
さくら市議会は、一審判決後に、元町長への返還請求権を放棄する議決をしていたが、これについて東京高裁は「一審の判断を阻止するための決議であり、三権分立の趣旨に反する」として、議決は無効と判断した。
これまでは、地方議会が、首長に対する返還請求権を放棄する議決をした場合、裁判所は、住民の代表たる議会が判断したことだから尊重すべきであるとして、住民側の請求を棄却する判決が続いていた。
しかし、少し前に、大阪高裁が「返還請求権を放棄する議決は住民訴訟制度を根底から否定するもの」として無効と判断しており、今回の東京高裁はそれに続くものである。
価値判断として、「住民の代表である議会が判断したことだから、それを尊重すべきである」という考えはあり得る。
ただ、常識的には、支出が違法であるのに、その支出の返還請求を放棄するというのはおかしいと考えるべきであり、今回の東京高裁の判断は支持されるべきであると思う。
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