ぴよの映画めった斬りコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2006年10月17日(火) 日本以外全部沈没

監督:河崎実
出演:小橋賢児
    柏原収史
    松尾政寿、他
オススメ度:☆☆


【あらすじ】
2011年、地球の大規模な地殻変動により日本以外の全ての陸地が沈没してしまった。世界中から大量の外国人難民が日本国内に押し寄せ、食料不足により物価が高騰。更に外国人犯罪が多発した為に、政府は超法規的措置としてGAT(外人・アタック・チーム)を組織して不良外国人を捕らえては国外追放する事になった。日本人は特権階級となり、諸外国の要人は日本の首相に媚びへつらう。この後日本はどうなるのか!?


【感想】
小松左京氏著の名作「日本沈没」の成功に、SF作家仲間が集まった際に星新一氏が「日本以外全部沈没というパロディを書いたらどうか」と提案し、そのネタに筒井康隆氏が乗っかって(勿論小松氏の了承は得てますよ)発表し、ある意味本家本元の「日本沈没」以上にウケたという(苦笑)伝説の名作短編パロディSFの映画化。
今年新たに「日本沈没」が映画化された事に便乗して、コチラも映画化しちゃえー♪という安直な企画ですネ。

学生時代に筒井氏の原作は読んでいます。
原作の方では当時のハリウッドスターやミュージシャン、各国政治家の名前が実名でバンバン登場。読んだ当時でも笑うに笑えない超ブラックユーモアだったのは記憶にあります。

そんな訳で本作ですが。
そもそも原作が原稿用紙数十枚の短編だった事、それから「カルトなファンにしかウケない」と評判の河崎実氏がメガホンを取っているという事(いかレスラー、コアラ課長のあの方ですからねぇ。溜息)を鑑みて、「どーせダメだわな」と期待値ゼロで鑑賞したのですが・・・まあ予想通りのB級ダメ映画。でも思った程は悪くもないか?(苦笑)

元々の筒井氏の原稿だけを元に映画化したら、多分上映時間は1時間も持たない。
だから「河崎流」にアレコレとエピソードを加えて話を膨らませてはいるのですが、どーも空回りしてる部分が多い。
「GAT」ネタは結構よく出来てるなぁと思ったけど、根本的にギャグが滑りまくって笑えない。本作の原作はブラックユーモアであって低脳系ギャグで笑わせるタイプの作風ではないので、原作との作風のギャップが埋められないと痛い。
でも北朝鮮のネタはなかなか面白いネ。この展開は充分有り得るなぁ〜(をい)と思えるだけに、結構高評価ですヨ。

もう少し持ち上げると、本作の超ショボい爆破映像等は長年ウルトラマンシリーズを手掛けてきた実相寺昭雄氏が監修されているらしいので、往年のウルトラシリーズのファンは嬉しくなっちゃう安っぽさでしょう。
それから旧作映画とTVドラマの「日本沈没」にそれぞれ小野寺役で出演していた藤岡弘、氏と村野武範氏が本作では別の役で登場する等して、旧作に対するオマージュも感じさせてくれるのは嬉しいトコロ。

まさかこの映画見に行って「外国人に対する差別が云々」とか言い出すヤツはいないだろうけど、少なくとも在日外国人の方は間違っても見に行かないようにしましょう(苦笑)
一応言い訳のよーに特権階級化した日本人の愚行っぷりを見せて「アホやね。日本人ってーのは」と笑わせようとしている部分もありますが、基本的に在日外国人の方が見たら、そのままテロに走りたくなるような内容ですから。(^-^;

そもそもこの作品は映画化に全く向いてない題材ですからね。
むしろよくこの内容の作品を2006年の今の政治情勢で「日本沈没リメイクに乗っかれ!」という勢いだけで製作したよなぁと感心しちゃいましたよ。まあ監督と製作者の勇気だけは買ってあげましょう(笑)







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