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2013年03月09日(土) ギロチンの人たちについて学ぶ(インタビュー3)

カンバーバッチ&ファスベンダー&ウィショーのインタビュー詰め合わせは、前日の日記にあります。

ジェリーも1本だけ読んでみました。それと、この詰め合わせの中にジェームズがいないのはかわいそうなので、彼のインタビューも昔のブログから引っ張ってきて再掲しました。彼のインタビューは今後も読んでいきます。


ジェラルド・バトラー (born 13 November 1969) スコットランド


ジェリーがあまりにもジェリーすぎて。彼が弁護士資格があるとかないとか聞いた時、ギロチンであんなふうに彼を描いてしまって申し訳なかったなーと別に思わなかったんですが(こら)、このインタビューを読んで、くまジェリーもあたらずも遠からずだったな、と思いました。

09年のEsquireより


インタビュアーは、ジェラルド・バトラーが何者なのか一切聞かされていない(10年間、乞食同然で世界を旅した男) ジェリーの豪邸に招待され、その話をすると、ジェリーは細めた目で睨みつつニヤリ。おおらかにこの無知なインタビュアーを受け入れる

「職業は?」という質問から。
I「どんな映画に出てるの?」
ジェリー(G)「オペラ座の怪人」
I「え…きみ、オペラ座の怪人に出てるの? 何役?」
G「怪人役
I「え…」
Esquire今月号の女優の表紙を見て、
G「おれの表紙の号なんて誰が読みたがるんだ?」
I「え…このインタビュー、カバーストーリーになるの汗?」

G「300のことはもちろん知ってるだろ?」
I「いや…」
G「あんだと?
I「待った、待った、戦士が出てくるアニメみたいなやつでしょ? 見てないけど、たぶん息子は好きなはず」
G「おれはレオニダスを演じた、主役だよ。別におれは気を悪くしちゃいないよ。ただ何ていうか……『おやまあ』」

I「今月号のEsquireに、爐垢戮討涼砲見るべき75の映画瓩箸いΦ事が載ってるよ」ジェリー、今月号を手に取り、「300は絶対載ってるはずだ。300なしじゃ、本物のリストとはいえない。もし世の中の男が見るべき映画があるなら、そりゃ300だ」ぱらぱらと捲る。1P目には載ってない

ジェリー、寛容に頷き「なかなかいいのが載ってるな」2P目を見るがやはり300はなし。「こんちくしょう(fuckers)!」この世にジェリーほど愉快にこんちくしょうを言う人はそういない。ジェリーはページを捲っていき「ちくしょう」「ちくしょう」「こんちくしょう!」特集は終わった

G「cool hand Lukeはおれも好きな映画だ。まあ、こいつはいいリストだよ、だけどなんだって300を入れられなかったんだ? こんちくしょう」
I「じゃ、今夜300借りて見るよ。きみの作品で、他に見るべきものは?」
G「『ディア・フランキー』はいいぜ」
I「じゃ、それも見る」

G「何一つ見なくても、おれはちっとも気にしないぜ。義務みたく感じなくていい」
I「本人に会った後だと、その人の作品にもっと興味が湧くんだ」
G「だったら今週はジェリー・バトラー・ウィークだな。おれのホームシアターで見てもいいぞ。おれの出演作じゃなくても、また戻ってきて、好きなのを見ろよ」

ここからは、いかにして役者になったか、という話

ジェリー「おれの心の問題は、いつも振り子のように振れるってことだ。俳優になるんだという夢のようなアイデアは、すぐに憂鬱の種になっていった。『無理だ、おれは映画が作られている世界の反対側にいる16歳の小僧。スコットランド人にチャンスなんてないさ』ショーン・コネリーはいたとしても、それだけ」

「役者になるつもりはなかった。弁護士になるはずだったんだ。おれはすばらしい資質を持つ家族の一員として、中産階級になりきれない労働階級の一家に生まれた。法学の学位を取るというのは魅了されるような話だった。おれにとっても家族にとっても――『おやまあ、うちの家族から大学で法学を学ぶやつが出たよ!』」

「いつも奇妙な幸運に恵まれていた、ロースクールでも。法曹界におけるpresident(?)に就くチャンスに預かったんだ。最もアカデミックな学生というわけではなかったのに。自分に課せられた仕事の量を考えれば、ロースクールを名誉ある学位を修得して卒業できたことは驚くべきことだ」


「で、おれはアメリカに行ったわけ。これが間違いの元。何かとても強迫観念的で、暗くて、欲望塗れで、楽しくて、そして貪欲なものに取り付かれた。突然、おれは旅したり、馬鹿をやったり、冒険したり、パーティしたり、女遊びをしたり、そんな人生を送れるんだって自覚したんだ――ある種の自暴自棄の感覚も味わった。家を離れ、規律や組織といったものが眼の前からなくなると、やりたいことは何だってできたし、実際におれはやった」

「しばらくは、三人の毎日酔っ払ってるアイルランド人とベニスビーチのアパートメントに住んでいた。完璧だった。おれたちはうまくいった。で、妙な仕事を始めた。その年、おれは学校を離れ、いろんなことをした。LAからマイアミへ、LAからシカゴへ、マイアミからシカゴへ車で行き、間抜けな理由で逮捕されまくった。たいていは単に酔っ払って。制御不能になっていたし、おれは若い、これが人生、おれは単に粗野で陽気になってるだけなんだって考えることで、自分を正当化していた。一度は逮捕され手錠まで掛けられたことを覚えてる。鎖に繋がれて他のやつらと歩いたよ。事実上、おれはまだグラスゴーの法曹界のpresidentだったけどな」

「結局、LAの郡留置所送りになった。レザージャケットに長髪のおれは501号室にいて、自分のことをジム・モリソンみたいだと考えてた――こんな話をしているなんて、信じられねえな」

「ともかく、もっといい話をしよう。おれには大学の最後の一年が待っていた。理論を勉強するのはおいておいて、外へ出て行き仕事を学ばなくちゃならない年次だ。本物のローファームで学ぶんだ。ところがおれが戻ると、求人募集しているのは一箇所だけで、そのファームに200の応募があり、採るのは4人だけということになっていた」

「面接では本当に準備不足だった。前日に試験を済ませていたが、翌朝エジンバラへ行かなくてはならなかったのに、その夜は色々ととっ散らかってた。で、面接に間に合わなかった。なのにローファームは『いえいえ、あなたを待ってますよ』と言ってきた。だから列車に乗って――ともかく面接はすごくうまくいき、その仕事を手に入れたんだ。なのにいざネクタイとスーツ姿になってみると、おれはたまらなく不幸だった。その仕事には何かが、自分ではどうしようもない何かがあった。あの時うまくいっていなければ、おれはここには座っていなかったのに。このままスコットランドのどこかの小さな村で、しがない弁護士で終わるのかも」

