最近ほぼ毎日見ている旧作映画の感想です 『ラスト・キング・オブ・スコットランド』 Jマカヴォイの顔の研究と、前から面白そうと思っていたこともあって借りてきましたが、『ガタカ』以来のクリーンヒット。フォレスト・ウォティカーの演技がepicな政治サスペンス。最初の5分ですでにヤバイぞ、と感じさせ、主人公の危険な綱渡りの緊迫感をラスト1分まで引っ張ってます。アミン大統領が笑顔を浮かべている瞬間でさえ空気がどこかひりついてる。でも、その張り詰めた空気をソフトに吸収しているJマカヴォイの演技は特筆ものだと思います。私は他にXMFCとBoBしか見てませんが、彼には内面から滲み出るカリスマがあるね。彼のスコットランド人というアイデンティティが、なぜかしっくりくるのは、正統派の美しさとは一線を隔すこの魅力にぴったりマッチするからなんですよね。しゃべってるグダグダ英語もそうだね(あっ) で、このニコラス医師ですが、史実を元にしているというフレコミだったので実在の人物かと思ってましたが、実はこの医師は架空の人物だったんですね。そうなってくると、「ラストの落とし方が事実に基づいてるなんてすごい」という感動が若干薄れちゃうし、70年代に人種意識の一切ない白人の若者がいたのは、公民権運動吹き荒れた60年代に青春を送ったせいか、などいろいろ考えてしまいましたが、逆に言えばこのぎりぎりなリアリティを主人公に付与できている監督力はすごいです。 マカヴォイが好演することによって同情に値する存在、つまり主人公として見るに耐え得るレベルに達していますが、彼が良心がある若者とはいえ、向こう見ずで認識の甘い、本国政府にも見捨てられるような困った民間人だという点はごまかさず晒してるわけで、これが『ブラッド・ダイヤモンド』のレオナルド・ディカプリオの役みたいなヒーローになっていたら、じんたんはきっとドン引きしていました。 たとえば、映画の冒頭で彼がバスで知り合ったアフリカ系の女性とセックスをするシーンがあるんですが、通してみるとこの場面がよく効いてくる。その後で、アミンに黒人女性を与えられたり、彼女たちに誘惑されたり、そのうちの一人といい仲になったりすもするんだけど、この現象に対して白人男がどう反応するか、という疑問をこの冒頭の場面(彼が自分の意思で喜んで黒人女性と寝る)が解消してる。額面通り受け取るよう観客を誘導してるわけですね。 そして彼がスコットランド人だという点が、もう一つ捻くれた視点を与えている。内紛に明け暮れてるアフリカの独裁政権の対極に、正義と理性に貫かれた白人大国があるんじゃない。英国政府の偽善をよく知っているスコットランド人の「ぶってんじゃねーよバーカ」というcheekyな態度が、『ラスト・エンペラー』に登場したピーター・オトゥール演じる英国人家庭教師に付与された役割とは違うところです(IMdb見るとこの映画が好きな人は…のコーナーにLEが出てくるのが面白いです)。 ここで以前に「英国への思いは複雑」と書きましたが、私の英国への気持ちはこれに近いものがあります。この映画を見てぴったりの言葉を思いつきました。それは、「英国は尊敬するし好きでもあるけど、心を許せない」 これはアメリカやドイツのような国にも言えることなんですけどね。イタリアやスペイン対しては「尊敬はまあまあ(古代ローマは別)、好きだし心もある程度許せる」ロシアなんかだと「尊敬はあんましないし、たいして好きでもないし、心は絶対に許せない」笑 アンティグア・バーブーダやカーボベルデ共和国のことは「あまり知らない」 ブラックなのはこのへんでやめておこう。 というわけで、『ステート・オブ・プレイ』も良作だというし(前述のスコットランド人みたいな性格の兄が面白かったと言っていたことだし)ケビン・マクドナルドという監督には注目しようと思ったら、『第九軍団のワシ』の映画版を撮った人でした。私は未見なのですが期待値が上がりました。この人はこれまでドキュメンタリーを主に撮っていたようで、そのへんも好感が持てます。 この流れにバルサを絡めるのは無謀というものですが、本来バルサという存在はスコットランド人の「ぶってんじゃねーよバーカ」精神に貫かれたクラブです。最近とことん強いので「どうせバルサが正義なんだろ?」なんて挑発する人がいますが、私はバルサは常に傍流であると信じてます。ペップ、14冠目おめでとう! 4年間ありがとう。 まさかのペップへの熱いメッセージで終わる『ラスト・キング・オブ/スコットランド』の感想でした。それにしてもアミン大統領に気に入られすぎだろ。「おまえの故郷イマココ! おまえは私を愛しているー!」と熱弁をふるわれガッチリ抱擁されているニコラスくんには深く同情しましたが、次のシーンでもう民族衣装(シャツ)着てたことだし、大統領に愛されんのもいいかもしんない、とそれなりに満足してるんだろうなということで一件落着です。 『ハート・ロッカー』 ジェレミー・レナーが主演ということを知らずにのらくら生きてきましたが、彼のむっちり具合だけは見てよかった。監督は『ホミサイドLots』の3ep撮ったこともある人なんですが、たぶん35歳でこれがほぼ処女作みたいな脚本家の力不足。