Xmen TLSを見てきました。予想以上! エンジェルは私が想像してたより控え目な立場で、見せ場も少なかったのですが、サイクロプスよりはましだろう! スコット・サマーズ可哀想すぎる〜。これより先は軽いネタバレがあります。 社会力学の上に成り立つ見事なシナリオ。ラブ&ヘイトな関係で結ばれたキャラクターたちのそれぞれの立場に、うまいこと共感できます。おいしいフィクになりそうな具材がごろごろ転がっていました。アメコミの面白いところは、きっちりとシンボル化された社会像が基盤にあるところです。コミックの極端な世界の中での出来事ながら、そこから現実の社会像を感じ取ることができます。 これは社会と社会不適合者がどう向き合っていくか、という話です。社会のはずれ者たちを主人公にしたこの物語が、こんなに支持を得たというのは、「ぼくはこの社会のクズ。でも今は社会に認められていなくても、ぼくにだって取り得があるんだ」と思ってる連中がたくさんいるってことなのかもしれないですね(特にマンガを読むような層に)。彼らは自分たちが本当の人生をまだ生きていない、と思っている……それはそれで問題だとフォン・フランツは言っていますが、もちろん私もそういう人間だから、Xmenやバットマンが好きなわけです。 Xmanもバットマンも、一番感動的な部分は、そういう社会不適合者たちが冷たい社会への逆恨みに走らずに、ぐっと堪えて、自分たちを社会の端に追いやった連中を救うために、社会を敵に回した“悪い社会不適合者たち”と戦うというところです。単純に政府を悪者にしてるわけじゃない(もちろん、政府を悪者にした風刺色の強い名作もアメコミにはたくさんある)。エンジェルが助けた父親と飛んでるシーンで浮かべてる表情なんかに、宥恕の念が満ち溢れています。 ぐっと堪えられず途中で悪い社会不適合者になるキャラはけっこういます。パイロやローグ、エンジェルもそうですよね。マットに「エンジェルとアークエンジェルって同じなのか」ときいたところ、「後にエンジェルがアークエンジェルになるんだ」と教えられ、やっと混乱していた部分がクリアになりました。こういう善から悪に転じちゃうキャラは色っぽいですよね〜。 あくまでコミックベースのアクション映画なので社会風刺とまではいわないけど、寓話的にみせてくれる分、直接的な反体制、社会風刺映画よりも潜在的な影響力があるのではとさえ思いました。Xmenが内包する深甚なテーマを浮き彫りにした、パワフルな反体制的映画! というのは言いすぎかな。 ローグの人生の展開は、とても寛大な視点で描かれていました。彼女にああいう選択ができたこと、それが本当の自由であり、個人が尊重されているということなんだ、というメッセージが伝わってくる。社会不適合者にして非(反)社会的存在のローガン@ウルヴァリンが(そんな彼だからこそ)、彼女を引き止めず行かせたことの重要性。 エンジェルが空を飛んでいる姿をキュアの能力を持つ少年が、狭い窓から憧れの表情を浮かべて眺めているシーンや、ボビーが指先ひとつで噴水を凍らせるシーン、人間になったマグニートがチェス盤と向き合ってるシーンなど、詩的で素敵な場面も。そしてふんだんにちりばめられているユーモア。ユーモアは大事ですね〜。 アイスマンとパイロにも萌えましたが、やっぱウルヴァリン! すでに彼はヒューではなくウルヴァリンになってしまっています。戦ってる姿もカッコいいのですが、葬儀に出ないところや、ローグを気遣ってるところがおいしい。そしてジーン・グレイとの顛末。強いぞ、ウルヴァリン。なんて強い男なんだ。 ヒロインでいえばキティが可愛かったけど、結局一番カッコよかったのはストーム。ジーンは今までで一番遠い存在でした。コミックを読んでても「遠い」と思っていますけどね〜。 ヴィジュアル・エフェクトなど絵的にイマイチだなと思う場面もありました。特に浮遊と、人間離れした跳躍をして着地、みたいな絵って、どうやっても不自然になるもんなんでしょうかね。これはどのアメコミ映画でも、指輪でさえ思いました。跳躍する前の脚腰の動きが不十分に見える。もっと走り幅跳びとか棒高跳びのアスリートの動きや筋肉を見て忠実に作って欲しいな。一昔前、CGといえば「炎」がイマイチでしたが、最近はよくなりましたよね。 