「受胎告知」に思う


2007年06月15日(金)
有給二日目の今日、日中は家で過ごした後、
夕方から上野の東京国立博物館「レオナルド・ダ・ヴィンチ −天才の実像」展へ。

事前にHPで確認した限りでは、
金曜日の延長開場時間帯は割と空いているし、
そんなに暑くないし…と思って、この日の夕方を選んでみた。
ところが、最後の金曜だけあって、本館入る前から行列。。。
やっぱり考えることは同じようで、結局会場入るまで20分程度待ちに…


そして実際に目の当たりにした「受胎告知」は、
実に穏やか、そして「意思」を感じられる作品。

自分の中で「受胎告知」のイメージは、
大原美術館で見たエル・グレコ作が強かった。
それは、大天使ガブリエルの告知に対して、
驚きと戸惑いの表情を見せるマリアの表情が人間的で、
とてもドラマティカルなもの。

一方、ダ・ヴィンチ作はその対極。
大天使ガブリエルの告知を受けるマリアの印象は、
ガブリエルよりも泰然とし、受け入れるよう。
その心の強さ、また、人間を超えた何かを感じるもの。

おなじ聖書に出てくる場面でもこうも違うのか…と、
改めて驚かされました。

しかも、ダヴィンチがこの作品を20代前半で、
また、数々の数学的技法(?)を絵に組み込んで、
描いていることには、ただただ驚くばかり。

第2会場では彼の遺したメモ等を元に、
彼の思考を模型や3D等を用いて紐解いていたけど、
進んでいくうちに頭がクラクラ…
どうやったらそういう思考ができるのだろう?
そして、それが真理をついているのだから、すごい。

真なる「天才」を見た気がしました。
こういう人は二度と現れない、そんな気がします。



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