ぴよの映画めった斬りコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2009年03月19日(木) ウォッチメン

監督:ザック・スナイダー
出演:ジャッキー・アール・へイリー
    パトリック・ウィルソン
    ビリー・クラダップ、他
オススメ度:☆☆☆−


【あらすじ】
ケネディ暗殺事件、ベトナム戦争、キューバ危機等、かつて世界を震撼させた様々な事件の陰には「ウォッチメン」と呼ばれる監視者達が常に寄り添い、人々を見守り続けていた。1977年政府より施行されたヒーロー廃止法によりバラバラになったウォッチメン達・・・時は流れ1985年ニクソン政権下の米ソ緊張状態の中、かつてウォッチメンとして活躍した1人の男が暗殺された。危機感を覚えたメンバーの1人・ロールシャッハはかつての仲間を訪ねて事件の真相を追うが・・・


【感想】
アラン・ムーア原作、デイブ・ボギンズ作画による同名タイトルアメリカン・コミックの映画化。
後にグラフィックノベルとしてまとめられ、アメリカでは「コミックのアカデミー賞」と呼ばれるカービー賞とアイズナー賞を受賞、更に1988年にはSF業界で最も歴史と権威を誇るヒューゴー賞の特別賞受賞(コミックでの受賞は本作だけ)という快挙を成し遂げたという、正に伝説のSFアメコミだそうだ。

す、すみません・・・本作のタイトルすら知りませんでした(涙)、勿論原作未読ですぅ〜。

そんな伝説の作品なので、アメコミの映画化に血道を上げるハリウッドが手を出さないハズがない。
ところが余りにも複雑且つ衝撃的なプロットとオチ、そして壮大過ぎる世界観に幾人もの映画人がトライするものの頓挫し、ハリウッドでは長い間「本作を映画化(映像化)する事は不可能だ」と言われていたそうだ。
それを今回「300(スリーハンドレッド)」でその映像技術に世界的に非常に高い評価を受けたザック・スナイダー氏がメガホンを取る事で、20年もの歳月を経てようやく映像化に至ったという次第。

まー長い前振りでしたー。既に感想の半分は書き終えた気分ですー(笑)
・・・そんなこんなで本作ですが。

「300」でその映像の素晴らしさはお墨付きのザック・スナイダー監督、確かに映像は本作でも溜息モノ!
映画冒頭の「コメディアン暗殺シーン」から飛ばす、飛ばす!スナイダー監督お得意の「スローモーション+ハイスピード」な映像処理は本作でも如何なく発揮され、スタイリッシュ且つスリリング+ダイナミックにスクリーンを彩ります。
また、本作の舞台が1985年(更に遡る事半世紀前からの話も見せる)という事もあって、今も尚あらゆる音楽シーンで利用されリードし続けている70年代80年代の名曲を劇中挿入曲にバンバン使用。
いきなりボブ・ディランのあの名曲とかもう、ちくしょー!カッコ良すぎて死ぬわあああああ!!←1人興奮モード

ところで本作、長い。上映時間2時間43分。
でも最近はアメコミ映画でも2時間超の作品は普通〜にありますしね。要するに「面白くて時間が経つのがあっと言う間」なら上映時間が2時間半だろうが3時間半だろーが、観客は「長い」とは感じない訳でしょ。
ところが本作は本当に長かった。要するに「長かった」と感じたと言う事はー・・・(^-^;

なんて言うのか、伏線とか登場人物の横顔(過去)を見せるシーンが長過ぎなんだなー。
勿論その過去を見せない事には後のオチに続かないというのは判るんだけど、それにしても冗長過ぎる。Dr.マンハッタンとローリーの恋愛なんぞは結果的に本筋には絡まない訳だから、もう少しタイトにエピソードも見せてもらった方がいい。ナイトオウル2世とローリーのグダグダSEXシーンに至っては「まー好きにやれよ、お前ら」な感が盛り沢山(苦笑)
ついでに言うとロールシャッハのエピソードは、いっそ全部すっぱり切ってもいいくらい。彼が狂気に走ったきっかけのエピソードがダラダラと語られるんですが、「そんな事件、世界中探せば星の数程あるでしょー(溜息)」程度だし。

そんなこんなで実言うと、映画中盤まで眠たくて眠たくて・・・正直1/3とは言わないけど1/4くらいは居眠ってたかも。

とは言うものの、本作が数々の名誉ある賞を受賞したというのはさもありなん・・・とにかくオチが凄い。
凄いというか、非常に考えさせられるというか、とにかく「勧善懲悪な判り易さが魅力のアメコミヒーロー界」において、よくもこのオチを持って来れたな〜と。少なくとも子供に見せていい作品ではないですわね。
あ、よく見たら本作「R-15」ですね。ちゃんとレイティング付いてました。まあそーだよね(^-^;

今この作品が映画化されるというのが、何かの因縁を感じさせる・・・と言うかアメリカ政府を挑発してる?
原作コミックは80年代後半に発表されたそうですが、このオチはまるで今のアメリカを予見しているかのようです。とにかく事の真相がつまびらかになったトコロで「えええええ。マジでかよー!」と思いつつも、「現代のアメリカの世相を丸々反映してるじゃないか」と唸ってしまった。
・・・いかん。あんまり書くとオチバレしそうだ(既にオチバレ状態になってるかも。すんません)

そんな訳で、非常によく練られたプロットの作品だとは思うんですが・・・
映画としてはちょっと冗長過ぎるし、途中まで話を把握し難いのはキツイです。ぴよがバカなだけかもしれません(涙)
でも「オチさえ良ければ全て良し」とは言えない作品だったなぁ〜。うーん。面白い話だけに何か残念な気分(^-^;








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