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2006年12月01日(金) 12/5ももうすぐ


29日は新しく我が家にやってきたフラットTV(前任者を殺した前科あり)で物凄く楽しいブレーメンvチェルシー戦とチェルシーvマンU戦の観戦。驚いたのは、あまりに熱心にブレーメンを応援していたので気付かなかったのですが、この試合は実はそんなに白熱した試合ではなかったのですね。ひとりでW杯の決勝並に盛り上がってましたけどね。マンUとの試合があまりに激しい真剣勝負だったので、それはMUTV枠でセルティック戦を見た後でチェルシー戦を見た時も思ったことですが、プレミアシップの両雄は完全にCLは上の空だったことが、ようやくわかったのだった。チェルシーは後半「負けるわけにはいかない」と勝つ気で来ていたのは間違いないですが、120%フルスロットルではありませんでしたね。しかしブレーメンが素晴らしい試合をしたことは明け方の夢ではなかったことも確認できました。ただ試合後に日記をつけた時は左サイドがよくなかったと書きましたが、あれは大きな間違いで、ウォメはとてもよかったですね。あまりに右サイドのフリンクスの動きが活発で左をあまり見てなかったうえ、後半からSWPが投入されて切り崩されていた印象ばかり残ってしまってました。すまんなあウォメ。

プレミアの頂上決戦は見ごたえ充分の試合でしたね。それでも録画を見返した時間はブレーメン戦の方が長いのですが、この日は4時間びっちり観戦なんだから、と朝から仕事をがんばりました。そういう日の観戦は気持ちがいい!
リッキーのヘッドで追いついたのは嬉しかった。チェルシーのブラールズにもはまっています。モロッコ系移民の彼は名前もイスラム的だし、ムスリムだと思うのですが、ウェストハム戦で後半から出場した時、ピッチで熱心に祈りをささげていた姿が印象的でした。祈る選手はよくいますが、彼の場合は最近モウリーニョの信頼を失いつつあった中で、ここで神の力でも何でも借りなければ、生き残れないという切迫した感じが伝わってきて、やはりチェルシーでプレーするというのはこういうことなのか、と思いました。ベンチで辛抱し続けるウェイン・ブリッジや、いつも自信なさげな表情のパウロ・フェレイラなど、バラックやシェフチェンコもなのですが、彼らは薄闇(暗闇とは言わない)の中で迷っているように見えるのでした。
ムスリムといえば、以前マリ出身の選手はモモとかババとかいう名前で可愛いといいましたが、実は彼らの名前はムハンマドやムスタファといったイスラムらしい名前でした。マリ系フランス人のシソッコも本名はイスラム的なモハメドという名前のようで、モモというのはフランス時代の名前だったのかな。マリに帰化した時にモハメドというイスラム名を選んだのかもしれませんね。ムンディアルでシソッコのインタビューを見ましたが、信心深く家族思いの素晴らしい若者でした。


MUTVを見ていて改めて思いましたが、粕谷には90分間ぜひとも黙っていて欲しいぜ〜。彼がリバプール贔屓で大変迷惑しています。昔wowowでセリエAの番組みたいのを持ってましたよね。あの頃から好きではなかったけど、今は当時よりもっと酷い気がします。副音声にしようかな、とも思うんだけど、最新の情報も欲しいしと思っていつも耐えています。

ところで、最近いくつかのスキャンダラスなゴシップが入ってきています。
中でも私の胸が二十回振られたソーダのように騒ぎ出したスキャンダルはリバプールのきゃぴたんに関するものでした。一ヶ月ほど前からリバプールの地元でまことしやかに囁かれている噂のようで、噂そのものの大部分、特に最悪の部分は信じていませんが、同じ時期、彼の身に起きた不幸な出来事(娘が危険な状態に陥り、フィアンセとともにERに駆け込んだ)と重なった偶然などの方が、興味をそそられるのでした。
この彼にとっては不幸な噂がまったくのデマだと判明したら、ぜひこれをネタ帳に加えたいという気がしてしまったほど、危険な香り目がない俗悪で貪欲な心のキャッチャーミットにどんぴしゃりとはまったのでした。