「おれはスコットランドの法曹界で、ちょっとした不名誉な存在になった。弁護士見習いをクビにするってのは異例のことだ。だが現実に、彼らはおれが弁護士資格を取得する一週間前に、おれをクビにした」

「その時、ちょうどエジンバラ・フェスティバルが開催されていて、『トレインスポッティング』の製作を見に行ったんだ。主役が現場で演技をして、そこで解説を加えてから、また演技に戻る。主役を演じていた男は驚異的だったな。とんでもなく素晴らしい雰囲気だった。そして、おれの中で何かが死んでいった――これが、おれが送りたい人生だ。おれにもできる、そのことを、おれは知ってる。でももう過ぎ去ったことだ。おれは25歳。チャンスを逸した――その一週間後、おれはローファームをクビになった」

ジェリーは、この話を母親に打ち明けた時、どれほど自分が恥ずかしかったかをインタビュアーに話した。すべてを失い、夢だけが残った。翌日、彼はロンドンへ向かった。

彼は映画業界で働く数少ない知人を訪ねる。最初は無愛想だった彼女の元で、アシスタントの仕事をもらう。彼女はロンドンでは有名な演出家の下で、キャスティング・ディレクターとして働いていた。ジェリーは、その演出家の元へ飛んでいき、「この演技、おれもやってみたいです」と申し出る。演出家がやってみろ、と言うので彼はすべてを出し切った。その後、キャスティング・ディレクターの友人が眼に涙を溜めて現れ、「彼、この2日間で見た中であなたが一番だったって」
ジェリー「自宅へ歩いて帰ったが、人生で最も幸せな瞬間だった。もし自分の中に情熱があるなら、それを放り出しちゃいけない」

ジェリーの秘書が「次の予定がある」と言うので、インタビュアーはキッチンへ行き、秘書に挨拶。すると突然、大音量でオペラ座の怪人のサウンドトラックが鳴り響く。歌いながらキッチンに入ってくるジェリー。歌が終わり、二人が沈黙に酔いしれていると、秘書が一言:「車が待ってるわ、ジェリー」おわり


これはいいインタビューだ。ただの無知なわけじゃない、やっぱり光るものをもってるインタビュアーと、彼を送り込んだ雑誌、それを受け入れたジェリー、みんな懐が深いっ

ハーディとはまた違う意味で野郎ですよね。そして彼がアメリカで暴走したというのも、また違う形のvulnerabilityと言えるんでしょうか。番付的には、かなり右側の方の人ですけど笑

彼の言うこと、とてもよくわかりますね。家族の期待を背負って法学部へ…その考えにそそのかされた、というところや、家を遠く離れてはじけたところ、家族は大事なだけにある種の足枷でもあり、彼は見事にその足枷を(理想的な方法ではなかったかもしれないけど)外して、自分の夢に生きた、というところは、なかなか普通の人にはできないことだと思います。私の周囲にも、なりたくもないのに親の期待を裏切れず弁護士や医師になった人がけっこういます。

あと割愛したけど、ジェリー、女の話が大好きみたいで、そんなとこもイメージ通り笑 インタビュアーに「奥さんいるのか? なにっブラジル人だと!? この野郎っ!」とかやってます。



ジェームズ・マカヴォイ (born 21 April 1979) スコットランド


※昨年8月に読んだものです。既読の方はスキップ
Detailsのインタビューをちら読みしたら、マカヴォイはオリバー・ツィスト(映画)か、ディケンズ時代のNYから出てきたようだ、と書いてあった。前から彼はディケンズ的だと思っていた!

Shamelessの監督ポール・アボット「彼は(あの目つきで)ぼくをほんの少し売女の気分にさせた」

爛泪ヴォイ「人を短時間で判断する。つい最近、たった5分でクソッタレだとわかる態度を取る連中と一緒に仕事を。だけどおれは彼らに猶予を与えることにした。一週間後、まだ現場にいたおれは、彼らにこう言った。『あんたらは本当に自分中心なやつらだ。猶予を与えるのに疲れた』」

文句垂れだな〜(私にとっては)ひじょうにポジティブな意味で、育った環境が彼を作ってる感じだ。lookism(人を見た目で判断する・見た眼優先)を嫌悪してるから身なりにあまり気を使わないし、自分が美形だと認めないのか

爛献隋次Ε薀ぅ函福悗弔阿覆ぁ戮隆篤帖法屮献А璽爛困箸いΔ里蓮△屬弔り合わなくてはならない相手。感情的・精神的な痛みに対し理解を示すが、彼の持って生まれた性分はとても明るくてコミカルだ」ライトとアボットはマカヴォイを同じ言葉で描写した。猊奮覆ある(dignified.)

牴駭辰砲いて彼は頻繁に祖父母に言及する(父親は家族を捨てた)。高校ではバンドの低音部に。上手くはなかったが、演じることへの道筋を作った。しかし八歳年上の妻と妹、あるいは彼に影響を及ぼした人物についてたずねると、ディフェンシブな目つきを投げ返す。それは、『グッド・ウィル・ハンティング』で、マット・デイモンが初めてセラピー・セッションに出席した時、ロビン・ウィリアムズに投げかけた視線に似ている

爛泪ヴォイ「もし家族について語りたいというなら、別にいいさ。それが間違ってるって考えてるわけじゃない。ただ危険だと思うだけだ」畛,垢襪鉾爐硫搬牡僂蓮◆峅搬欧牢蔽韻鵬れたり奪われたりするもの」。浮気は罪悪感に耐えられないに違いない

爛泪ヴォイ「いやなヤツを演じるのは大好きだ。だから『ラスト・キング〜』が大好きなんだよね、あのろくでなし(wanker)を演じられたから」ガハハハ 

爛檗璽襦Ε▲椒奪函屮献А璽爛困魏,慧櫃靴燭っている人たちに彼が追い回されるのを見てきたけど、本人に自覚があるかどうかはともかく、彼はそういう連中の手を、まるで石鹸かなにかみたいにすり抜けてきたよ」


2007年3月のThe Guardianの
記事より抜粋

燹嵌爐鬮犢と瓦韻討い覘瓩班措未垢襪里脇颪靴ぁL酳襪辰燭こ聞イ魏果未覆ひけらかすことを楽しんでいるようだ。だがジェームズ・マカヴォイは風変わりな(peculiar)セックス・アピールがある、またもう一人のスコットランド出身の若手俳優だ」 

爛哀薀好粥爾虜派倭悗住む地区に、離婚することになる夫婦の子どもとして生まれ、祖父母に育てられた。彼は左派思想を持つ、その知性と高潔さが今日ますます敬愛されるようになっている俳優だ 甅爛魯螢Ε奪匹離哀薀泪薀垢憤匕がいかにぴんと来ないかを喜んで表明したがる27才でもある」

