| 2004年11月12日(金) |
11月13日深夜の下北沢 |
CLUB Queにて、DJやります。ここのところ忙しさのあまり、イベントにも出ることができず、なんと半年ぶりの東京でのDJとなります。酔って踊って暴れるDJキングジョー君と一緒なので、ノリノリの皿オンリーで長時間やる予定です。 イベントのタイトルは<真夜中のムード歌謡〜ノーチェデ下北>。ライブは、渚ようこ、秘密博士とエンペラーズ、サイクロンズ、そして和田弘とマヒナスターズの最年少メンバーだった田渕純。田渕氏の超絶歌唱はヤバいです。この濃すぎる組み合わせ、すっかりおしゃれな街になった下北沢には似合わないのでは(笑)。楽しみです。タイトルがムード歌謡なのにダンシングオールナイトなイベントになることでしょう。以上、宣伝およびお勧めでした!
現在ライブ会場でのみ入手可能(全国発売は12月18日)のサイクロンズのCDが「BQGS-1」という商品番号で、これはVOLT-AGE records第一弾というわけである。えーと一応「B級GS」とひっかけて考えた品番なのだが、次の「BQGS-2」は何かというと、福岡のガールズガレージバンドthee 50's highteensのドーナツ盤シングルなのである。
「バラをあの娘に」「レッツゴージャンジャン!」という2曲のカルトGSナンバーが収録された7吋盤。今回ほんとうによい出来。彼女たちの音源の中でも、最高の完成度を誇ると言ってもまちがいない!。これははっきり言ってアナログオンリーで出すのがもったいないのだ。臨場感もバッチリ、ライブ以上にスリリングなギターとオルガンの音色やカラミもききどころ。ジャケットは少女趣味なイラスト面とGSっぽい写真面の豪華見開きデザインだ。 10月末に盤のプレスがあがってすぐ、31日の下北シェルターでのライブ(豪華なハロウィンイベントだった)から販売している。重いレコードと楽器をかついで4人のハイティーンズは今日の昼、ドイツ〜ベルギー10日間連続ライブツアーに旅立った。
この7吋盤を日本から世界中のガレージR&Rファンにおくりたい気持ちでいっぱいである。
しかし極めて少量しかプレスしていないので、流通に流すかどうかは未定で ある。とりあえずライブで買ってね。なくならないうちに・・・。
レコードコレクターズ最新号のインタビューを読んだら、『スマイル』は60年代の構想そのまんまではないようだ。そういやそうだよな。当時の記憶も記録も曖昧なようであるし。 クレイジーな天才だからこそ作れた現代版『スマイル』の次は、フィル・スペクターにインスピレイションを受けたアルバムを制作するそうで、これまたクレイジーな傑作が生まれそう。スペクターは昨年に殺人の容疑で逮捕されて9月末の裁判では無実を主張しているというニュースを読んだが、どうなることやら。
山平和彦さんが交通事故でお亡くなりになった。近年は「放送禁止歌」が再び注目され、ベルウッドのボックスもリリースされたばかりだったのだが。 御冥福を祈ります。
| 2004年10月13日(水) |
渋谷公会堂のカップスとブライアンのスマイル |
10月10日のゴールデンカップス再結成ライブを観たが、贔屓目にみて良かったのは、エディのちゃんとしたギター、加部のめちゃくちゃなギター、マモルの水っぽさ健在の声、ミッキーのプロっぽい鍵盤、ゲストで2曲ベースを弾いた林恵文。あとはきつかった。特にデイブのためすぎて、リズムがずれてしまう歌唱には、原曲を知っているとなおさらいらだつのであった。ゲストの清志郎も困っているようにみえた。酔っぱらってステージに出てもかまわないんだけど、なんとかあの唄い方だけは直らないものでしょうか? 最近は、ブライアン・ウィルソンの新作『スマイル』ばかり聴いている。 最も有名な60年代の未発表アルバムであるビーチボーイズの『スマイル』を再現したもので、当時のマスターが火事でなくなったりしたとかで、その残骸のような音源が海賊盤で何種類も出回っていた。昔からブートを聴いても全貌がよくわからなかったのだが、今回の新しい録音の『スマイル』を聴くと、ブライアンのやりたかった60年代の『スマイル』そのもののようである。でも『ペットサウンズ』も当時まったく評価されなかったのだから、それ以上に高尚なムードさえ漂う『スマイル』は当時リリースされたとしてもダメだったろう。ビートルズのようなバラエティさはないし。『ペットサウンズ』が普通にビーチボーイズの最高作と言われる現代だからこそ、『スマイル』の良さがわかるのだろうなあ。