同人原稿を描きながら爆笑とアンタッチャブルのオンラインのラジオを聴いてますが、この数ヶ月溜め込んでいた分を聞きながら、相変わらず萌えてました。中でも太田が平然と「(アナルに)入れられたことあるよ」と告白し、田中に「相手は?」ときかれて「それは〜相手の立場もあるから言えないけど」とかなりマジなトーン(口調は笑ってるけど太田ファンにならわかる嘘じゃないトーン)で言ってるのを聞いた時は昨日より2割り増しハッピーな自分がいました。

冬コミの売り子さん、まだ引き受けてくださる方がいないのですが、どなたかにお願いできれば本当に助かります。面倒な仕事だと思いますが、よろしくです。




コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)



2006年11月28日(火) 冬コミの売り子さんを募集

希望者いなさそーだな、と心配しつつ、

12/30 冬コミの売り子さんを募集
冬コミ、映画(メインジャンルはフットボールと書きました)で取った私のスペースで売り子さんをしてくださる方を募集します。

スペース:土曜日 西地区 “り”ブロック 15a
条件:
・コミケにサークルとして参加経験がある方(売り子経験があればベター)
・地方にお住まいではない方(交通費支給の関連で)
・お昼代&交通費と私の本のお礼だけでOKという方
・過去に私と直接会うかメールのやり取りをしたことがある方

通行証は2枚までお渡しできます(参加心得と一緒にご自宅に郵送します)。「入場時間までに会場入り」し「新刊提出などの手続き」を問題なく済ませていただければ、あとはのんびりだと思います。途中休憩を取って(二人いれば交代で)買い物に行ったりしてくださって構いません。ご自身の本も二種くらい置いていただけます。今回スペースが取れなかったという方もどうぞ。印刷所の締め切りが軒並み12月上旬なので、本当はもっと早く募集すればオフ新刊本の作成にも間に合ったのに(私の新刊めどが立たなかった)。でもコピー本の作成時間はたっぷりありますので〜。

地方の方でも(売り子目的でわざわざ来るのでなければOK)、都内の滞在先から会場までの往復交通費を出します。

お礼の本は、在庫のある本は希望があれば何種でも一部ずつ、さしあげます。狼も中巻と続編があります。お礼本は新刊以外は事前に郵送します。

私のスペースはまったりだと思いますので、始まりとお昼を過ぎればかなり暇なこと間違いなしです。ですので、しっかりした方ならお一人でも大丈夫かと。

こんなところかな。緊急用に携帯電話の番号をお伝えしますが、基本的に電話でのやりとりはありません。興味を持たれた方は firelin-lj@infoseek.jpまで「売り子募集の件」という件名でメールをください。折り返しご連絡差し上げます。ではよろしくお願いします。

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昨日庭木(たった一本)にイルミネーションを飾り付けてみました。窓から景色を眺めるのが楽しくなりました。庭にもだいぶ雪が積もりましたので北海道の冬らしくなってきました。

12/5まで指折り数えてますよ〜29日までも数えていたのですが(は、早くチェルシーTVを…)。バルサはおチビちゃんが多いので、モウリーニョいわく「2メートル近い巨人が5,6人もいる」らしいブレーメンは高さを活かして攻撃できればいいですが、その分バルサが得意の華麗なパス回しを駆使して足元から攻めて来られると、厳しいですね。今季のブレーメンはフリンクスの策略も奏功し、セットプレーからの得点が多いので、またフリンクスあたりがうまいことすっ転んでくれれば(演技だろうとなかろうと)、ハイボールからそのうち得点かPKを獲得できるのでは……。なんてことを私が真剣に考えたところで、どうなるっってこともないですが。ほんとはバルサ相手にクローゼの「あんたラテン系か!」というようなゴールを見たいところです。

