サミー前田 ●心の窓に灯火を●

2007年01月10日(水) 大物は謙虚

 ある人に呼ばれて新年会というか食事会に呼ばれた。30分遅れて指定された料亭に行くと3人が自分を待っていて、一人は日本国民なら半分以上はその名を知っているであろう、大物女優兼歌手Nさんであった。自分はその人のファンではなかったが、やはりテレビでもおなじみの顔なので、一瞬緊張したが、非常に気さくなすばらしい人間性の持ち主で、すぐに打ち解けてしまった。
 以前発売直後に会社側のトラブルで回収された幻のシングルがあり、それは祇園の端唄/小唄をアレンジしたものだというので、ぜひとも聴いてみたくなり、探してみようかと思ったほどだ。
 6年程前、仕事でイタリアに行った時に、やはり有名女優のZさんがスタッフ一行みんなと同じようにエコノミークラスでおとなしくしていたことがあり、本当の大物というのはこうじゃなきゃ、と感心したことがあったが、この日の会合もまさしくそんな気持ちであった。



2007年01月09日(火) 発掘ライブテープ

 日帰りながら実家に帰ったのだが、物置の自分のものをそろそろなんとかしろと親が言うので、物置を開けてみると、段ボールにカセットテープがどっさり出てきた。客席で録音したライブテープもたくさんあって、79年後半くらいから、いろんなライブにいくたびに携帯用テープレコーダーを持参していたのだ。いくつか主要な音源は整理していたが、特にフールズは結成直後のライブからあって、音質、演奏の出来といった試聴や選択はさておき、こんどまとめて宅急便で某レーベルのオーナー氏に送りつける予定である。そのうち形になるかしら・・・。やっぱり午前四時はかっこいいなあ。



2007年01月02日(火) 青春の光と影

 ジュディ・コリンズの歌う同名映画の主題歌。いい曲だよね。
オリジナルはジョニ・ミッチェル。69年の青春像を見事に描いている名曲。

 全てのものごとや現象には、表と裏、光と陰がある。
 A面とB面。表通りと裏通り。昼と夜。 
 本質や真理というのは、裏側に潜んでいるのだと思う。
 どちらかというと自分は生まれつきB面や裏側が好きな人間なのである。
 勝新太郎は「影を愛せ」と教えてくれた。
 ようするに上っ面だけ見てもダメ、騙されるなよ、影を見ろ。ということである。
 
 どうでもいい話、六本木とか表参道ヒルズでもいいが、そうゆう庶民性のかけらもない場所には仕事以外ですすんで行かないし、行っても気分がよくない。それに比べ、先月もわざわざ行った大阪の商店街巡りの楽しさったらない。南森町のコロッケ、とか十三のタコヤキとか、至福のB級グルメだね。大阪の商店街は遊園地であり宇宙だと思う。
 東京の商店街はパワーがなくなってるものなあ。まだアメ横とか中央線あたりはいいけどね・・・ついでに言ったら、立ち食いそば屋が駅前にない街ってダメだと思いませんか?

 というわけで、今年はもっと、「B」や「夜」や「裏」を極めたいと思います。



2007年01月01日(月) 謹賀新年2007

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。
 
 こんな年末年始ははじめてである。 
 毎年恒例の暮れの関西方面のイベントがなかったので(三国ヶ丘FUZZ、05年暮れのギャラというか交通費を振り込むって一年間なんども言われてるが、未だに入金されず)、年越しは東京にいたのだが、暮れから飼い猫が病気になってしまって、ずーと看病の明け暮れなのだ。
 日本一の動物病院としてあまりにも有名な野村獣医科が、ありがたいことに近所にあり、そこに通っている。年中無休でもいつも込んでて、2時間待ちは当たり前みたいな状況。常に患者のペットは9割近くがフェレット。そんなにイタチを飼ってる人がいるなんてビックリである。

