Impression


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Date 2006年10月07日(土)
急がない
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久しぶりに、休日を休日として過ごせた一日で終わりそうだ。


9月22日から30日まで、母が九州の実家へ
遅いお盆休みを過ごすために、と
ずっと前から計画していた友人との韓国旅行のため、
8泊9日、○島の実家を留守したため、
その間の父のお昼と晩御飯を、姉と相談しながら切り盛りしてきた。


仕事柄、私は営業なので自分の時間を組み立てられるし、
幸い会社と家の距離が車で5分程度の近さもあり…ということで、
私から、お父さんのご飯の用意をかってでたのであった。
(どうしても都合が会わないときは、姉が用意してくれてた)


さて、このことを主人に言うべきかどうか…迷った。
フと、折々話を聞いてくれてる、あるおばさまが、
主人とうまくやっていく秘訣(?)のようなものを教えてくれた事を思い出した。
夫って、子供のようにヤキモチをやくからね。
 お嫁さんが実家に出入りする回数が多いかったり、
 実家を頼りにしているのを知ると、ご主人は口では「いいよ」と
 言ってくれていても、積もり積もって不仲の原因になるからね。
 今のあなたがあるのは、ご主人様のおかげ。だから大事になさいね。
 何かする時は、ご主人にまず伺いをたてるのよ。
 実家にコッソリ帰るのもお母さんお父さんに会うのも、おばちゃんに会いにいくのも
 せっかく住む場所が近いのだから、会いたい気持ちを我慢しなくてもいいと思う。
 けど、行った回数・詳細は、言わなくて済むならば、内緒にしときなさい。
 そして、たまに、ご主人に「実家に遊びに行ってもいい?」って可愛く尋ねなさいな。
 ずるい様に聞こえるかもしれないけどね、これでいいのよ。
 これから何十年、できることなら死ぬまで一緒に生活していく夫婦…
 …とはいえ、血が繋がっているわけじゃない他人なの。
 上手に、立ち回りなさい、ネ



結局主人に、「母は、お盆の里帰りのため、友人達と韓国旅行に行く為に22日から出かけて、
30日の夜、帰ってくるのよ」とだけ伝え、ご飯の支度や実家の手伝いに行く詳細は省いた。


結果、
私は、主人に対して、お昼とお夕飯の準備をしに実家へ行く話を、しなくてよかったように思う。
なぜなら、今までもずっと、帰宅が6時というのはざらで、
大体、7時半〜8時に帰宅して、それから晩御飯の仕度をすると食事の開始が
9時を回るのがほとんどだった生活をしてきたし、
主人のお弁当も、作れたり作らなかったりがあった。
そんな中で私が、父のご飯の支度をするために、お昼と夕方に、
実家でご飯を作る…というのは、きっと、主人にしてみれば面白い話ではないような気がするからだ。

ハッキリ言うなら、「保身」の為に、言わなかった。


そんな風に心配するならば、私は主人に、母の旅行中でも忙しくても
お弁当だって作ればいいし、
父の夕飯を作るために早く帰れるのなら、
母の旅行が終わって帰ってきたら、私もいつも早く帰れるように段取りして
主人より先に帰って、ご飯を作って待っていればいい。
…けど、そんなのは、短期間しかできない。
お母さんが留守の間だけ、終わりが見えるからできたことなのだ。
そんなに何もかもできるほど私はスーパーマンじゃない。
仕事が忙しかったから、やりきれないと思った。
やったら、倒れると思った。

自分の体調と、
仕事と、
そして姉の心労を軽くするため、
父のお夕飯を作るためと、久しぶりの親子の会話のために、
主人に我慢させて不便させてることを悟らせず二人の家庭の不和を招かないために、
全てを話さないことは「絶対に許されないことではない」と、自分を言い聞かせた。

「それでも、それをやるのが妻の務めなのに、私はそれを果たせてない」
と、申し訳なくも思っていた…そんな矢先、
お夕飯を作りに実家へ居た時(20:30)に、主人から携帯に電話がきた。
力のない、元気のない、ヘロヘロの声で「お腹減ったよ〜…」と優しく泣いた。

その日、主人は神奈川の現場に早朝から出ていた。
県外の現場のときは帰りも遅い…という私の思い込みがあったので
「あと一時間は実家にいれる、大丈夫」と時間の余裕を持っていたはずだった。
けど、主人の話を聞くと、もう18時(早い)には帰宅していて、ハラペコだと言う。
私はびっくりして、「あと30分で仕事終わるから待っててね」といい、
大急ぎで父の夕飯を作り、家路についた。

