泡とガラス玉


2008年07月10日(木)      ヒカリ


花びらが僕のつま先を隠してしまった
一枚と一枚の重なりに
古い想いは誰知らず者になって

でも僕は
この深い夜に君に逢いたい
花びらをかき分けなくても
ここにその亡骸があったことを僕だけが知っている


憎んでいたわけではない。
人を殺めたわけでもない。
君を愛していたのだ。
想われなくても良かった。


それなのに
胸を刺されて痛かったのは何故だった
赤い血は出なかったけど
づっと花びらは散り続けて
僕を亡き者にする気なのだ
大地は白く覆われて
少しづつ世界が眩しいけど
僕は多分
忘れはしない


愛を知らせた君に祈る
この長い夜に君を想う


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