 そんなわけで正月らしいこともあまりしなかったが、おみくじをひいたら「負けるが勝ち」って書いてあった・・・。



2006年12月29日(金) 伝説のオカマ

 実のところ、ここの日記というかコラムを読んでいるという人が意外に多いという事が最近判明したので、気が向く限りマメに書いて行きたいと思っているのだ。
 
 新宿ゴールデン街には新旧いくつかの顔なじみに店があるのだが、あの東郷健が新しい店を28日に開店したという。お客は東郷さんに逢いたくてお店にいくんだろうね。俺は、その店の音楽と飲み物が充実していれば嬉しいので、実は有名人の店ってあまり興味ないのだ。あっまさしく今「ブランデーでももってお店に来るように!」というメールが関係者から(笑)。でも、東郷さんといえばなんといっても強烈な政見放送なんだけど、ゆらゆら帝国の坂本君も大好きなレコード『薔薇門』の存在は大きいよな。これはいいアルバムだよね。ハプニングス・フォーも入ってるし。和製サイケ/アートロックの金字塔でしょう。
 今日、1月に出る、夜のストレンジャーズのアルバム『SOUL ON FIRE』をいただいた。フライヤーを見たら、怒髪天、スクービードゥなどのコメントに雑じって、自分のコメントも載っていた。だれも褒めてくれないので自分で言うが、改めて読むと非常に良い文章を書いている(笑)。もし機会があったら読んでね。



2006年12月26日(火) イブはつぶれたか?(笑)

 てなわけで、12月23日夜と深夜(24日朝)のイベント2本、きていただいた方、どちらも満員のお客さんで本当に感謝します。
 もちろん50回転ズの人気もすごいけど、どちらもオープニングは元マヒナスターズの田渕純のムード歌謡大会で、予想以上に客席が湧きまくり、選曲もハマりまくり(自分がしたんだけど・・・)、50回転ズ「天王寺エレジー」やサイクロンズ「クレイジーラブ」もムード歌謡になってしまった。あと「天才バカボン」のエンディングテーマ曲もウケタウケタ。若い女子に「純サマ!」って言われてた(笑)。 
 深夜は、ジョーとしゃべったビデオ大会もイイ感じにゆるくて楽しくて、50回転ズ覆面カバーバンドのフジサンズは最高のパーティーバンドだった。長時間ハイテンションで最初から最後まで盛り上がっていたので、まともな食事もできずレッドブルばかり飲んでた(笑)。

 午後3時に会場入りして朝6時くらいにイベントが終わり、8時くらいには自宅に帰って泥のように夕方くらいまで眠るはずだったのが、お昼に目が覚めてしまい、街に出てレコ屋に顔を出すと、なんと!
 名優(怪優)ハッポンこと山谷初男のアルバム『山谷初男の放浪詩集〜新宿』が紙ジャケCDで再再発されているではないか! これは寺山修司が企画して、はちみつぱいも参加してるカルト中のカルト作品で、まさしく昭和40年代新宿のある側面を歌っているのである。トルコ、ゲイバー、ゴールデン街、ストリップ・・・。実はこのアルバム8年くらい前に、俺が「ニューロックの夜明けシリーズ」のドサクサで初CD化したのだけど、全然売れず即廃盤、P社から文句を言われたが(笑)、後になり何人かの音楽マニアというよりもマイナー邦画ファンのような人たちから感謝の言葉をいただき嬉しかった。ハッポンと言えば、CDになってない『新宿76』というJames Brownのライブ盤と同じジャケットのアルバムもあって、これも出して欲しかった。
 そういえばJBがお亡くなりになったけどなぜか実感無いよ、横浜アリーナの来日公演も見てるんだけどさ。JBに対する日本でのニュース性の低さが、日本の文化レベルの低さを象徴してるね。 
 JBの「サニー」知ってる?知らなかったらぜひ聴いて欲しいな。最高なんだよ。勝新太郎の「サニー」と同じくらいイイよ。今、田渕君も「サニー」を歌っていてなかなかこれも好評・・。
 今年もたくさんの方が亡くなった。「善人だけが早く死ぬ」って若き日のビリージョエルも歌っていたけどほんとにそう思う。青島幸男にはもう一発世間にかまして欲しかった。