爛スカー授賞式にはひどい格好で現れ、badly dressedと言われた数名の男優の一人に。G紙のファッション担当は酷評した後で「陸に揚げられた魚みたい。着飾りたい気持ちと着飾りたくない気持ちが衝突している」 

猗爐鰐世蕕に矛盾を楽しんでいる。労働階級出身のグラスゴー人は、熟練のフェンサーでありボクサーでもある(比ゆ?)。難解な、むしろ不愉快なキャラクター、自分の欠点を臆面なく曝け出す人々に魅せられるという。『そうした人たちのことは、よく理解できるから』と、彼はあるインタビュアーに語った

彼が過激な発言をしたり、ズケズケものを言うのも「欠点を曝け出し」ひいてはそんな自分を受け入れて欲しいからですね。爆問の太田もそんなことを言ってた。

彼は多才であるというくだりで…犖た目には苦もなく、(彼のように)身軽に役どころを渡り合うことができる英国俳優はそう多くない。都会の下層階級で生きる高級車の窃盗犯から、きつい訛りで話すナルニアのヤギ男から、アミン大統領の道徳心に欠ける医師まで。

爛侫ーデン(『ラスト・キング〜』原作者)は、彼の別の一面が現れ始めていると信じている:研ぎ澄まされた知性を持った役者。あるインタビュアーはこう記している「ジェームズ・マカヴォイと一緒に一時間過ごして、彼の頭脳にこっちが舌を巻かずに済むことは不可能

爛侫ーデンはまた、彼には社会的公平に対する強い信念がある、とも。『ラスト・キング〜』の撮影後は共演者が帰国する中、赤十字と共にウガンダの飢餓の状況を直に視察した。「自分が動労階級出だと意識するのと同じくらい強く、自分が恵まれた国に生まれたエリートクラブの一員であることも意識する」

爛侫ーデン「ジェームズには鋭い信念があることにも気づくだろう。鋭い政治的信念だ。それはだんだんと顕著になっていくと思う」

犧廼瓠2007年当時)アンヌ・マリーと結婚。「彼には、若い頃ユアン・マクレガーにあったような、見込みのなさげななまっ白いスコットランド小僧の魅力がある」peely-wally(色白で痩せ細ったやつ)の好ましさか / finished :-)

フォーデンはルポライターで自らも記者/インタビュアーなので、彼のジェームズ評は興味深いですね。貧しい家庭で育ちながら、自分は英国生まれでまだ恵まれてる、と考えるジェームズの感性の鋭敏さに好感が持てる


Guardianのまた別のマカヴォイ・インタビュー。2005年、ナルニアでヤギやった頃のものなので、情報が古いを読んでます

サッチャー政権の影響下、貧しい集合住宅地で祖父母に育てられたが、本人いわく「とてもよく躾けられた」15歳まで、ちゃんと宿題し、本を読み、友達の家に遊びに行って、ストリートではたむろしなかった。愛されていたしリスペクトされているとも感じていた

猯梢討領ズГ砲茲辰得鎖静ダメージを受けたか? 彼には自覚がない。というのも彼が育った地域では崩壊した家庭など珍しくなかった。塞ぎ込み、核による人類滅亡について考えてばかりいた時期はあった。おそらく、不安とリンクした思考回路だったのだろう。

爐△詁、彼は祖父が庭いじりをしているのを見ていた。そして突然甲高い声で「なんで土掘ったり植物を植えたり、そんなことを気にしてるのさ! 全部でかい爆弾で破壊されるのに!」とたずねた。祖父は彼を連れていって座らせて、穏やかに「すべてうまくいくから」と説明した。

うるうる目のそばかす顔&あのきついアクセントで甲高く喚く子供ォイ、たまらんら

犹匐,虜△ら神父か伝道師になりたかった。アフリカに行き人を助けたかった。世界はよりよい場所になるべきだと考えていたから。だがカソリックスクールで、カソリックの教義はアフリカにおいて避妊を容認していないことを知る。そのためにエイズが蔓延し、飢餓は深刻化し嬰児の死亡率は下がらない

カソリシズムとは相容れないと気づき、教会のために働くことは考えなくなる。もともと彼は、教会へ通うタイプではなかった

前のインタビューにも出てきたけど、彼の左派思想はかなり堂に入ってるね

J「自分たちが思っているほど(道徳的に)健全ではないことを、おれたちは見抜き始めている。おれたちは建国時代の人々より優れているわけじゃない、いまだ雨に降られるしね。おれたちはより優れているという理由は、他人を搾取しているから。なぜならおれたちは民主的な資本主義者 だから」

J「この用語はそれが何を意味するのかもはやわからないほど、おれたちの中に浸透している。おれたちは資本主義を、現実社会とか、物事のありのままの姿(the way things are)だと言う。それが意味する本当のところは、おれたちが誰かを経済的利益のために搾取してるってこと」

J「もし国内でやらないとするなら、おれたちは外国で搾取する。アメリカ野郎(Yanks)の助けがあるかどうかは関係なく」

J「たぶんおれたちは、罪の意識を持ち始めているんだ」彼はそう望んでいる。たとえそれが無意識の罪悪感だとしても。若い連中は皆、有名になれないことで塞いでいる。「彼らは製品か何かになるつもりなんだ」皆自分の事で手一杯で、何が良くて何が悪いのか、もはや考えなくなった。

目の前のテーブルに置かれた携帯が鳴った。彼は嫌悪を露にそれを見やり、手にとって表示を睨み、ぶちっと切ってポケットに突っ込んだ。「今、おれたちのコミュニケーション・レベルは」と不機嫌そうに。「驚異的だよ。ボタンひとつで、タイで蝶々が羽ばたいたかがわかる。情報がいっぱいだ」

もちろん不機嫌なジェームズのへらず口が延々続く
読み返すと彼のbitchぶりは素晴らしいですね

コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)



2013年03月08日(金) ギロチンの人たちについて学ぶ(インタビュー2)

前回のインタビュー詰め合わせが好評でよかったです^^ WEB拍手ありがとうございました。今日はカンバーバッチ、ファス、ウィショーです。優先して取り上げているのは、高・中級紙(Guardian, The Time, Independent, Teregraph, NY timesなど)とカルチャー・ファッション誌(GQ, Details, flaunt, Vanity Fairなど) のインタビューです。Twitterで流す時はソース元のURLを張ることも多いのですが、ブログにあげるのにどの発言がどこ発信かをおさらいするのは骨が折れる作業なのでしていません。元ネタ読みたい方がいるかもしれないので、今後はメモっておこうと思います。

今後も時間を見つけて彼らの記事を読み漁っていきます。前述の通り、だいたい新聞とGQはいいインタビューなのですが、ここでピックアップしたものは必ずしも彼らのパーソナリティをもっともよく捉えているものとは限りません。ヒドルスやバッチのインタビューは人気に比例してたくさんあるので、もっといいのがあるはず。

