◎ ぽんやり。 ◎

私はまだ、自分は子どもなのだと思っていた。
常に保護者を必要とし、自分の意思は他人の意思で、そこに責任なんかなくて。
まだ、護られる側だと思っていた。
…ついこの間までは、確かにそんな存在だったのに。

『大学生』って、なんて中途半端なんだろう。
成人はしていない、まだ未成年のくせに、扱いはもう子どもじゃない。
子ども、と呼ばれる人たちを、護るべき側に立っている。
授業で子どものことを習っても、そこに自分は含まれていない。
…何だか、少しだけ寂しい気持ちになった。

でも、誰も『大人』とは呼んでくれない。
子どもじゃないのに大人でもないらしい。
じゃあ、私達は何なんだ?

絵に描いたようなモラトリアム期。
昔の人は、よくもこんな言葉を思いついたものだと思う。

   − 2006年05月25日(木) −

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