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希望の水 - 2008年01月13日(日) ![]() 吉井和哉自伝「失われた愛を求めて」「祖母の死」の章で、 吉井和哉が1998年正月スペイン旅行で訪れた トレドのサントトメ教会で見た絵は、 エルグレコの描いた「オルガス伯の埋葬」だ。 この絵を見た時に『頭の中で“球根”が流れた』と語っている。 この絵の下半分に描かれた地上では、オルガス伯の亡骸が聖アウグスティヌスと 聖ステファヌスに抱き抱えられ黒衣の参列者や騎士の見守る中で 埋葬されようとする姿が、そして絵の上部では、 オルガス伯の魂がイエスの導きで天上世界へ生まれ出でる様子が 表わされている。 魂が中心部を下から上へ昇って行く様子は、あたかも 胎児が産道を通って誕生するようにも見える。 「死」と「再生」、「喪失」と「魂の平安」「希望」 そういうものを感じる。 吉井は、『“球根”が嫌いな曲というわけじゃないんだけど』とか、 言っているけれど、私は、THE YELLOW MONKEYの中で この「球根」「BULB」はベスト3に入る曲だ。 「球根」は、物凄く研ぎ澄まされた詞だと思うし、 「BULB」の詞、特に訳詞には、どれくらい力を貰って来たか判らない程だ。 どれほど闇が濃くとも絶望が深くとも、 この身体の内奥に赤く息づく熱い血のマグマ、 生と性の炎が脈打つ限り、光は射すだろうって。 私にとって、この「球根」「BULB」は、最高の「希望の歌」だ。 この「球根」がリリース(1998年2月4日発売)されてから、もうすぐ10年になる。 『初登場1位は、競合アーティストがいなかっただけだろう』なんて、 そんな理由だけじゃないと思うよ。 自分が作った曲だからと言って何を言っても許される訳じゃないと思うぞ。 何年か後でも良いから、またこの「球根」「BULB」を歌って欲しい。 様々な人生経験を重ねた吉井和哉が表現するこの歌をこの歌詞を 聴きたいと願う。
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