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猫もつれて行こう - 2007年04月18日(水) かなり遅い話題だけれども、TV LIFEに掲載された 「僕らの音楽」プロデューサーきくちさんと吉井和哉の 対談で語られた『猫もつれていこう』の歌詞の話が引っ掛かっている。 きくちPは『ファンの皆さんは知っているみたいですね。』と 仰っているけれど、どういう意味だろう。 「楽園」は、1996年11月25日、古巣コロンビアを離れファンハウスへ 移籍したTHE YELLOW MONKEYが放った第一弾シングルだ。 吉井曰く最初は、『「スプーン一杯分の幸せをわかちあおう」は 「動脈」ではなく「静脈」だった。』とのことで、 「覚せい剤の歌」にしようとしていたらしい。 社長に止められ結局「動脈」になったけれど、この曲からは、 古い体制、しがらみ・・・そういうものを振り棄て、 新天地を目指そうとする「決意表明」の強い意志を感じる。 “ひとりきりもいいだろう ふたりだけもいいだろう 猫もつれて行こう 好きにやればいい” この「猫」は何かの比喩なのだろうという気がする。 発売当時は、きっと吉井は猫が好きなんだろうとしか思っていなかったが、 人に従順な犬と違って猫は、人に干渉される事を好まない 自由気ままな生き物というイメージがある。 猫=CATのスラングでは、ジャズミュージシャン、ジャズ好きという 意味があるそうだ。 もしかしたら吉井も、ジャズという狭い範囲ではなく ROCK好き、更に言えばTHE YELLOW MONKEY好きの音楽狂達を含めて、 自分達の「音楽の極み」へ導こうという目標を「猫もつれて行こう」と 表現したのじゃないかと思う。 『自由を目指して』っていう夢と希望に満ち溢れた歌だけじゃないところが 本当に凄い。 “愛と勇気と絶望をこの両手いっぱいに” “赤い夕日を浴びて黒い海を渡ろう そして遙かなあの自由の聖地へ” 青いサンゴ礁の海なんかじゃないんですよ。 「絶望」もちゃんと抱えているんですよ。 これでこそ吉井だ。 ホントは「猫」も苦手な癖に「猫もつれて行こう」って 歌っちゃう吉井が好きだ。
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