ロマンティスト・テイスト...jovanna

 

 

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HEART BREAK - 2008年02月26日(火)

世の中、吉井和哉ZEPP東京2日目で盛り上がっているだろうに、
私は、吹き付ける風の強さにガタガタ音を立てるこの部屋で
吉田修一の「悪人」を読んだ。(感想は、「覚え書き」に載せた。)
最終頁に『でも、あんな逃げ回っとるだけの毎日が……、
あんな灯台の小屋で怯えとるだけの毎日が……、
雪が降って二人で凍えとっただけの毎日が、
未だに懐かしかとですよ。ほんと馬鹿みたいに、
未だに思い出すだけで苦しかとですよ。』
という文章がある。
この場面で、THE YELLOW MONKEY最後のアルバム「8」の
「HEART BREAK」を思い浮かべた。
“僕らに行くあてはないけど
 いつまでもここにはいれない
 白い雪をかきわけながらどこへ行こうか”

この曲が発表された時、「雪の逃避行」「山小屋」という
シチュエーションに妖しく艶めかしい閉塞感を感じた。
この男女は、犯罪者か不倫かとにかく追われる身の上なのだろうと
そう思っていた。
けれど、冒頭に聴こえる機械音は何だろう?
曲の終りに聴こえるこのノイズは、何だろう?
まるで組織を裏切って逃げ出したアンドロイド達の行末みたいだ。
もしかしたらどちらかが人間なのかもしれない。
ダメージを受けて死にかけて或いは壊れかけた恋人達が
“HEART BREAK同じ痛みを
 HEART BREAKわかりあえたね”
と
肌を寄せ合っているのかもしれない。
“早くよくなろう”は、
性的な意味に捉えていたけれど、
「心中」「情死」の方が近いのではなかろうか。
首を絞めて殺そうという衝動を覚えるまでの想いの深さと強さ、
そういう「愛」の形もあるのだね。


「HEART BREAK」のこの逃げ場のない男女は、
この曲を作った当時の吉井和哉が抱いていたTHE YELLOW MONKEYの姿を
投影しているのじゃないかと思った。
相撲の「死に体」何故かそんな言葉が浮かんだ。
自ら「死に体」宣告を下した吉井の愛だったのじゃなかろうかと、
そう言う風に感じた。




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