爿疇發聾曲犬肪藜臓「」は発言で原文に忠実。素の文章は意訳込み&私のつまらない意見


ベネディクト・カンバーバッチ (born 19 July 1976) イングランド


Bカンバーバッチはエドワード調のマナーやクローケやその他諸々について、こちらの頭脳が置いてけぼりを食っている間、早口で絶え間なくしゃべり続ける。私にアールグレイを注ぎ、そしてひとつの質問:ティーバッグをシェアしても? これが怒涛のインスピレーションの引き金となった。お茶会からポストコロニアル理論に至るまで。こう言っても過言ではないだろう―カンバーバッチは犹弸家(thinker)瓩任△雖爐しゃべり(Talker)瓩性瓠-ガーディアン(TTSS公開直前の記事より)

ぶっ飛ばしてますね。バリバリ空気読まない臭がすごい笑 自分に似た存在が賞賛を浴びて愛されているという意味で、シャーロックの役を楽しんでいるに違いない

バッチ「(モロッコにて)ぼくのキャラクターは北アフリカに駐在していたスパイだったので、暗い路地や重苦しい門の前なんかを、夜中に一人で歩いたよ。彼(役)にとってはどんな感じだったかと想像しながら」 命懸けだwww

エドワード調(時代)にはまってるとか、スパイに憧れてたとか、それで(一応)役作りのためモロッコで危険を冒すとか、多少ぶっ飛んでる。『Starter for 10』や『つぐない』のキャラは本人とそう遠くない気がしてきた

牴萍未力罰阿離僉璽愁淵螢謄はいつもそんなにスタイリッシュというわけではない。「服装に関して意識するようになるのはかなり遅かったが、ある時突然、おしゃれも人生の楽しみの一つだと気づいた」Mフリーマンはその点で定評がある。「自分のスタイルをわかってる男だ」彼は頷いた

燹嵌燹淵沺璽謄ン)はとても粋に着こなす人だ。ちゃんと仕立てて、いつも新しいシューズで現れる。だから彼の服装はいつも注視してる」

バッチ、ズレてるんだな〜。そして彼は政治的思想はどちらかというと右。自他共に認めるレフトなマーティンとうまくやっていけてる秘訣を知りたい
俳優の父を持つハーロウ校出のおぼっちゃま(学生時代はストローハットをかぶってた?)なのに、見た目にはあまりこだわらなかったなんて不思議ですね。

またジェームズ出てきたww 今回はファスベンダーとウィショーも。ジェームズのことは紹介もファミリーネームもなしに爛献А璽爛梱瓠ゝ泙ww なんでインタビューで毎度ジェームズの話しなくちゃならないんだろう、ばっちんww 誰もきいてないし頼んでないww
(舞台のオファーを断ったことについて)バッチ「こんなふうに、心より頭に従って決断したことはかつてなかった。だけどぼくは映画出演のために自分をセーブしておきたいんだ。大きな仕事がしたい。ジェームズやマイケル・ファスベンダーやベン・ウィショーを見てきた。ぼくも彼らのような経験をしたい」

スピルバーグについて、ヒドルストン「ぼくたちは『ジョーズ』や『E.T.』や『インディー・ジョーンズ』のターゲットオーディエンスのど真ん中だった」カンバーバッチ「『ジョーズ』の時はぼくはちょっと小さすぎた。きみはもっと小さかっただろ…」トム「うん、まあでも、ビデオとかで」

二人の性格が出てる。ヒドルスは相手が求めている答えを返す。バッチは少しズレてる、でもその分率直で正直。ここにJGLがいたら「それってどういう意味?聞き逃せないなあ、ビデオとかでって、厳密には違うんだろ?」ガハハハハ カオス

またジェームズ出てきたwww どうなってんのwww (少なくとも私が読んだ4〜5本の彼のインタビューに、ジェームズ無駄に登場)

NY Timesのインタビュー(12年4月)にて、バッチは一時間くらいいろんな声真似を披露したらしいんだけど、女性ファンやホーキング博士やスピルバーグやJJエイブラムスはともかく、なぜそこに「友達で俳優仲間のジェームズ・マカヴォイのRの発音」が混じるの? 脈略…orz

ばっちの「ジェームズの話をすればなんとなくインタビューが引き締まる」という謎の勘違い

狷蔚伴圓離泪ヴォイは以前こう言っていた。彼が直面した一番タフだった試練は、ファンやメディアのぎらぎらした眼ではなく、同業の俳優たちの期待に添うべく、でしゃばろうとする欲求と向き合うことだった、と。「皆が見てるぞ、よし、チャンスも得たし能力もある。いつも気取って、期待に添おう」

ばっちのインタビューにまさかのゲスト出演のぼいでした。さすがNY Times、ちょっと冷たい感じがしたな

(何があなたを不幸にさせる?)バッチ「ぼくの孫たちが忍耐を強いられるんじゃないかという考え」 いないだろwww バッチらしいwww
ま、孫の世代を心配してるってことでしょうけどね(´-`)

優柔不断、無駄遣い、急な散財、起こりもしないことを心配、一人暮らし(独身状態)が楽しい(以上、記事&インタビューより)、彼は人生で必要なものがまだわかってないから、それがわかってるジェームズやまーてんが好きなのかも。わしと似てる
彼は過去に南アフリカでカージャックに遭ったようで、今度その記事も読みたいです。



マイケル・ファスベンダー (born 2 April 1977) アイルランド/ドイツ


ファスベンダーのインタビューに突入。実は他の誰のことよりも彼のことを知らないので、集中的に読んでみる。やっぱり最初はガーディアンから

爛蹈鵐疋鵑離曠謄襪琉貅爾砲董彼(ファスベンダー)は試験を前にした人物のような慎重な空気を醸し出していた。眼はどことなく霞んでおり、微かに眉を潜めている。彼は相当の遊び人(big party boy)――少なくともだった と聞いていたが、今朝はまったくもって沈着冷静だった

Shameで、セックス中毒についてリサーチしようとしたけど英国では、すすんで語ろうとする人はなかなか見つけられず、NYに移った……どんなリサーチしたんだろう笑 NYならすすんでしゃべる人は大勢いるな。しかも相手はファスのような美形

(共演者のミュリガン?について)「度胸があって、自らすすんで身を投じた。セーフティネットはなく、だからこそエキサイティングでもあり恐ろしくもあった」(裸になることに関しては)「露出狂ってわけじゃない。自分に自信はある、もちろん。でも即座に克服しなければならない何かがあった」
「ああいう場面では男の肉体を遠慮なく観察することになる。裸の男を見たら一通り以上のことを思う。そういうことを考えることなしに済ませなくちゃならなかった。パートナーがリラックスできてるかも確かめないと『始めよう、さっさと済ませるぞ』と言うと凄く酷く聞こえるな。酷い誘い文句だ」