結局この日は、食事の開始が22時近かった。
私は、お腹を空かせて待っていた主人を先置いて、その主人に内緒で、
自分の父の食事の支度をしていたという罪悪感があったので、
主人に不満っぽく、愚痴ってしまった。(八つ当たりだ)
「早く帰ってるなら、連絡くれればいいのに。
 私はてっきり、現場が神奈川で朝も早かったから、帰りも今くらいの
 遅い時間なんだろうなって思ってたよ。連絡くれれば、仕事の段取りも
 帰りに合うようにしたのにな」

「遅くなるときは、いつも夕方電話してるだろ?
 電話なかったら、帰る時間は、早い…ってゆーか、それなり。
 いつもそうだったろ?」
と、主人に言い返され、「あ、そういえばそうだった気がする…へへへ」
と、少々ばつが悪くなる私。
しかし私はさらに言い返す。
「でもさ、帰ってるなら帰ってるで、もっと早めに連絡してくれればよかったのにー」

そうしたら主人が言うには、
「あのね、オレはね、雅紀が帰ってくるまで待つのは、大変でもなんでもないんだ。
 どんなに遅くなろうが、待ってれば帰ってきてくれるから、平気。
 でも雅紀が、もしオレより早く帰ってきてご飯の支度をして待つということは、
 多分、大変で辛いんだと思う。
 雅紀は仕事もしてるし、時間だって自分でどうにでもなるとはいえ、
 そういうわけにもいかないんでしょ?
 別に、遊びまわってほっつきまわってるわけじゃないんだから、
 帰りが遅くたって、それはしょうがないよ。
 だから、連絡しなかったんだ。」

「でもさすがに今日はハラ減ったんだよね〜」と、主人が笑った。

私、ガガーン。
信用してくれて待ってくれる主人の優しさが、身にしみた。


主人は「まさかの出来事」を、考えない。
ある意味、純粋。
ある意味、鈍感。

でもまぁ、私には丁度良いのかもしれない。

考えすぎて動けなくなってしまう私には…。


実家や、この家での暮らしや、家族の問題を、
会社の、私のすぐ上の上司(女性)に相談したり話を聞いてもらっていたりする。
そうすると、だいたい、決まって彼女は言う。
「雅紀ちゃんが、そうやって実家の苦労を背負ったり、相談のったり
間に入ったり、そういうことってね、嫁に行くとできないものよ?
普通、お嫁に行った先の嫁姑問題で、毎日なにかしらあるものよ。
なのに雅紀ちゃんには、それが無い。
生活の仕方や、いろんなことがあるとはいえ、でも雅紀ちゃんはいじめられたり、
いびられたり、そういうのが無いのよ?
普通ね、毎日、仕事とはいえ帰りが遅くて、ご主人への晩御飯が遅いとね、
だいたいのお姑さんは、うちの息子のご飯の支度もしないで何してるのって怒るものよ?
それもない。洗濯の仕方が悪かろうが、毎日洗って畳んでくれる。
研修時代も、送り迎えしてくれる。優しいじゃない。
こんなお家、大事にしなきゃ、あなた罰があたるわよ。
あなたが、実家に関われるのも、今のご主人と一緒になったから、よ。
あなたが一番に、そして最初に大事にしなきゃいけない人は、おばちゃんでも
お母さんでもお父さんでも、お姉ちゃんでもない、会社でもない。
ご主人を、一番に、最高に大事にしなさい。ね!」


あ〜。
やれることを、彼が優しい何も言わないからと、ちゃんとしてあげれてない気がする。。


基本は笑顔で、
そして、頑張って、やっていこう。

目標が高すぎるのかな。
そうだなぁ、、ゆっくり、楽しんで、やっていこうか。
そうしよう。



いきなり、高い所にはいけない。
いきなり、山の頂上には、いけない。
経験もなければ、実績もない。
上り続けれるのか、はたしてその力が自分にあるのかさえわからない。

…まぁ、麓をウロウロして、体が温まったら少しずつ登ればいっか。
強風で前に進めなかったら、止まればいいや。
上に登るにつれ寒くなって、上着を忘れてることに気がついたら、
取りに帰えればいいし、もしかしたら隣に居る人が貸してくれたりするかもしれない。
暖めてくれるかもしれない。
山小屋があって休んでたら雪がやんで春がくるかもしれない。
暖めあえばいい、支えあえばいい。
無理して急いで登ることは無いんだよね。

どうせ登る山なのだから、
足元も、
景色の移り変わりも、
楽しんで登ればいい。

寄り道もいいさ、
道を間違えてもいいよね。

自分のコンパスをしっかり持って、
自分が信じる正しい道に戻ればいいんだから。

もう、
今すぐにできないからといって、
自分の力の無さを責めるのは、やめることにした。

すぐに変わらないからといって、
焦るのはやめた。


未来の果は、
現在の因がつくる


大丈夫


焦らなくても、
急がなくても、
幸せになれるよ。

今よりも良くなりたくて、幸せになりたくて、
がんばって生きてるんだもの。
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