ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2004年11月14日(日) 砂と霧の家

監督:ヴァディム・パールマン
出演:ジェニファー・コネリー
    ベン・キングスレー
    ロン・エルダード、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
夫に去られたキャシーは、1人亡き父の形見である我が家で無気力な生活を送っていた。ところがたった500ドルの税金未納により大切な我が家が差し押さえられてしまう。それが行政側の手違いだと判明した頃には、既に家はイランから亡命したベラーニ大佐が購入していたのだった。何とか家を取り戻そうとするキャシーだが、ベラーニも国を追われて「新天地・アメリカ」で愛する妻子を幸せにする為に購入したこの家を、みすみす手放す訳にはいかないのだった。


【感想】
アンドレ・デビュース3世著の同名タイトル小説の映画化。本作はアカデミー賞に3部門(主演男優賞・助演女優賞・作曲賞)にノミネートされましたが、結局タイトルは取れなかったよーです。それでも批評家の皆様からはかなり評判が良く、予告編でも「世界中を嗚咽させた!」と煽りまくりの作品です。

そもそもだらしがなくて役所の確認書類をきちんと開封しなかったキャシーに問題があるんでしょうけど、そんな事って誰でもやっちゃうレベルのミスだよね?ぴよも今年自動車免許更新したんだけど、役所から送られてきた「更新手続きハガキ」をDMと間違えて捨てちゃったもんねっ♪←自慢してどーするよ(^-^;
それに話の展開を考えると、たとえ書類を開封していたとしてもやっぱり家はベラーニのモノになっちゃっただろうし。

アメリカに亡命して来て、家族にミジメな思いをさせたくない一心で必死に肉体労働(彼的に猛烈な屈辱だろう)を続けているベラーニにとって、起死回生の一大チャンス!と購入したキャシーの家を、当たり前のよーに「間違いだったから返して」の一言で「はい、ソーデスカ」と引き渡す気になれないのもよーく判る。
どちらもホドホドに感じ悪く、どちらもそれぞれ「この家」に思い入れがあり、どちらも手放したくないと思ってる。
どちらも悪くない、どちらの言い分も筋が通ってる、どちらの気持ちも痛いほど判る。

どちらも「この家」にこだわってはいるけど、それは「この家を取り戻す為なら何を犠牲にしてもいい!」という程の殺伐としたモノではなく、ちゃんとお互いの腹の内が判ってみれば「そんな事情があったなら、この家を諦めますよ」くらいの、ごくごくフツーの良心や良識を持った人同士なのに、何がトチ狂うとここまでの悲劇になってしまうのだろうか?

家族を愛するが故、彼女を愛するが故、「家」こそが自分が求める家族愛の象徴であるが故、少しずつ「小さな悪意」という間違いを犯してしまう。間違いを犯している時にはお互いそれが最良の手立てだと思っているけど、お互いにとって「家」は「愛の象徴」であって、本当に愛すべきものは「家」ではなく「家族」だったり「彼女」のハズなのに、実像が置き去りにされて単なる象徴でしかない「家」に固執してしまったが為に、本当に愛すべきモノを失うハメになってしまう。
こんな悲劇があっていいのだろうか?誰も悪くないのに、どうして「愛」は報われないのだろうか?

物凄く練られた脚本だと思うし、役者の演技もナチュラルでいい。
非常に質の高い作品だなぁと思うけど・・・
「だったら、どちらがどういう対応をしていればよかったの?」と思わずにいられない。
(そもそも間違えた行政に問題がある、って言っちゃったらこの映画終わっちゃうので横に置いて考えましょう)
だって亡き父の形見の家を行政の手違いで奪われたまま、黙ってホームレスになるなんてまっぴらだし、これから進学してお金のかかる息子と妻を養う為には、日雇い労働だけではとてもじゃないけど事足りないし。

「本当に大切なモノの本質を見誤ってはいけない」「相手の立場に立って考えて理解してあげよう」という事が言いたかったんだろう?と思うんだけど、「大切なモノの本質」を守るためにはお互いにとって「家」は必要不可欠だった訳だし、そー考えるとどーしたって結果的にこの悲劇は避けられようがなかったんじゃないの?って気がするんだよね。

「こうすれば双方丸く収まった」という答えが見つけ出せないぴよの思考は、ずーっと堂々巡りを繰り返し・・・もっともこの映画に答えなんて必要ないのかもしれないけど、それでも少しでも救いがあればこんなに鬱々とした気持ちにならなくても済むのに、と思わずにいられない。

作品としては上質な作りだと思います。けどぴよはやっぱり「救いのある話」の方が好き。







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