ドイツ語は、昔はずいぶん話せたが今はさび付いてしまった。最も流暢に話していたのは、父(ドイツ人)がサテライトTVを買って、一緒にドイツの番組をたくさん見ていた時。16歳の時、両親が経営するレストランの上階の部屋で、一人で生活する許可を得る。ただし週末、店を手伝うことを条件に

店の手伝いは大変だったがこの交換条件は「とってもクールだった。面倒がなくなった。こういう生活をさせてくれた両親に敬意を抱いてる。学業を続けるより外で働きたいという考えに傾いていたから」彼の姉は神経心理学者だ。「あるいは神経科学者、よく知らん。ともかくすごく頭でっかち」と爆笑して、

ファス「彼女はおれと正反対。読書が好きで、いつも質問をしていた。若い時の知性の顕れだ。おれはもっとずっと自分の空想の世界に興味があった。それと何か造り上げることと、もっとフィジカルなことに」


地元の役者たちに誘われて演技を始め、いける!と思う。ロンドンへ移り、ドラマスクールに通うがこれはサッパリ。彼は直感的な演技者で、学校に押し付けられるドリルに我慢がならなかった。「(理論より)行動に出る方が好きだった。' 'Just do it'は最高のスローガンだよな」

彼たいがい脳筋な人だったんですね笑 でも発言や演技からは頭のよさが滲み出てる。反知性主義だけど頭はいい

Haywireについて。爛愁澄璽弌璽阿六前に彼に許可を取った。彼の自尊心と、反撃しなくてはならない状況だという二つの観点から、女性(ヒロイン)の顔を殴るシーンを(観客に)見られるのは問題ないか。彼はないと言った。「ともかく彼女はおれをこてんぱんにするんだから」

猗爐魯魯奪ニーに住んでいる(暴動があった時、彼は休暇で欧州におり、テレビをつけて「おー、あれはおれのフラットだ。どこもかしこも火事じゃねーか。でも幸運にも被害はなかった。ショッキング」)ツアー中、彼は教会にろうそくを灯しに行くつもりだが、カソリシズムからは何年も離れている

最近ドイツで、教会の中を帽子かぶってうろついていたら、神父に怒られたらしい笑

ファス「問題は、みんな間抜けに見えないかとか、頼りないんじゃないかとか、あるいは失敗するんじゃないかという大きなプレッシャーを感じている。こう考えないとだめだ。起こりうる最悪のことって? きみは顔面から落っこちるかも。で、たぶんもう一度立ち上がってやり直すか、別の挑戦ができる。おれたちはいつの日か皆死ぬんだ。これはスティーヴ(・マックイーン監督)から拝借したんだ。彼が、真っ裸になるようおれに命じた時に言った言葉だ。『おれたちはみんないつの日か死ぬんだー!』」

とても健康的な人。成熟していて、こざっぱりしてる。 

ファスベンダー(Hungerについて)「食べることをやめたら、心は様変わりする。コントロールとマッドネスの境界線は曖昧だ。おれはそうした境界線上を歩くキャラクターが好きなんだ」

ファスベンダー「セックスシーンはちょっとぎこちなくなりうる。男として最初にしたいことは、主導権を握っていないと表明することだ。女性(girl)にこっちは何でもできると感じさせないこと。おれはムードを明るくするために一つや二つ滑稽な真似をして見せて、それから始める」

ファスベンダー「子どもの頃、おれは自分のことをスーパーマンだと思ってた。今も思ってる(笑)。6歳の時、夜中に耳元でざわざわ音がして、クリプトナイトが家に帰るようおれを呼んでるんだと思った。でも起きなかった、面倒臭がり屋だったんもんで」

(最後に告解したのは?)ファス「ずっと前。いつも告解というアイデアには少し戸惑っていた、子どもの時から。みんな『神はいつもきみの傍にいるから、話すことができる』と言う。だったら直接神と話せばいい、仲介人(buffer)なしに」

燹屮ャリアの頭から、おれはずっと裸だった」Mファスベンダーは笑って言った。彼はマンハッタンのホテルの一室の床に足を組んで座り、ルームサービスの朝食の卵とポテト、ベーコン、そしてトーストを取り分けている。「最初の仕事はSAS航空のコマーシャル。ブロンド娘の横で、裸で起きるんだ」

(Shameについて)ファス「認めるよ、最初は楽しいに違いないと思った。セックスという単語を聞き、セックスについて考える! でもこれは間違いなくおれにとって最も難しい仕事だった。普段は簡単に役から抜けられる。でもブランドンからはできなかった。彼は人生において何ら悦びを見出せない」

ファス「おれは自分の中に彼がいる気がした。彼を身近に感じることは疲れ、冷たく、惨めな気持ちになることだった」彼は食べるのをやめ、「ブランドンなら、食べない。彼は冷蔵庫に中華のカートンがあるだけ。セックスをしまくるが何ら悦びは感じない。中華のカートンはどんなヌードより彼を表してる」

Mシューマッハに招待されて、モナコグランプリに行ったことを子どもの頃からの夢が叶ったと喜んでる。ファス「特技のない並みの生徒だった。弁護士になりたかったけど、山ほどの書類が怖くてやめた。建築家を目指したけど図面描きのテストに落第。友達の真似で演技クラスを受けて、これだと思った」

(好きな場所)ファス「ブラジルとハワイ。ハワイの自然はすばらしい。ブラジル人の気質は最高。すべてがセクシーで、みんなが人生を楽しんでる。最高の雰囲気!」(リラックスできること)ファス「ロードトリップ。新しい道やエリアをバイクで探索するのが好きだ。A→Bに飛ぶジェット機なんかより」

(噂のある共演者と結婚するか?)ファス「関係を維持するのはおれにとって難しい(あーだこーだ)…人間関係の大部分を電話で繋いでる。これはパートナーにとってはフェアじゃない。でもともかく結婚はしたいし、子どもも欲しい」(ロマンチックか?)「そう思う。庭やビーチに座って愛する人と太陽略

彼がとてもポジティブな人だというのはわかった(ハワイとブラジルですよ?) 第一印象から私は彼にある一つのアイデアを持っていた=図々しい笑 この印象はたぶん間違ってないw ホテルでのパーティで、禁煙エリアで煙草吸って注意されてもやめなかったりするらしい笑
ギロチンでは、彼を王子のように書いてますけど、でも図々しさはよく出てるでしょ笑?