今日は夜セルティック中村のすごいFKとマンUvチェルシー戦を見れるから、それまで頑張って仕事をしよう。同人誌の方はサッカー本は地道に描いています。今のところリバプールばっかになってますが、シャビ/スティービー&ラムちゃん/テリーをいっしょくたにした短編漫画などを描いてます。ドイツ代表も入れられたらいいのだけど……。

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2006年11月24日(金) スティービーが代表入りを果たすまで


興奮の一日も静かに過ぎ、すでにバルサ戦を心配し始めてます。気苦労の多い人生よの。レフスキ戦ではバルサ選手は誰ひとり警告を貰わなかったらしく、残念。
珍しくモウリーニョがバラックを名指し批判したそうですね。怪我に関しても「たいした怪我じゃない。自分でやったんだろ?」と言ったそうですし、一番キツいと思ったのは「ランパードが恋しいよ」。ランパードのポジションに入ったバラックに対して痛烈すぎる。冗談抜きでメルテザッカーの発言が悪影響を生んだのでしょうか。ちょっと海外のフォーラムを覗いてみたら、アンチ・バラックはやはり多いようで、ブレーメンファンはもちろん、今ではバイエルンファンにも嫌われてるので、CLでバイエルンと戦うために古巣のホームに戻ってきたら『さぞ温かい歓迎を受けるだろう』とのことでした。困ったことになってきたな、牛。

シュルツ「勝ったな〜俺たち!」
フリンクス「今は、それどころじゃないから」


バルサのメンバーいわく、「ブレーメン戦は決勝戦」とのこと。バルサが本気でかかってきたら……。でも「ブレーメン二位通過。バルサは敗退」という驚きのニュースが翌日ニュースサイトを賑わす光景をどうしても見たい。
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=worldsoccer&a=20061123-00000031-spnavi-spo

ところで、リバプールも中央で生き生きとプレーし得点も挙げたジェラードの活躍により一位通過を決定。でもシャビたんが怪我したようで心配。粕谷はアロンソをはずせと言うし、スペイン勢はそろそろチームを去ることを考え始めるのではとか言うし、いやんなっちゃう。でも彼の言うことは信用できん。

今日もスティービーの自伝から面白い箇所を抜粋して紹介。はじめてA代表に選ばれた経緯についての章を読んだのですが、面白かった。子供の頃が一番面白いんじゃないかと思ってましたが、プロとして活躍を始めると、知っている名前が続々登場し、彼らとの裏エピソードも興味深く、読み応えが増してます。
初めてケビン・キーガン代表監督に「代表のキャンプに(見習いとして)参加してみないか」と誘われた時の驚きと興奮。こういうのを読むと、普段試合を見ていて実況が「彼のプレミアシップデビュー戦です」「初めて代表に招集されたそうです」といって紹介する何気ない出来事が、当事者たちにとってはどれほど大きな意味を持つかということに気づかされます。スティービーの場合、代表キャンプまで父親が車で送ってくれたのですが、車内が揺れているので一度外に出てタイヤを確認しようと思ったくらいだったが、震えているのは自分だったと気づいたそうです。「俺には無理だ! このままリバプールに帰ろう! そしてウリエー監督に“ジェラードはまだ準備ができてない”と伝えてもらおう」と思ったほどだったとか。
ここでまた可愛いスティービーのエピソード。ホテルに到着して、自分の部屋に荷物を置くと、ベッドの隅に座りながら彼は考えました。階下のダイニングルームでは今代表選手たちが食事をとっていて、監督もスタッフと共にそこにいる。彼はキーガンに到着したことを報告しに行かなければならなかったのですが、そんなこととてもできそうにありません。
“俺の子供の頃からのヒーロー、アラン・シアラー、トニー・アダムス、デイヴィッド・ベッカムが座って食べてる場所に、リバプールの小僧っ子が何食わぬ顔で入っていって、スーパースターの隣に座るだって? くそ、俺はまたパニックに襲われた。”
そこでスティービーは、またしてもレッドナップ兄貴に助けを求めます。食事中の兄貴の携帯に電話をかけ、
“「ジェイミー!」俺は懇願した。「いま上にいるんだ。頼むから、迎えに来て、俺を連れていって!」”
ここでもやはりレッドナップ兄貴はブリリアントだったそうです。彼はリバプールのチームメイト、ファウラー、マイコ(オーウェン)マッカとともに部屋へきて、スティービーを励まします。「来いよ、スティービー! 監督はお前を認めたから、電話でお前を呼び出したんだぜ」。
スティービーは彼らに連れられてとうとう代表選手が集まっているダイニングルームへ。どきどきもんです。うわ〜みんないるよ〜っ。俺を部屋に戻して〜っ。
なんとか監督のもとまでたどり着くと、キーガンは食事の席を立って全員に注目を呼びかけます。
“「お前たち、食べるのをやめてちょっと話を聞け」キーガンは言った。「スティーブン・ジェラードだ。この坊主は私たちとトレーニングすることになった。彼はプレーヤーだ。甘く見るな。なぜなら彼はお前たちが甘く見れるようなプレーヤーとは明らかに違うからな」俺はリバプール・レッドくらい真っ赤になって立っていた。ちょっと黙ってくれよ、ケビン。みんな手をとめないで食べてくれ、俺のことなんか忘れて! 俺なんか彼らと比較にもならないんだ。彼らはW杯で活躍したような選手だし、俺の憧れのヒーローなんだ。その彼らにケビン・キーガンが俺のことを話してる! 『一体ぜんたいどうなってんだ?』俺は思った。イングランド代表全員の俺を見つめる視線を、俺は感じた。”

