ぴよの映画めった斬りコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2008年04月03日(木) モンゴル

監督:セルゲイ・ボドロフ
出演:浅野忠信
    スン・ホンレイ
    クーラン・チュラン、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
陰謀渦巻く12世紀モンゴル。ある一部族の頭領の息子として生まれたテムジン少年は、父を毒殺され仲間に裏切られて自らの命も狙われるという過酷な運命を背負わされる。しかし後の宿敵となるジャムカとの出会い、そして妻と定めた運命の女性・ボルテへの一途な愛を貫くテムジンは、様々な逆境を乗り越え、その高潔な精神と並々ならぬ統率力でモンゴルを統一するべく男として成長して行くのだった。


【感想】
今年のアカデミー賞・外国語映画賞にノミネートされて話題になった作品。
製作はドイツ、カザフスタン、ロシア、モンゴルの共作。そんな多国籍な製作陣が選んだ「後のチンギス・ハーン」ことテムジン役は、何と日本の俳優・浅野忠信さんだったという何とも異色の組み合わせです。

チンギス・ハーンに余り興味がないので申し訳ないんですが(^-^;
何でも、チンギス・ハーンについてはモンゴル統一後の事はよく知られているものの、それ以前の少年〜青年期に関する記述が何も残されていないそうで、彼がその時代どう過ごしていたかについては今も謎なんだそうです。
そんなチンギス・ハーンの謎に包まれた青年時代を、大胆に想像・脚色して描いているという作品。
要するに本作は史実に則った話ではなく「こんな青年時代を過ごしてたのかもネ♪」というおとぎ話みたいなもんです。

本作は全編モンゴル語で、浅野さんも猛勉強してモンゴル語のセリフに臨んでいます。
そして乗馬も猛特訓したそうで、本作の騎馬シーンは全てスタントなしでご自身が演じているそうです。彼の役者魂には本当に頭が下がる。堂に入ってて実に素晴らしかったですよ。
モンゴル語の発音については流暢なのかさっぱり判りませんが(苦笑)、少なくとも他の役者さんと絡んでいても全く違和感は感じませんでしたから、きっとかなりお上手にお話していたんでしょう。多分ネ。

更に本作は、制作に4年・制作費は50億円という途方もない時間と金を費やしたそうで、劇中に登場する美しく壮大な大地や目も眩むような壮絶な戦闘シーン等、映像的にも見ドコロは満載です♪

・・・と、とりあえず誉めちぎったトコロでー。←え?(^-^;

内容自体に関しては、正直言って「ん〜?」と・・・ちょっと首を捻りたくなるような感じが。
勿論「コレは史実と違うからダメだ!」なんて言う気はありませんよ。最初からフィクションだと判ってますし。そういう事ではなくて、何だか時間軸がよく分からない作りになっていると言うのか。

映画スタート時が9歳で、それから何年後にボルテを娶って、ボルテを略奪された後何年経ってから奪回に行ってるのかがよく判らなかったんですよね。
他にも奴隷として売られた後ボルテと再開するまでに多分10年近く経ってるハズなんですよね。生き別れになる時に赤ん坊だった息子が、再開した時は10歳になってましたから。
で、その後程なくして妻子から離れて大軍作りに行っちゃってるんですが、この大軍を作るまでにどれくらいの時間が経ってるんだろう?あんまり息子が成長してないみたいだけど、独りぼっちで旅立ってあそこまでの大軍にするまでには相当の年数が掛かってると思うんだけどなぁ。うーん。

まあ、そういう難癖は抜きにしても(コレって難癖だったのかー。苦笑)
本作は根本的に「テムジン(チンギス・ハーン)の人柄を示すエピソード」を中心に据えていて、テムジンがどういう手腕で軍を拡大していったのかとか、どういう手順でジャムカとの直接対決に到ったのか等の「歴史ドラマ」部分に関してはほとんど描かれていませんでした。
勝手に「歴史大作ドラマ」だと勘違いして鑑賞していたぴよが悪いんですが、歴史ドラマ部分を期待して見に行くとかなりの確立で肩透かしを食らう事になりそうな予感(薄涙)

それにしても、テムジンの嫁もスゴイ人でした。
金がないから体売って夫の元に馳せ参じる訳ですよ。そもそも息子も娘も両方共テムジンの子じゃないしね。
でもそんなの関係なーい♪テムジンも愛する妻が産んだ子ならぜーんぶ俺の子!って受け入れちゃう。もう究極の愛の形を本作で見せ付けられましたね。テムジンの愛の深さは正に神の領域です(笑)

そんなこんなで、
正直言うと「コレって浅野さんが主役じゃなかったら、いいとこ単館ロードショー系でしょ」と思ってしまった訳で。
確かに映像は凄かったので、大箱で質のいいスクリーンと音響効果が期待出来るシネコンで拡大上映してくれるのは大変有難い事ですが、内容ははっきり言ってツッコミ所満載じゃないかとー・・・(^-^;








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