 で、24日の夜はそのまま南青山に向かい、エンケンさんの「定食ディナーショウ」に行く。日本人なら定食だろ! ホテルのディナーショウで5万もするフランス料理食っても嬉しくないよなあ。エンケンさんが生まれて初めて作曲したのは、なんと中学校時代の校歌で、その曲をはじめてエンケンバンドで演奏した。ディスクユニオンでは『実況録音大全』の予約が殺到してるらしく、なんかワクワクしてきた。だって本当にすごいよ。
 
 あと、ユニオンといえば赤塚不二夫の『ライブイン・ハトヤ』までも復刻される!!!『まんがナンバー1』の復刻もかなり売れたもよう。来年、赤塚ブームが再燃か?(赤塚大先生!起きて下さい!・・・赤塚マンガ「大先生を読む」ってあったね)



2006年12月20日(水) クリスマスなんて大嫌い!なんちゃって

 日本人のくせして、クリスチャンでもないのに、クリスマスに大騒ぎするなよ!って嘆く人もおおいと思う。まあでも幼少の頃からクリスマスってのは、ケーキを食べたりプレゼントをもらったりする楽しい楽しいイベントだったわけで、その1週間後にはお年玉がもらえるんだから、子供にとっては天国のような冬休みだったと思う。
 イブでも25日でもいいんだが、子供時代のクリスマスってのは自宅で家族とすごしてご馳走という風習だったはず。十代の頃くらいからはよく友人の家でパーティーとかやってたけどね。しかし、いつから日本だけは、イブまでには恋人を作り、高価なプレゼントを買ってレストランで外食(笑)・・・みたいな行動が当たり前になってしまったのだろうか? それはバブル以降のことなのである。80年代、ボーナスなどのお金を見込んで各企業が派手なプロモーションの結果、インチキな日本のクリスマスが定着したわけである。ハロウィン、クリスマス、正月、ヴァレンタイン・・って「いったいお前は何人だ!」ってミチロウも歌ってたよな。
 そんな無節操で団体行動が大好きな日本人に、来年あたりから流行ってほしいイベントを思いつきました。
 それは「ラマダン」です。これどうでしょう? 恋人と二人っきりで断食してほしいよね(笑)。流行んないかな。ラマダン明けのパーティーも派手にやって、さぞかし盛り上がるのではないかしらん。

 年末はとにかく忙しいっす。そんな遊んでるヒマないよって人も多いだろうが、俺も忙しい中、ダブルでイベントやります。今の日本のインチキなクリスマスをぶっつぶしたいんです(笑)

<ノーチェ・デ・シブヤ>
日時:12月23日18:30 open&start
会場:渋谷屋根裏03-3477-6969
出演:ザ50回転ズ、夜のストレンジャーズ、ザ・サイクロンズ、田渕純(元マヒナスターズ)
DJ:キングジョー、サミー前田

<クレイジーミッドナイト69〜クリスマスをぶっつぶせ!ロック秘蔵映像講座>
日時:12月23日24:30 open&start
会場:新宿歌舞伎町ロフトプラスワン
VJ&DJ:キングジョー、サミー前田
ライブ:フジサンズ(富田林)、GRAVY(福井)、田渕純(元マヒナスターズ)



2006年12月19日(火) 和モノ事典

 1970年代の音楽と映画の主要な人物を紹介した『和モノ辞典』(ウルトラヴァイヴ刊行)が朝日新聞で絶賛されているという。俺も執筆しています〜



2006年12月16日(土) 急遽呼ばれたリマスタリング

 早くも師走である。早い早すぎる。今年はけっこう仕事したようなしてないような。

 先日、急遽連絡があり、某伝説バンド関連、70年代の名盤2作のマスタリングに立ち会うことに。いろいろめんどくさいので名前は出しません(笑)
 呼ばれたスタジオには、70年代から歌謡曲とかボーカルものを得意とするベテランの有名エンジニアの方がいらっしゃって、結果的には職人肌の丁寧な仕事をしていただいたと思う。しかし個人的にはややものたりなかった。
 やはりロックは、クリアーであったり聴きやすい音像ではなく、インパクトのあるガツンとしたマスタリングだと思うのだ。特に今回の2作品は、元々の音がパンクっていうか、綺麗でバランスのいいものの対局なわけだから。
 いろんなマスタリング、およびリマスタリングに立ち会ったが、俺はレベルを振り切ってしまっても、まずは聴感上の迫力を大切にしたいなと思うのである。