視姦されて喜びのあまり真っ赤になるスティービー、かわいいぞ。

彼はリバプール選手が占拠してるテーブルで食べることになりますが、食事が喉を通りません。代表の食事は、うわさに聞いていたとおり、クラブチームごとに別れてテーブルについているんだそう。面白いですね。するとマイコとリバプールの兄貴たちは、スティービーを各テーブルに紹介していってくれたそうです。挨拶まわりさせるなんて、レッドナップ兄貴は面倒見がいいですね。「ソル(・キャンベル)、スティービーだ」「デイヴィッド(・シーマン)、これがスティービーだ」と。スティービーは握手を交わしながら試合中より汗をかいていたそう。
最後にたどりついたのはマンUのテーブル。ネヴィル兄弟やベッカム、スコールズ、アンディ・コールらが、顔を上げて彼に微笑みかけてくれます。スティービーは大きな衝撃に襲われます。これはどういうことだ?
“彼らは俺の敵のはずだ。俺はリバプールで、彼らはユナイテッド。俺たちはお互いに微笑みかけたりしない。かわりに牙を剥き出すんだ。ヒューイトンで育ち、俺はマンUを、そのファンを、選手たちを、マネージャーを、備品係を、マスコットを、グッズ販売店の店員を――ともかくもマンUに携わるすべての人間を、毛嫌いするよう教わってきた。約20年に渡るマンUへの憎しみは、その日、最高潮に達した。彼らと握手しながらも、「でも彼らは俺を憎んでるし、俺は彼らを憎んでるんだ」と俺は考えていた。だけど、彼らは俺を憎んでやしなかった。彼らは新入りをリラックスさせるべくすごくよくしてくれた。ユナイテッドの選手はこれ以上はないという歓迎ぶりで、事実、俺はこの長きに渡る憎悪について思い直し始めていた。
バーナムに来る前、俺はバッゴにマンUの選手はどんな感じだろうかと話した。俺は言った。「トレーニングで、ユナイテッドの奴らは絶対何か仕掛けてくると思うね。俺を取り巻いて蹴飛ばすだろうな。こっちはやってやる覚悟さ。奴ら、スカウザー(リバプール人)を嫌ってるから、だから俺を蹴飛ばすんだ。俺は待ち構えておいてやるんだ」俺は蹴り飛ばす準備を整えていた――スコールズ、ベッカム、その他郎党を。でも握手と笑顔の後では、誤解は吹き飛んだ。”
翌日の練習でもベッカムらマンU選手たちは練習態度もすばらしく、その日の夜にスティービーはバッコに電話。「バッコ、ユナイテッドの選手たちは最高さ!」

