寝ずに読んだ本の感想が主。


2003年07月04日(金)
今朝は9時半起床。しかも、相当頭が痛い。
というのも昨日寝る前、「ちょっとだけ…」と思い、
北村薫「リセット」を読み始めたら、
ページをめくる手が止まらなくなり…
残っていた250ページを読み終えた時間は深夜二時半。
…そりゃ頭痛もするだろう(苦笑)。

「スキップ」「ターン」に続く『時と人』の三部作は、
寝れなくなってしまうくらいに(笑)読みごたえ十分。
ただ、ネタバレなしで書くのはかなり難しい…ので、
ネタバレで感想を書きます。未読の方はここを飛ばしてください。

(以下、ネタバレ)

読み終わった直後は、「…よかったぁ。」
すごく強い印象…というほどではなかったのだけど、
どちらかというと、読み終ってから寝るまでの間、余韻がずっと残っていた。

「リセット」で描かれている、戦争に断ち切られた想いが
「転生」を通じて繋がるまでの「奇跡」。
北村さんはその過程を優しく、丁寧に綴っている。
ただ、「リセット」は、「スキップ」や「ターン」と違って、
ハッキリとした「悪」が出てこないせいか、
全体的に優等生的な作品になってしまっている感じも否めない。
だから、少し読了後の印象が弱かったのかな…と思う。

中にはこの作品を斜めから見て、
「現実にこういうことが起こるか?」なんて事をいう人もいると思う。
そんな事言ったら「リセット」も「ターン」もありえない。
ただ、そういう事を通じて、北村さんが伝えたかった事。

―――想う、信じる、願うといった、人間の「気持ち」の重要さ。
それを「時」をいう絶対物を通じて伝えたかったのでは。
人を信じると普通に痛い目にあうような時代だから、
殊更、そんな気がしてしまうのだけど。
注:あくまで個人的見解です...

(ネタバレ終わり)

「六の宮の姫君」のように、北村さんは作中に文学や時代を、
膨大な資料に目を通された上で、当時の雰囲気を歪めずに織り込む。
「リセット」も物語のみならず、時代や歴史を
それを目の当たりにしていない世代に伝えるという点で、
とても意味のある作品になっていると思う。
巻末の参考文献が5ページというのが、何よりもその証拠。(笑)

その意味で、自分のような「戦後」に生まれた人間には、
一度は読んでほしい作品だと思います。

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金曜時代劇「ゆうれい貸します」今日で終了。
ストーリーはOKだったけど、最後ちょっと急ぎすぎ…のような。
もう1、2話あってもよかった気がする。
来週からは宮部みゆき原作の「茂七の事件簿」。
このシリーズ、好きだから楽しみ。

BGM : Oh Yeah! / 小田和正♪



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