| 2004年10月08日(金) |
ニューロックの夜明け〜渋谷編 |
<in the city tokyo 2004『ニューロックの夜明け〜渋谷編』> 10月5日、どしゃぶりの雨の中、渋谷エッグマンに来てくれた方、本当にありがとうございます。おかげさまで満員御礼大盛況でありました。
いきなり反省で、平日の18時30分開演というのもちょっと早いと思っていたが(自分が決めたわけでは無い)、エッグマンというハコ自体がロックのバンドサウンドには向いてなかったようだ。客席中央の柱を軸に、前だったり後ろだったり、右だったり左だったりすると、それぞれ聴こえてくる演奏のバランスがまったく違うのだから。客席後方できいていると、全体的に小さく感じたので、PAの音量を大きくしてくれと頼んだら、客席前方の人は耳を塞ぐ程うるさかったようだ。ギターソロの時も、場所によっては小さく聴こえたりする。基本的にはクリアーで、ボーカルがばっちり聴こえるのだけどね・・・。昔ながらのエッグマンというか、ポップス系が向いているハコの特性だと思う。
この日のトップ、thee50's high teensは前回の東京公演よりテンションが低かった(泣)。昔からいい時と悪い時の落差が激しいバンドである。「ワンサカ娘」のカバーと、新しい衣装はなかなかでしたが(笑)。 2番目はザ・ヤング。この日の出演順は実をいうと平均年令の若い順である。3日にクロコダイルでなんと80分間のステージをこなしたヤングだが、ここでは時間も短いので新旧オリジナル曲をまとめたステージ。最近のヤングは着実にファンが増えており、次回作アルバム用の新曲もウケていた。 3番目のザ・サイクロンズ。はじめて観る人も多かったようだが、一曲目から客席のハートをしっかり掴んでいた。この日の演奏は俺が観た中でも一番、というくらい良かったし、ライブ会場のみで先行発売中のファーストCDも飛ぶように売れていた。 4番目の騒音寺は、すでに貫禄十分。30分って短か過ぎ!最低でも一時間くらいやらないとものたりないのなんのって。「ガキのくせに」って曲がすごく好きなんだけど、この日は聴けずに残念。初めてみた業界のオッサンたちも喜んでたなあ。 最後は、遠藤賢司&カレーライス(竹安堅一g、グレートマエカワb、森信行ds)。このメンバーで年3回はやってほしいね。本編爆音エレキ。アンコールの弾き語り「夢よ叫べ」では、そこにいた全ての人がじ〜んとエンケンのうたを噛み締めていたようである。
終了後、エッグマンの上のレストランZESTで合同打ち上げをやって、その後は和民で朝までだらだら打ちあがってました。最近、50ズ、ヤング、サイクロンズ、騒音寺の4バンドは、各地でしょっちゅう一緒になるので、なんだかおもろいノリになっている。11月と12月は九州と関西で、またまた合流するので楽しみだ。
まー最初から思っていたんだけど、この出演者でやるなら、クラブクアトロでやりたかったな。来年はたのみますin the city 事務局様。
| 2004年09月16日(木) |
10月5日は渋谷に集れ!平日だけど |
毎年秋に行われている、渋谷最大の音楽祭「in the city tokyo」が今年も開催される。このお祭りは、9月26日から10月10日まで、渋谷各所で特別企画のライブがあるというもの。音楽制作者連盟の主催であり、業界色の強いお祭りではある。 正直言うとまったく興味無かったというか関わった事がなかったのですが、グレイトフルという会社の高橋さん(神奈川大学伝説のオールナイトを企画した人、元スターリンマネージャー)から「一日プロデュースしてくれたまえ」とおはなしをいただき、10月5日にエッグマンでイベントを企画することになった。 「何度観ても飽きない。極力ライブに行きたいバンド」を集めてみたところ以下のようなお馴染みの組み合わせ。ではあるが、このお祭りの全貌をHPでチェックしたところ、やっぱり俺企画の日だけ異色な気が・・。だって、お祭りスタッフの人達は出演者のことを、エンケンを除いて誰も知らなかったし、それぞれ京都と福岡から来るし、出演者の年令も下は20歳、上は57歳だし・・・。まあ業界的には異色な分、最もディープかつ本質的なライブをお約束いたします。ぜひ来て下さい。 トリを飾る10月10日渋谷公会堂のゴールデンカップス(+清志郎)の日もある意味危険だけどね。メンバーのやる気無さそうな佇まいもまたカップスらしいけど、サポートメンバー多過ぎ!