シンプルなのが一番だよね、スティービー。

彼はガリー・ネヴィルと両クラブの間の緊張について話したそうです。報道でガリーの発言は歪曲されて報じられてしまったのですが、彼が実際に言いたかったことは、“俺の地元では、スカウザーを憎むように育てられた”であって、“俺はスカウザーを憎んでる”ではなかった、とのこと。
“彼があの時、俺に何を伝えたかったのかははっきりとはわからないけど、今彼はこのスカウザーと親しくやってるよ。”

英会話のマットが「両クラブは地理的に近いし、ほんとに仲が悪い」と言ってましたが、昨日の日記に書いたファンの感情の理解の一助となりました。前にジェラードは「嫌いなものはマンチェスターU」と言ってましたけどね。で、リバプール戦で勝った時、ギャリーが過剰に喜びを表現したので「あれはやりすぎ」とムカっぱらを立てていたので、ふたりは仲が悪いんだと思ってた。ガリー兄さんは彼と違ってぜんぜんシンプルじゃない人ですが、情に厚い人だから。
リバプールっ子のルーニーは自分の中でどう折り合いをつけてマンUでプレーしてるのだろうか……。

ここで巨体のセンターフォワード、マーティン・キーオンというなんとなく聞いたことしかない選手が出てくるんですが、この人すごい面白い。ホテルでスティービーの隣室になり、「退屈になったりしたら何でも俺に言えよな。ただノックすりゃいいぜ」と声をかけてくれ、「ロンドンをぶらつかないか」と誘ってくれたので一緒したそうです。ある意味でキーオンは一番面白い人だったそうです。ロンドンを連れまわされながら、スティービーは笑いっぱなしで、時々ぜんぜん面白くないことにも付き合って笑ってたそうです。練習中チームメイトには、「マーティンの頭が迫ってきたら、うまく避けろよ。かなりウケるんだけど、気をつけないとな」と忠告されたそうですが、キーオンは『軽く流す』ということができない男。練習中でも、お前はW杯の決勝戦の最後の数分間か、という気合のいれようで、決して手を抜かないそうです。キーオン最高。マイコは分別のあるいい奴なんだけど、いたずらも半端じゃなかったようで、最初に誰かをからかいだすタイプ。マーティンとは本気で喧嘩することもあったらしい。

これを読んでると、オーウェンというのは“早熟”。すべてが早く訪れ、去っていった感じ。たとえば17歳で代表入りした彼は、スティービーがマンU選手への拙い偏見を抱いている一方で、ずっと早くに「スコールズはすばらしい選手だ。今度、彼をよく観察してごらんよ」と忠告していて、20歳近くになり代表入りを果たしたスティービーは、「やっとマイコが言ってた意味がわかった」と言っています。
彼がスティービーに与えた大きな影響を思えば、“天才が早死にする”ことなく、彼に“第二のピーク”が訪れることを願うばかりです。

スティービーは何かあると父親に電話します。父親もいつも息子を気にかけて電話してきます。時には父親に弱音を吐いたり、代表の関係者にもいえないことを相談したりも。スティービーはキャンプ中に背中に痛みを覚え、でもリバプールに帰りたくないから黙っていました。痛みが悪化し、どうすべきか父親の助言を仰ぎ、やっと監督に話す決心をします。結果はやはり、「リバプールに対し責任があるから、ウリエー監督に電話して説明する。そしてお前を送り返す」というもの。でもキーガンは「いつもお前を見てるぞ」と代表選手としての未来を保証してくれます。それでもスティービーは泣きながらキャンプを後にします。