とにかくハーディとファスベンダーは、男の色気や脆さ弱さを、スクリーン上で表現するのがとても上手



ベン・ウィショー (born 14 October 1980) イングランド


ダニエル・クレイグとはベンの初出演の映画で出会ってたんですね、面白い。はじめてこのペアに興味を持った笑

ウィショー「ぼくはとても物静かで、すごく自分が周囲から疎外されているように感じていた。ぼくに演劇の世界を紹介してくれた、二人の変わり者の素晴らしい教師に出会えたことはとても幸運だった」

爛瀬縫┘襦Εレイグは彼の資質にずっと前から気がついていた――悲痛なほどに、異彩を放っていた――99年、ウィリアム・ボイドの初監督作品『トレンチ(塹壕)』で、二人の道が初めて交錯した時以来

燹屬△譴呂椶の初めての仕事で、プロの俳優というものに一度も会ったことがなかったから、とても圧倒されたことを覚えてる」東ロンドンにある家の近くのカフェで、彼(ウィショー)は緑茶を啜る合間に回想した。

緑茶を啜りながらってところが、とても彼らしい感じがする

「その初めてのシーンで、ぼくは塹壕(トレンチ)に滑り込んで角を曲がり、ダニエルに衝突しなくてはならなかった。ぼくたちはとても尖った二次大戦仕様のヘルメットを被っていて、彼はそれを示して『気をつけるんだぞ』とぼくに言った。『すごく尖ってる』と」

燹屬如△椶は塹壕を走り回り、角を曲がってまともにダニエルにぶつかった。そして彼の鼻梁を切ってしまった。これぞ文字通り、ぼくの初出演映画のファーストテイク」瓠,覆鵑世海両女マンガ

きっとファンの間では有名なエピソード、有名なインタビューでしょうね。その数年後、二人はEnduring Love とLayer Cakeで共演。Q役が決まった時兄/弟が大喜び。だけど契約で、絶対に口外してはいけないことになっていた

秘密保持の契約はおそらくウィショーには不必要だろう。彼は何かミステリアスな存在として留まっており、またそうあることを望んでいる。燹陰謀*は彼の家族に受け継がれているものらしい。彼の亡き祖父はドイツ人の父とロシア人の母を持ち、二次大戦中は英国政府のために諜報活動を行っていた。

燹屬茲は知らない」詳細を聞かれると彼は言った。「祖母はまだ生きているが88歳。実際に何が起こったのか知るのは難しい。彼女の話はよく変わるし、ふんだんに盛り込まれたお伽噺に塗れている。もしくは記憶はあまり信頼できない。尋問下にいるMI6のエージェントが口にする答えのようなもの」

23才でハムレット、TVシリーズでは昨年リチャード兇髻△垢瓦い任垢諭これは舞台も楽しみだ。彼は今後も舞台を続けるようだけど

爛▲咫Ε癲璽ン(脚本家)はウィショーを「移り気(mercurial)」で「浮世離れしている」と描写した。トレバー・ナンは彼を「捉えどころがなく(intangible)」「詩的」と呼んだ。ルパート・グールド(リチャード兇隆篤帖砲呂気蕕紡臙世法峙濱ぜ臈(messianic)」

どの言葉も想像通りの彼。あとはキリスト役だな笑

(『パフューム』で主演を演じた事)ウィショー「ストレスだった。以前は本当にひどく神経過敏で、腹痛が始まるとベッドにうずくまって動けなくなった。文字通り、神経過敏によって無力化されてた。ここ数年はそんなことはない。何かが変わったんだ。ぼくはもっと自信に満ち、幸せになった…」

(一人多役を演じたクラウド・アトラスにて)ヒュー・グランドの妻役を演じて、彼にぎゅっと掴まれた(いや、そういう意味じゃなく)ことをちょっと怖かったと言ってるけど、彼の年&曖昧なセクシャリティ、『モーリス』は間違いなく見てるよね笑?

爛愁侫箸箆辰景、そして間違いなく謙虚。彼は前のめり気味に答える前に質問について考える。時として文脈の途中で尻すぼみになり、今、口にしたことを考え直しているのか、それとも単に、これ以上自分についてつまびらかにしたくなくなったのか、こちらに疑問を抱かせる

子どもの頃はドレスアップが好き、痛々しいまでにシャイ、でも自分の中には着飾って自分をひけらかしたいという、現実の彼とは似ても似つかない部分があり、そこが気に入っている……典型的なゲイの若者ですよね笑 そしてこのインタビュアーのヒドルストンへのbackstab はは

……インタビューを読んだ後で、日本で見れずこっちで買った『レイヤーケーキ』見ました。ちょっとした出来のよい犯罪モノ。ウィショーの演技に圧倒された。端役ですが、彼のようなシャイで物静かで芸大の学生みたいな人が、コックニーをしゃべるあのチンピラ役。うーんスゴイ ハーディは出番の少ない品のよい役。ダニエル・クレイグもとても色っぽい役でした。

コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)



2013年03月07日(木) ギロチンの人たちについて学ぶ(インタビュー)

以前から、ギロチンの役者のパーソナリティについてはもっと詳しく知っておく必要がある、と思っていたのですが、ここにきてやっと彼らのインタビューや記事を読み始めました。マカヴォイの記事は以前にも紹介しましたが、突然ですが、これからしばらく、他のメンバーの記事&インタビューの抄訳などを上げていきます(すべてtwitterに投稿したもの)。爿瓩念呂泙譴討い襪發里呂覆襪戮原文に忠実に訳していますが、素の文章には意訳が含まれます。一応、私のつまらないコメントも(情報が含まれているものは)いくつか入れておきます。


クリス・ヘムズワース (born 11 August 1983) オーストラリア 29歳


ヘムヘムのことを少し調べる(インタビュー読む)。子供の頃はオーストラリアの奥地(未開の地)で男兄弟2人と戦争ごっこに明け暮れてたとのこと。トムの方はposhな英語を話すロンドン&オックスフォード育ち、ヘムは荒っぽいオーストラリア訛り…やだ、完璧(●´-`●)

Q「スーパーヒーロー映画といえば、なぜぼくたちが彼らを必要としているか、というトム・ヒドルストンの発言を読んだ?」
クリス「いいや、どこで読める?」
Q「ガーディアン紙。ここ(英国)の全国紙だよ」
クリス「まったく(Jesus)、あいつは賢いよな、だろ? 何て言ってた?」(続)
Q「こうした(スーパーヒーロー)役をいかに真面目な俳優たちが見下すべきではないか。現実世界における国籍や宗教的分断の介入なしに、ユニバーサルなテーマについて話し合えるスーパーヒーローの映画を我々が必要としていることについて」クリス「さすが(good on him)、クール!」

英国四大紙でも最もリベラルなガーディアンで奮発したようですね、トム笑 そして、インタビュアーはこのやりとりだけで「ところで〜」と次の話題に。単にヘムヘムにトムトムのことを教えたかったインタビュアー(´-`)
クリスが自分で「おれは無学」と発言している箇所にしびれた。そんでトムのこと「あいつ賢いよな」だとっ。ん〜仲悪かったら最悪だけど、仲良しだと都会派高学歴&無教養田舎者ペアは最強
トムトムが少しでもひねてたりスノッブだったらクリスは大嫌いになってたかもしれないけど、性格がアレなんで「こいつには敵わないな〜」って感じでしょうか