<in the city tokyo 2004『ニューロックの夜明け〜渋谷編』>
10月5日渋谷エッグマン 開場18:00/開演18:30
【出演】 遠藤賢司&カレーライス(竹安堅一g、グレートマエカワb、森信行ds) 騒音寺 ザ・ヤング ザ・サイクロンズ thee50's high teens
前売¥2,500/当日¥3000
http://www.inthecity.jp/index.html
前回も書きましたが、京都のサイクロンズ、ほんまにイイバンドです。 完成度の高いオリジナル曲の「既聴感」、まるで往年の筒美京平がダイナマイツに曲を提供したみたい、とでもいいましょうか。 そんな彼等の魅力に夢中になっている私は、遂にマイレーベル『VOLT-AGE records』を作り、サイクロンズのCD『レッツゴー!サイクロンズ』をリリースします。 9月16日のライブから会場にて入手可能ですが、全国発売は12月になります。 とりあえず聴いてもらえれば吃驚です。こんなバンドを待っていたんだ、という人も多い事でしょう。
すっかりサボっておりますこのコラム。 言い訳しますと、最近非常に忙しいのです。でもライブはちょこちょこ行っていますけど。 7月に観たライブで特に印象にのこったのは・・・。
8日、初台ドアーズで観た『ECD+イリシットツボイ』→今のECDはすごい!ヒップホップなんか軽く超越した独自の世界だ。最後は狂気&凶器のターンテーブルプレイヤー坪井君とのフリージャズセッションだった。坪井君はエンジニアとしても有名だが(ギャラが高額でも有名?)、60年代サイケのマニアでもある。彼のお父さんは「クローズ」というGSのメンバーで「ムスタング」のプロデューサーでもあったという。終演後、ECD氏に「高校生の頃に通っていた吉祥寺のマイナーを思い出した」と正直な感想を伝えたら、すごく喜んでくれて、こちらも嬉しくなってしまった。
17日、新宿ドクターで観た『チャ−リー&ホットホイールズ+ジェイムス藤木』→俺の幼なじみが中学時代の憧れのロックスターと共演。ジェイムスさんの歌う「シンデレラ」が聴けた。
24日、名古屋クラブR&Rで観た『ザ・サイクロンズ』→非常にすばらしい、今後注目すべきバンドです。この夏からはサイクロンズと活動を共にします。
25日、名古屋得三で観た『騒音寺』→共演予定だった中島らも氏の全快祈願ライブになってしまったが・・・結局翌日にお亡くなりに・・・涙。 あ、8月に発売される騒音寺のアルバムのフライヤ−にコメントを書きました。しかし、そこに載っている、らもさんのコメントがまたいいのです・・・涙。
そして、22日スターパイン、23日クロコダイルで観た『ハプニングス・フォーの二日間』→ラウンジバンドだった博多時代からのレパートリーだというボサノバなどのラテンナンバーをいくつか披露。ニューロック時代の曲も悪くないけど、今のハプニングスに最も似合うサウンドがこれなのではないか。これです。絶対いいです、この路線。
| 2004年06月19日(土) |
ワン・ステップ・フェスティバル |
74年に郡山で行われた伝説のフェス「ワン・ステップ・フェスティバル」の映画が、初台のドアーズにて上映されているので見に行きました。 NHKの「アーカイブス」でも放送されたドキュメント番組とはまったく別の映像で、こちらはカラーフィルムである。 ヨーコ・オノがプラスティック・スーパー・オノ・バンドとともに来日した唯一のステージとしても知られているが(ノーギャラで来てくれたそう)、どんな選曲だったのか?我々ビートル・マニアの間でも謎であった。この映像では、珍しくオールディーズっぽい「ミッドサマーニューヨーク」をやっている。これだけでも収穫。そして、沢田研二&井上尭之バンド、キャロルのシーンは始めてみたが、両者ともすごいスター性。時代性とは無関係なかっこよさ! こうゆうオーラのある20代のロッカーって今絶対いないよねー。 この映画、出演者の数や演奏時間からすると、ほんの一部だけなので、あまりにも物足りない。現在、未公開の映像や音源を商品化するための準備も行われているようではあるが・・・。
「ワン・ステップ・フェスティバル」には、チト河内、トメ北川、篠原信彦、石間秀樹(元ビーバーズ→フラワートラベリンバンド)、後藤次利、の5人からなる結成したてのオリジナル「トランザム」も出演しているのだが、残念ながら映画には収録されていない。 しかし。主催者が保管していた、この時のトランザムの演奏テープを聴くと、なんと!デビューアルバムとはまた違う完璧なプログレッシブ・サウンドであったのだ。
このコラムも週刊みたいなペースでしたが、最近はまるで月刊のようですね。すみません・・・。 ハプニングス・フォーも7月にライブが決まったようで楽しみです。
先週、3日に行った渋谷クラブクアトロの「遠藤賢司」のライブ。 エンケンがいつも凄いのは、当たり前なんだけど、数えきれないほど観てるエンケンのライブの中でもベスト3には入る、それはもう言葉に表せないほどのライブだった。 この日はデビュー35周年ベスト盤『純音楽一代〜遠藤賢司厳選名曲集』の発売記念であり、ゲストとして鈴木茂、佐久間正英、湯川トーベン、トシが参加した。はっぴいえんど、四人囃子、子供ばんど(もしくは神無月)、頭脳警察のメンバーという並びだけでも、エンケンのステージならでは。「俺は勝つ」「東京ワッショイ」で「叫ぶ鈴木茂」なんて絶対他では見る事ができないだろう。 何度観ても涙がでるほど感動できる「純音楽家」エンケンに、一生ついて行こうと、やはりいつ観ても思うのである。
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