この作品で脚本賞もノミネートされてるみたいだけど、以来脚本やシナリオは手がけていないみたいですね。 ご存知の通り『アバター』とオスカーを争って勝った作品として妙に名前が売れてますが、見てびっくりの凡作。反戦的な作品ではなく、むしろ米政府ご推薦の戦争映画。伝わってきたのは「兵士たちはこんなに大変ですが、 Jレナー演じる主人公のキャラクターは、80年代のアクション映画では通じてもイラク戦争では無理。BoBに登場したら10分以内にスピアーズに後ろから撃たれて「すまん、ウッカリした」と言われてる。 問題は作り手に、イラク戦争に対するビジョンがないのに、では何もジャッジせずにただ兵士の素顔をありのまま描いてみようぜ、という試みかといえばそれも失敗していること。オリバー・ストーンのように「白と黒を混ぜれば絶対灰色になる。絶対だ! 間違いない!」と力説するタイプの人ばかりが映画を撮るべきだ、というわけではないけど、せめてビジョンは持っていないとね。前述の『ラスト・キング〜』も、ジャッジはしていない(アミン大統領のことさえも)けれど、それがドキュメンタリー畑で技を磨いた監督のさじ加減の成せる業であるのに対して、『ハート・ロッカー」はただの力量不足の気がしてならない。 ただし砂漠の戦闘シーンは特筆に価する場面でした。BoBを見返して思ったのは、もう大国は、 「よし、100人で突撃、そしたらだいたい10人は奇跡的に弾に当たらずにあのお山のてっぺんに辿り着く計算だから、旗取ったら振れ」 「ま、まじっすか、ダイク中尉!?」 みたいな戦争はしないか、もしすることになったらそれは世界がかなり末期状態だということ。 この砂漠のシーンでは、何キロも離れた平地(砂漠)でアサルトライフルの光学スコープ越しに敵と対峙するんですが、スコープ越しに見える発砲から着弾までにタイムラグが生じる、その数秒間に伝わってくる恐怖がとてもリアルで面白かったです。 ガイ・ピアーズを冒頭に出したのは面白かったけど、結局爆弾処理の場面で見ていて少しも緊張しなかったな。あれも監督力不足な気がしてならない。 『アバター』は劇場で見た直後にも書きましたが、簡単に説明すると「ネイティブ・アメリカンをモデルにした異☆人と、イラク帰りの傷痍軍人みたいな主人公がタッグを組んで、自分たちを苦しめる 今日はもう長くなりすぎたので『リベリオン』のことをひどく書くのはやめて、次回はいまだに脳内で妄想がとまらないペアがたくさん登場した『ロックローラ』のことを、もしかすると書くかもしれないし、でも萌えはしなかったけど面白かった『スナッチ』や『エス』のことを書くかもしれません。 ![]()
XMFCの漫画を、締め切りもイベントに出る予定もないのに描いてますが、気晴らし&刺激を受けるためにDVDを8本くらい借りてきて、毎日1〜2本ずつ見てます。プロットを形にする練習、表情を描く練習ということで2〜3P/day程度描き進めてますが、手ごたえを感じて楽しくなってきました。仕上がるまで2週間くらいかかりそうですけど、その間は毎日見るDVDのことでも書こうと思っています。 さすがに原稿と平行して『顔の研究』シリーズはできないけど パロでもオリジナルでも形にしたいプロットがたくさんあるんですが、それを細部までこだわれるグラフィックノベルにするには、自分の絵の技術が脳内の映像にまったく追いついていない。でも私は仮にも映像作家・映画監督になりたいと思って映像学部という半端なとこに行ったんだから、ストーリーを映像で見せるということをいつか実現したいなあ……と思っているうちに年食ってしまい、その目標を実現するための時間も体力も、ガッツもそう残ってないんじゃないか? と今頃になってジンさんはとってもいいことに気づき笑(遅いよ!)、一念発起してこれからは毎日練習だ、ということになったわけです。 絵の方向性もブレまくりで、どこへ行くか自分でもわかってませんが、今やれることをしているうちは、心穏やかでいられます。BoBのような群像劇を、あのキャラクタ(役者の魅力含め)をナッシングから生み出したい。「このキャラはあの役者とこの役者を足して2で割ったようなタイプがいいな」という�倏枳鬮瓩鮗�分でできるようになるために、毎日ひたすら顔を描いていこう。100人も描けば、ヴィゴとショーンの奇跡のコラボ顔なんかもお手のものになるんじゃないでしょうか笑 まあ目標はかなり高く道のりは果てしなく遠いんですが、40歳くらいまでに納得いく絵を描けるようになっていたいですね。それと平行して良い映像作品、小説なども吸収していこうと思います。 ![]() ![]()
手始めのこの二人の漫画を描き始めた。もっと簡潔な線を目指しているんですが……これも練習ですね。どこを飛ばしてどこを残せば正確な造形を保ったまま簡潔になるのか、この漫画描き終える頃には多少なりと進歩してるといいんだけど ![]() ![]() 2週間くらいかかると思うけど、Pixivにあげる予定です。前にも書きましたが、書きたい話はたくさんあるので、ひとつの作品に2週間もかけたくないんですが(`曲´;)
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