ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2004年11月20日(土) 透光の樹

監督:根岸吉太郎
出演:秋吉久美子
    永島敏行
    高橋昌也、他
オススメ度:☆


【あらすじ】
番組制作会社の社長・今井は25年ぶりに鶴来町にやって来た。かつて取材した刀鍛冶職人の山崎火峯氏の家をたまたま見つけた今井は、当時高校生だった火峯の娘・千桐が老いて寝たきりになった火峯の介護をしながら借金に負われている事を知る。美しい千桐に魅せられた今井が彼女に援助を申し出ると、千桐は「私を買ってください」と答えたのだ。


【感想】
第35回谷崎潤一郎賞を受賞した高樹のぶ子氏著のベストセラー小説の映画化。
ぴよは一応文学少女だったので谷崎の作品は一通り読んでいる。「痴人の愛」を読んだのは高校生の頃だったが、倒錯した究極の愛の世界は当時セックスのセの字も知らないウブアホなぴよを、随分ときめかせて胸をざわつかせたものだ。
てな訳で、谷崎作品は文庫化された物は全て読んでますが、この作品の原作は未見です。
でも谷崎潤一郎賞を受賞した「究極の大人の愛」をテーマにした話なら、きっとぴよの心をエッチな気分でいっぱいにしてくれるに違いない(こらこら)と、相当期待していた1本。

この映画の舞台挨拶の様子をTVの芸能ニュースでチラリと見ましたが、どーやら映画の内容そっちのけで秋吉久美子の26歳年下の彼のネタばっかり。加えて言えば、本来「今井役」をやるはずが途中降板したショーケンと恐喝騒ぎでモメまくってるよーで・・・この作品の話題ってそれくらいしかなかったよね?(^-^;

それもその筈、ぜーんぜん面白くないんだもんっ(←今日も吠え)
コレが大人の恋愛?究極の純愛?はぁ?ナンデスカ?コレハ・・・って映画っすよ(きっぱり)

そもそも役者のセリフがすんげー浮いてるんだよな。
きっと原作もこういうセリフ回しなんだろうけど、活字にして読むのとそれを耳で聞きながら映像を見るのは別。
時代設定は昭和63年という事になってますが、昭和63年だろーが平成16年だろーがこんなクサい&陳腐なセリフで口説く男なんているわけねーだろ!もしいたら瞬殺決定だろ!笑うよ!つーか思いっきり笑ったよ!!

R-18指定になってる本作、簡単に言っちゃえば「ヤってヤってヤリまくり」なんだけど(笑)、秋吉久美子も頑張って「中年」と呼ばれる年齢になっても尚美し過ぎる姿態を惜しげもなくバンバン晒してるんですけど・・・正直言って「艶かしい」というよりも「白々しい」としか思えなかった。
根本的に「やーらしくない」んだよな。叙情的に美しく大人の性交シーンを見せたいと思っての演出?なのかもしれませんが、はっきり言えば「見ててもソソられないしときめかない」
・・・おじちゃんとおばちゃんのエッチシーンにそんなもの求めるなって言われたら「そーですよネ」と答えるしかないけど、だったら映画の大部分を占めるこの「クソ面白くないエッチシーン」をどう捉えればいいのやら(^-^;

映像美が本作の魅力の重大な要素でもあるハズ・・・予告編では「映像化不可能と言われた名作がついに!」みたいに煽ってありましたしねぇ。
確かに映像には随分こだわっているよーで、金沢の数々の名勝を四季折々に触れて魅力的に見せてくれますし、霧の中に佇む大杉や一面のカタクリの花には監督のこだわった美意識を感じさせますし。
でも「映像化不可能と言われた」と煽るほどすんごい映像とは思わなかったけどなぁ。もしかしてこの映像化が不可能だと言われてた理由って「これだけ裸出しまくってくれる有名中年女優はいないだろう」って事だったのかしら?(爆)

そもそもこの映画の作りが「不倫は美しい」っていう誤解をさせる作りなのは問題だと思うんだよな。って言うか、どうして大人の恋愛がテーマの作品って「不倫」なんでしょうか?夫婦愛って大人の恋愛じゃないの?
もっとも長年連れ添った老夫婦の平凡で穏やかな慈しみ合う日常を描いても、小説や映画として面白くも何ともないからなんだろうとは思うけどさー(^-^;

ま、今流行り?の「熟年不倫カップル」のデートムービーとしてはオススメ出来る1本ですかね(笑)







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