ぴよの映画めった斬りコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2004年12月15日(水) ULTRAMAN

監督:小中和哉
出演:別所哲也
    遠山景織子
    大澄賢也、他
オススメ度:☆☆−


【あらすじ】
航空自衛隊のパイロット真木舜一は、先天性の病気を持つ息子との時間を大切にする為に退官を決意した。その最後のフライト中に、謎の赤い発光体に衝突・機体は墜落。奇跡的に無傷だった真木は、無事に退官してセスナパイロットとして新たな第一歩を踏み出した。ところが真木は防衛庁の特務機関に連行されて監禁されてしまう。実は3ヶ月前にも同様の事件が発生。青い光に遭遇した海上自衛隊の有働二尉は、その後恐ろしい怪物に変態を遂げて失踪していたのだった。


【感想】
円谷プロの特撮キャラでも特に人気の高い「ウルトラマン」、1966年に放送されてから38年もの長き間に渡り大人も子供も魅了し続けている永遠のヒーローを、新たに21世紀に蘇らせるという作品です。

さて、本作は1966年に放送された「初代ウルトラマン」の第一話「ウルトラ作戦第1号」を21世紀風にアレンジして脚本を書き下ろしているらしいです。
何が既存のウルトラマンと違うのかというと、最も違う部分は「主人公が妻子持ち」である事。
そしてウルトラ警備隊や地球防衛軍みたいな「絶対に存在しない特殊組織」ではなく、陸上自衛隊や海上自衛隊、防衛庁の特務機関(これは実際にはないだろーけど防衛庁はあるよネ)等の実在する日本の機関での出来事にする事によって、よりイマドキなリアル感を出している部分ですね。

リアルを追求する事によって、子供時代にウルトラマンを見ていた時には全く考えなかった「大人の事情」というのが、ドラマとしてクローズアップされた脚本になっています。
赤い光に衝突した真木は、地球を守るよりも子供と過ごす時間を大切にしたいファミリーパパ。
それに自分が何者になってしまうのか?人ではなくなってしまうのか?という不安を抱え、恐れおののき震え上がって葛藤し続けているごくごくフツーの感覚の良識人。

青い光に衝突して悪玉に人の心すら乗っ取られてしまった有働にだって、元々は心優しい青年だった。
優しかった有働の過去を知っている恋人の研究員は、既に彼から人としての心がなくなったと判っていても自分の手で怪物になってしまった彼にトドメを刺す事が出来ない。

・・・明らかにコレ、今のお子様ではなく「1966年当時お子様だった方々」をターゲットにしています。
だから、ドラマ部分に力点が置かれていてウルトラマンがちっとも登場して来ない。1時間40分弱の上映時間で、ウルトラマンと悪キャラが対決するシーンは実際には20分もないんじゃないだろうか?
しかも、設定やドラマはリアルなのにバトルは1966年当時の感覚+αくらい。空中戦ではウルトラマンと戦闘機の連合チームが入り乱れて戦ってて、ちょっとエヴァとかマクロス辺りの絵を彷彿させてくれるんだけど・・・このシーンの演出はマクロスを手掛けた板野一郎氏なんだってさ。こんな部分も1966年の少年を満足させる作りで妙に納得!(笑)

でもネ、これでは2004年の子供には面白味を感じる事が出来ないんじゃないだろーかと思うのです。

そう・・・この作品の1番の問題は、明らかに1966年当時に少年だった方々をターゲットにした作りなのに、実際に劇場に足を運ぶのは2004年の少年の方が圧倒的に多いという事だと思うんだよね。
きっと1966年の少年(パパ)と2004年の少年(息子)が揃って楽しめる映画を・・・というコンセプトなのではないか?と推測するのですが、今の子供にとってダレる脚本では・・・エゲツない言い方をすると「興行収入は望めない」

少なくともぴよの隣で見てた2004年の少年が、1966年の少年(パパ)に向かって「訳わかんねー」って言ってたし(^-^;







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