OUT(ゲイ雑誌)での表紙飾ってインタビュー受けてる。これは読みたい。しかも、クリス「母親はいつも俺にこう言っていたよ。三人の息子たちの中では、『クリス、あんたが一番女の子』」他の二人の兄弟より母親と色々話した、話す必要のないことまでたくさん話したらしい。なるほどゲイ向けトピック

ところでヘムヘムのインタビューにmeatheadという言葉が出てきて、英語でまんまの単語があったことに驚いたけど、脳筋が辞書に載ってたことにはもっと驚いた。ヘムは「体がでかいから脳筋だと思われがち」と言っていた


トム・ヒドルストン  (born 9 February 1981) イングランド 32歳


昨日、クリスのインタビューで引用されていたヒドルスのインタビューというのは、実はガーディアン紙に彼が寄稿した記事でした。インタビューじゃなく、彼、自分で記事を書いてるの。賛否両論だったようだけど、少なくとも大きな話題になったようだ

ヒドルスが書いた記事にファスベンダーとマカヴォイの名前が出てくるのはすごく興味深い(^曲^) 名優たちがスーパーヒーローを演じた件について、X-Menの役はファスベンダーとマカヴォイに譲られた、という程度の言及ですが

先ほどのガーディアンの記事。ヒドルスの語彙(´-`)ノ 映画の宣伝をし(アベンジャーズ公開直前)、自分のエピソードも盛り込みながら、押し付けがましくなく、『アベンジャーズ』は見ないかもしれないガーディアン紙の読者をターゲットにした、バランスの取れたよい記事だった

猗燹淵劵疋襯好肇鵝砲錬気弔虜酩覆鮃圓辰燭衢茲燭蠅掘∈鯒(`11)のクリスマスイブにはベッドに崩れ落ちた。体はぼろぼろで、その後の二週間は生ける屍だった。彼は世に出ると同時に、もう少しで彼自身を壊してしまうところだった via GQ

(多様な時代の役を演じる事について)トム「どうやら過去というのは、ぼくたちが共有する文化的ノイローゼかそのようなものを探求するにあたり、逃げ込み易い場所のようだ」卵を突きながら「ぼく自身にも原因があるかも。人々がぼくの階級、学歴、容姿から受け取るものが、イメージに合うんだろう」

爛劵疋襯好肇鵑81年2月に裕福な中産階級に生まれた(父親はオックスフォード大と提携する生物工学の会社を経営していた)。イートン校で学び、俳優行の傍ら、ケンブリッジの卒業試験で二つの第一級学位を取得。すべて事実だ、と彼は認めた。それが全容ではないが。自分のことを「雑種」だと言う

祖父は造船所で働くワーキングクラスで、ケンブリッジを卒業し、poshな役でTVに出るようになってから遊びに行った時は、祖父の誕生日を祝うために集まった労働者たちに囲まれ、少しばかりばつの悪い思いをしたらしい。でも皆、彼をniceに扱ってくれた

トム「『ヴァランダー』の第一シーズンの撮影時、オフにマルメ(Malmö)に列車で行って、RDJの『アイマン・マン』を見たことを覚えてる。そしてこう思った爛汽ぅ魁爾砲いす(so fucking good).でもぼくは絶対、あと100万年は、こういう映画には出られななあ瓠

ヒドルストンは日常でどのくらい汚い言葉を使うのかな。わしがヘムヘムだったら、ベッドで攻めてる時にトムトムがso fucking goodなんて言ってくれたら燃え上がるわあ〜(●´-`●)

爛劵疋襯好肇鵑僚秧燭気藩浬鐇気靴気品(old-school grace)のブレンド、陽だまりのような楽観主義と翳りつつある傷つきやすさ(vulnerability)のコンビネーション、これらを同等に兼ね備えた同世代の英国俳優はなかなかいない

彼はほんの少しオールドファッションなんだ。決して垢抜けてないし、本人の自覚があるかわからないけど、やっぱり少し世間とズレてる。そこが彼の隙なんだ(´-`)

燹瞥颪頬阿て)一緒にビスケットを食べている間、彼はまだ先ほどの質問をかみ締めていた。「ジョアンナは言った。ケンブリッジ大出の、背が高く教養のある話し方ができる、一等学位を持ったぼくを時代物に放り込むのは簡単だ、と。でもそのためにぼくは俳優になろうと思ったんじゃない」

そのニッチを埋めるために、俳優になろうと思ったんじゃない

トム「もっと逞しい理由のためだった。たとえば『父への祈り』『カッコーの巣の上で』『フレンチ・コネクション』のような。(マーロン・)ブランドやデ・ニーロのような。だからいつも(そのような見方に)抵抗してきた。ぼくは決して、燕尾服やウェストコートに打ってつけの男にはなりたくない」

ほぼすべての男優が言うこと:憧れはアル・パチーノ、デ・ニーロあるいはモーガン・フリーマン。ヒドルストンも男性としての通過儀礼を必要としているんだな


トム・ハーディ (born 15 September 1977) イングランド 35歳

ハーディのインタビュー、10代の頃盗んだ車を乗り回して逮捕され、最初の離婚後はひどい中毒に苦しんだ。

ハーディ、インタビューが想像以上に面白い。彼も自分を無学だと思っている一人。強い女性を好む、それは強い母親の影響で、子供の頃、兄弟も姉妹もいない彼にとって、母親は世界そのものだった。自信=完全なる恐怖に駆り立てられて生まれるもの。ナイーブ/vulnerability番付、左にシフト

猗燹淵蓮璽妊)は、十代の頃に道を誤ったことを認める。さらに03年、クラック中毒に倒れ、リハビリ施設へ通ったことも。タトゥまみれの身体とストリート上がり風の振る舞いから、育ちが知れると思う方がいたとしても仕方がない。しかし彼はロンドン南西部の小ぎれいな地区で育った

爛吋鵐屮螢奪犬廼軌蕕鮗けた劇作家エドワード・爛船奪廛広瓠Ε蓮璽妊と、アーティストである母アンヌの一人息子として。「自分が恵まれていることを、いつも恥ずかしいと感じていた。シーン出身でもいいんだ、公立校の生徒でもいいんだって開き直るのには、ずいぶん時間がかかった」と彼は言う

燹屬匹浬仗箸じゃない。どこにいるかだ。イースト・シーンは中産階級のためのエリアだけど、自分しだいでつまづくことはできる」15の時、彼は窃盗と、ポケットに銃をしのばせ、盗んだメルセデスを乗り回したことで逮捕され、公立学校を退学になった。それからしばらく後、酒とドラッグに溺れた

ハーディ「ひどくアドレナリン過多なガキだった。激情に支配されていた―それに怖いものがたくさんあった。13で酒を飲んだ時(ビールをちょっとだったが)、冷静になれた。他の皆はこんなふうに感じているに違いないって思った。で、もっと欲しくなった。だけどそれで酔っ払った。酔っ払っちまったんだよ」