結局彼は、U-21の選手としてしばらく代表戦を戦うことになるのですが、ついにランパードやリオ・ファーディナンドが登場です。ここんとこの小さな描写が面白い! U-21に召集された選手たちは、皆A代表に選ばれてEuro2000に出場することを狙っています。もちろんスティービーもそのひとり。バルセロナに集まった若者たちは、皆一流どころで、スティービーはやっぱりここでも怯える。
“その夜、夕食のためにダイニングに集まって座った――リー・ヘンドリー、ダイアー、ランパード、リオ・ファーディナンドらと。俺は怖くて話しかけられなかった。彼らは正真正銘の選手たちだった。彼らと比較すると、俺なんて『見習い』程度に感じた。俺は身の程を弁えていた。「ただ黙って、彼らの冗談を聞いてろ、新入り」と自分に言い聞かせた。ランパードやファーディナンドといった自信満々のウェストハムの若者たちに対して、俺は気後れを感じていた。だからカラ(カラガー)以外とは実際的な交流を持たなかった。俺の恥かしがりの気質はU-21が本当に排他的/派閥的であったことで助長した。クラブのチームメイトたちはべったり結束していた。俺はとにかく練習したらすぐに自分の部屋に戻りたかった。”

こうしたことは時が改善してくれ、スティービーもしだいに冗談に乗っかっていくようになったそうです。
わかりやすい構図が見えてきます。「訛りのきつい、労働階級出身の地方者」が「都会(ロンドン)育ちで、裕福な家庭に育った二世選手」に対して抱く激しいコンプレックス。ウェストハムの若手の育成には定評があるようですが、ちょうどその成果が結実し始めて現れたランパード、リオといった優秀な若手たち。一見して、彼らは洗練されていて、振る舞いも着るもんもぜんぜん違います。エリート・コースを進み、スティービーが一度落っこちた国立学校のしゃれたスーツに身を包んでいた彼ら。リオは子役として舞台経験まであるらしい。同じくロンドン育ちのテリーでも、労働者階級出の彼とランパードは垢抜け方が違うと感じます。彼らに対して、きついスカウスをしゃべるスティービーとカラが気後れして末席に腰を落ち着けていた、というのは想像に難くありません。
彼らが一緒になってスペインに滞在していた時、それこそランパードやファーディナンドが「乱交スキャンダル」を起こしています。スティービーとカラはそんな彼らのことを「俺らとぜんぜん違うな……」と思っていたに違いありません。しかし逆の立場からすると、ランパードやリオらはそんな地方者のコンプレックスなんて、なんとも思っていなかったに違いない。気づいてさえいなかったかも。概してそういうものですよね。

これはテープを起こしたもので、ライターは別にいるので、内容の半分も本当じゃないかもしれないのですが、誇張があるにしろ、こんなふうに書かれているのは読者の多くがマージーサイド出身の人間だということを意識しているのかも。彼らは敬愛するキャプテンにはげしく共感したんじゃないでしょうか。

ゲイに人気のジェラードですが、たぶん“根強いファン”がいるんだろうと思います。ゲイに限らずスティービーの熱烈な信奉者は大勢います。それは彼が「地方者」で「地方者らしいシンプルな考えの持ち主」で「労働者階級出身」で、決して「洗練されたタイプではなく」、また「いつまでも変わらない男」だということと無関係ではないと思います。クリちゃんやランプスやジョー・コールのセックス・アピールは確かに魅力だけれど、スティービーはそれだけじゃない。彼らを使ってヌく夜もあれど(死)、「最高の男」はいつだってスティービーGさ、という男たちは少なくないのでは。

最後に、そんなこんなでU-21での活躍が認められ、とうとうキーガンから電話がかかってきます。A代表に選ばれたスティービーは、夢のウェブリーのピッチに立つことになるのです。その時の対戦相手はシェフチェンコ率いるウクライナ。彼は目覚しい活躍をし、試合を決定付けた後でピッチを去るのですが、その時一度振り返り、ピッチに立っているシェフチェンコの姿を記憶に焼き付けたそうです。ああ俺は、世界のシェフチェンコと同じピッチで肩を並べたんだ、と深い感慨を抱きながら。
その彼がCLの決勝戦でミランと対戦した時、最後までシェフチェンコに敬意を払っていた姿が、印象的に思い出されます。

今日は頑張って書いたー。でもこれでもまだ分厚い自伝の1/3だという…。


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