2006年12月09日(土) 「もしも日本にストリートロックというものがあるとするならば、それはフールズのことだよ」

 俺の生涯の名盤がやっと復刻!
 フールズのファーストアルバム『WEED WAR』(84年)が遂にCD化される!!!!!!!!!
 今までLP、CDともに音質最悪な再発(VIVID盤)はあったが、今回はしっかりとリマスターされる予定で、さらに84年の渋谷屋根裏での60分ほどの未発表ライブCDがついての2枚組という噂。
 
 70年代後半の、SEX、サイズを経て、80年に結成されたフールズは、財団呆人じゃがたら(初期の名称)、自販機系のエロ雑誌関係者、ストリッパー、ヒッピー/フーテンらと活動をともにし、あの時代の東京のアンダーグラウンドならではの混沌とした得体のしれないパワーを爆発させていた。当時、俺は冗談半分ながら「フールズは、村八分とスライ&ファミリーストーンが東京で産み落したような怪獣のようなバンド」「フールズのライブの方がファンカデリックよりもイイ」だとか勝手な話を友人としていたもんである。バンドはもちろん観にくる客もめちゃくちゃだったし、一時、東京のライブハウスはほとんど出入り禁止になって、フールズが出れるハコは渋谷のクロコダイルだけだった時期もあった(店長の西さんは懐が深いからね)。
 メディアでは、俺がバイトしていたこともある「月刊シティロード」(ぴあの先駆け、マイナーネタ満載の伝説の情報誌)が唯一の情報源。それでも『WEED WAR』がリリースされた時は「宝島」に小さな記事が載ったが、そこには「メンバー合わせて前科13犯!」と書かれていた(笑)
 ライブに行くと、ロマンポルノのけっこう有名な女優さんたちが客席で踊りまくっているのも、高校生には嬉しかったにゃあ。ボーカルの耕にはまるでクレイジーキャッツの植木等のような「どんなことでも笑い飛ばせる」ポジティヴなカリスマ性があって、ジャガタラのアケミはそこに強く惹かれていただろうし、カズと佐瀬のリズム隊は後のティアドロップス時代の百倍はタイトでファンキーだった。そしてなんといっても良のギターは攻撃的かつ芸術的な閃光を放っていた。この時代のもうひとりのギタリストはジャガタラのエビーだった。
 フールズはロックンロールをリアリティをもって体現していた80年代最高のバンドだったのである。
 80年代というと、リアリティのないR&R系のバンドがメジャーでもてはやされていたが、フールズを聴いてしまった耳にはちゃんちゃら子供騙しっていうか、カッコ満点中身0点な感じがしちゃって、とてもじゃないがダサクて聴いてられなかった。当時のメジャーのロックで普通に聴けたのはRCサクセションくらいか。
 以前も書いたけど、耕は「俺たちロックをとったらただの乞食だ」とステージで発言(確か82年頃)していた。まあ乞食っていうよりヒモだったのかもしれなかったけど・・・。なんとなくちんたらはじまったと思ったら、あっと言う間にとーんでもないテンションのライブになっているのがフールズだった。とにかく、メンバーの佇まい、無駄なMC、すべてがロックンロールとしか言えない音楽性と存在感。そのかっこよさはなかなか言葉では説明でないなあ。江戸アケミは「ストリート」といった言葉が安易に使われはじめた「ホコ天」とか「イカ天」のバンドブームの頃に、「もしも日本にストリートロックというものがあるとするならば、それはフールズのことだよ」と俺に言った。「そんなことガキの頃からわかってるよ、アケミ」。
 
 無事、何事も無ければ・・・2007年春リリース・・・の予定・・・・。


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