爛▲襯魁璽襪肇疋薀奪阿謀れるように、彼は自分のセクシャリティについても開拓した。男性とセックスをしたことがあるか、とたずねられた時、彼は答えた「もちろん、あるよ。おれは役者だ、知ったことかい!( for f***’s sake)」

ハーディ「男たち、特にゲイの男たちとの関係において様々なことを試みたが、人生においては必要なものだった」自分の容姿が優れている事と折り合いをつけるには時間がかかった。「きれいな坊やでいる事に何か抵抗があった。小さい頃は女の子だと思われていた。でもおれは強くなりたかった。強い男に」

ハーディ「若い頃に出演した作品における、おれの繊細さ(vulnerabilities)は永久的なものだ。だが子ども時代の皮膚(スキン)はもうない。今、それはタトゥに覆われている」


この男を心から愛してる(´-`)ノ



ハーディ「今は、自分の中の悪魔についてわかっている。どう扱えばいいかも。まるでおれを殺そうとしてる400lbのオラウータンと一緒に暮らしてるみたいだ。そいつはおれなんかよりずっと強くて、言葉を解さず、おれの魂の暗闇の中を走り回ってる」

私がちょっと読んだだけでも、インタビューの中でvulnerabilitiesに言及したのはハーディ、ジェームズ、マーティン、ジョー。彼らは皆、自分のvulnerabilities(傷つきやすさ)との向き合い方を模索していた時代があり、たぶん今はそれを抱えている自分を受け入れている

「おれには決定的にフェミニンな資質があるんだ」とも。男性性を獲得したくてその投影である逞しいゲイの男性に憧れる……とてもわかりやすい。これはジョーが思春期の頃抱えていたミソジニズムとは裏と表だ(´-`)

フィアンセのシャルロット・ライアンのことを"a difficult woman to pin down." 私がハーディに夢中になった理由が凝縮されているような一言

ハーディ/ジョー、モーレツに書きたい笑 ハーディが求めているものをジョーがまったく持っていないところに挑戦があって面白い



マーティン・フリーマン (born 8 September 1971) イングランド 41歳


マーティン・フリーマンはインタビュー読んでて一番共感できる。面白い。自他共に認める左派で口幅ったいところ、家で壁を見てる方が外でセレブと付き合うより楽しいというところ、きっとマカヴォイといい友達になれる

「この後、最近の子供がいかに躾がなっていないか、という長々とした小言が続いた」とかインタビュアーに書かれている笑

インタビューを読み漁っているけど、ここまででまったく意外性はない。ハーディが酒とドラッグ中毒で逮捕歴があること、マーティンが政治に小煩くとても知性的なこと、クリスが大らかな田舎育ちだってこと、なんら意外じゃない。やっぱり人の過去は振る舞いや言動に滲み出る

マーティンは有神論者なんですね、ついに意外性を発見

マーティン「どうして皆、難しい単語を知らない愚か者を装わなければならないんだ? 最近はどういうわけか、中産階級だとか、物事をきちんと言明する人々のことを叩くのがファッションなんだ」

マーティン「友人の多くは無神論者で、ぼくは無神論を理解している。でもぼくは有神論者に落ち着いた。自分たちがある物事に対して責任を負っていると信じている。きみは世界でただ一人のくそったれじゃない」


マーティン「多くの人は音楽や服装、そうした文化と受身の関係を築いている。だけど音楽はぼくにとって、クリエイティブと名のつくものとの最初の出会いだったんだ」

マーティン「vulnerable(脆さ、隙があること)な側面を持っている男たちにずっと興味を持っていた」(アル・パチーノに憧れたことについて) マーティン、ナイーブ番付でだいぶ左にシフト……というかこれでわかった。この世にvulnerableじゃないやつなんていない笑

マーティンはさらっとしか読めなかったので、また今度。


ジョゼフ・ゴードン・レヴィット (born February 17, 1981) アメリカ 32歳


ハーディとまーてんのインタビューをいくつか読んだ後、JGLのインタビューを読むと、彼がなんとアメリカンなことか

自分の運転で、母校をどうしても見つけられないジョー。「ほんとヒドイ方向音痴なんだよなー」 かわいすぎるorz …でも自分の高校見つけられないなんてことある?o_O;

ジョーは想像と違った。意外
ジョー「[高校のプロムには参加したか?](気弱に)……いいや。ぼくはちょっとした生真面目な坊やだった。気難し屋。同年代の女の子たちはすごく苛々する存在だったよ。彼女たちはほら、手鏡やらくだらないものを眺めて…それがぼくには邪悪(evil)に感じられた」

ジョー「救いようのない根暗な偏屈野郎になっていた可能性もある。でも今はだいぶ寛容だ。昔よりはもう少し、自分自身を笑い飛ばせるまでに成長した」
 10代の頃はちょっとしたミソジストだったJGL.人はこんなにも変われるという好例

LA出身、左派に傾倒する中産階級の専門職の両親を持ち、祖父は赤狩りで一度ハリウッドを追われた映画人(マイケル・ゴードン) これぞ THE アメリカのユダヤ系

C.ノーラン「(出会った時)彼(ジョー)はとてつもないカリスマと、偽る(fake)のは不可能な類の驚くべき陽性の持ち主だった」
 だからこそ先ほどの本人の発言は意外でした

C.ノーラン「ゴードン(ゲイリー・オールドマン)の堅苦しさと対照をなす、理想主義のオーラを纏った誰かを心から求めていた。ジョーは真っ先に上がった候補だった」

ゾーイ・デシャネル(共演者)「(2000年に出会った19歳のジョーの印象)ちょっとしたコントレイリアン(他人と違うことをしたがる人)。とても知性的。とても、とても真面目で、とても苛烈(intense)」当時、彼は役者を諦めてナバコフを研究するためコロンビア大(NY)進学を決断

デシャネル「私が何か言うと、彼はこう。『それってどういう意味? どんな言葉もスルーはできないよ、わかってる?』」 インタビュアー「その通り。実際、我々のインタビュー期間中も、彼の異常なまでの分析癖の片鱗は明らかに窺えた

デシャネルが彼と8年後に再び共演した時、彼はずっと明るく、以前より背負い込んでいなかった。「すごく変わってた。もっとずっと心を開くようになっていた」彼がバックフリップまでやって見せてくれたことを話すと、「あ、それは昔からやってた」 ぶっ

最後に、写真を断っていたのも面白かった。複雑な人だ。


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次回はカンバーバッチ、ファスベンダー、ベン・ウィショーなどのものをUPします。ジェリーも読みたい。このインタビューが面白いですよ、というのがあったら教えてください(バッチ、ファス、ベンはかぶるかもしれないので、今日上げた人たちの分で)

一人一人についての雑感はまた後ほど。ハーディがいいね。ジョーも面白い。ヘムヘムなどは、もっとちゃんとしたインタビューを見つけたら再挑戦したいです。

コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)




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