ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2004年07月09日(金) パピヨンの贈りもの

監督:フィリップ・ミュイル
出演:ミシェル・セロー
    クレール・ブアニッシュ
    ナドゥ・ディウ、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
パリのとあるアパートに越してきた8歳の少女エルザはいつも独りぼっち。若いママは仕事と遊びに忙しくて相手にしてくれないのだ。見かねた同じアパートに住む蝶コレクターの老人ジュリアンはエルザを自宅に迎え入れるが、彼女の傍若無人振りに憤慨して家を追い出してしまう。そんなある日、長年捜し求めていた幻の蝶「イザベル」の手掛かりを得て急にジュリアンが旅立つ事を知ったエルザは、こっそり彼の車に乗り込んだのだが・・・


【感想】
名優ミシェル・セローが蝶コレクターの老人役を演じるほのぼの癒しムービー。
名古屋では先週末の公開になったばかりなのに、たった2週間の上映でしかも今週末からはモーニングショーのみの縮小公開になってしまうという不遇の作品です。そこまで冷遇されるからにはよっぽど面白くない話なのかも・・・と、多少の危惧を覚えつつも、予告編がかなり感じよかったので「ファースト・インスピレーション」を信じつつ鑑賞した本作(^-^;

こしゃまっくれた8歳児エルザを演じるクレール・ブアニッシュ嬢は、200人以上ものオーディションを経てキャスティングされた、本作で映画デビューのチャーミングな子役ちゃんです。
そばかすだらけの顔に痩せて頼りない風貌、いかにも「どこにでもいる子供」という感じですが、満面の笑顔がキュートでなかなか技アリの子役ちゃんです・・・でもネ、彼女なかなかスタイルいいですヨ♪子供のクセに足が妙に細くて長いんだな。
今後の成長段階で間違わなければ、将来かなり見栄えのする役者さんになりそうな予感です。

話はジジイとエルザのロード・ムービー系の形を見せながら、伏線ネタとして誘拐騒動とジジイがイザベルという蝶にこだわる秘密があり、更にその伏線ネタをイマドキの母子関係とジジイのトラウマの開放というオチに着地させるという、何とも欲張りな脚本です。

コレがなかなか上手に料理されているんですよ。
「どうして○○なの?」「どうして○○って言ったの?」と質問攻めのガキに辟易しながらもまんざらでもないジュリアンの姿は、いかにも小さな子供の扱いを知らないものの何とかしてこの小さな子供に応えてやりたいというジジイの優しい愛を感じますし、自分をきちんと一人前の人間として扱ってくれるジジイに対して、理由無き信頼感を覚えてすがり付いて行くエルザのいたいけな(時にクソなまいきな)態度も妙にハマってる。

ジジイのトラウマネタが、エルザ母子に対する・・・子供とどう接していいかわからないと嘆く世の若き母親達に対する福音として昇華していく展開は、ヒューマン・ドラマとして質の高い脚本になっていたと思う。
オチも出来過ぎな展開ではあるものの、ファンタスティックでほのぼの感いっぱいで癒しムービーの王道。
何より気持ちいいのは、これだけのネタをたったの1時間半弱という短い時間にコンパクトにまとめ上げている点。

少々小粒でパンチが弱く、更に名前で観客が呼べるような俳優が使われていないというハンデを背負っているものの、これは隠れた名作系だと思いますヨ♪・・・本当にB級っぽいんだけどネ(笑)







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