スタッフロールの後のおまけ、あれは別に次作があるってことではないんですよね? でも続きを作って欲しいな。ガンビットとジュビリーを出して。ヒロインじゃジュビリーが一番かわいいと思うんだな。 公の誕生日にdrabbleを書きました。今後もドラブルという言葉を使っていきます(短いフィクのことです)。 ------------------------ Eleven Minutes Karl/David(David's POV) G ------------------------ しおりの場所を差し換えて、ページを右から左へめくった。未踏の領域の最初の一行に眼を通す前に、サイドテーブルのデジタル時計を視野に入れないではいられなかった。頬杖をつき、健康的な姿勢を維持したまま、俺は一時間前からダイニングに座っている。あと十分。 テーブルにはふたつのグラスと口を切っていないシャンパンのボトルが置かれているだけ。記念日の料理はなし。だがそこには腹を空かせた男が座っている。最後の食事は昼の十二時だったので、俺という男はほとんど飢えている。ヴーヴ・クリコが眼の前にあるというのに、咽喉の渇きを癒すこともできずにいる。今日は夕方のうちに帰宅したが、料理するどころか、冷蔵庫だって一度も開けていない。当然だ、九月二十一日は俺のための記念日なのだから。 外で食事でもどうだ、と言い出したのは彼の方だった。予定では、四時間前に帰宅しているはずの彼とシャンパンを一杯やった後で、夜の街へ繰り出すはずだった。いいムードになっていれば、キスのひとつやふたつ交わしていたことだろう。だが、あの男は電話一本寄越さない。 俺は新しい章の始まりを歓迎する。物語はますます面白くなっているが、ページをめくる虚しい音が部屋壁に響くと、どんな興味も失せていく。俺はもう一度、置時計を見る。あと五分。長い溜息。 「おめでとう、デイヴィッド」 日付が変わる前に、忘れないうちに言っておくべきだった。残りわずかとなった『ホテル・ニューハンプシャー』をとじ、立ち上がる。トイレ休憩だ。まさかあの男、一日の終わりにさえ間に合わないつもりだろうか。確かに今朝、今日は予定外の仕事が入ったので遅く帰るかもしれない、とは言っていた。もし遅れたらすまない、とも。 俺は時計の赤い数字を確認し、もう一度本の世界に戻る。『23:59』。次回顔を上げた時には厳密な意味で新しい一日が始まっているだろう。それでも彼は一向に現れる気配がない。 俺はページをめくり、印刷された文字をゆっくり眼で追っていく。四行目まで差し掛かった時、ふと夢を見る。残り十秒という段になって電話が鳴り響くのではないか。それは間違いなく彼からの電話だ。そして彼は俺にこうささやく。「おめでとう、デイヴィッド」。その瞬間、俺は許してしまう。起死回生のKOパンチ。カール・アーバンのノックアウト勝ち。ジェームズ・ボンドのようなカール・アーバン。 俺は本から顔を上げ、時計を見る。俺の直視を受けている間に、『0』ばかり四つ並んだ数字の一桁目が『1』に変わった。最終ラウンド終了。今日はもう俺にとって、他のどうってことない一日と同じだ。 本をテーブルにおき、立ち上がる。ヴーヴ・クリコの口を切ると、コルクが気持ちのいい音を立てて飛び出した。並んだシャンパングラスの両方に注ぎ、ひとつ手に取った。 「お前の正体がわかったぞ。ゴッサム・シティの悪党を退治するのに忙しいってわけだ」 まったくとんでもない奴だ。 俺は一口目に口をつけようとして、やめる。待ち惚けを食っているグラスの片割れとそっと乾杯してから、もう一度口に運ぶ。 だが、今更驚かない。お前のことは、よく知っているさ。 end
今日はビッグなニュースが飛び込んできました。 トールキンの遺作が発売されるようです。 これは楽しみ。今ベニテス&リバプールの本を読みながら指輪のブックマークを使っているんですが、今日も映画のシーンを懐かしく思い出したりしてました。ちなみに使ってるのはガラドリエル。 playerのオンラインにフリンクスのすばらしげなインタビュー&写真! おおーせくし〜っ。ポドルスキ、ハーグリーヴス&ラーム、メツェルダーも素敵でしたが、彼もなかなかですよ。インタビューは英語変換して、今夜あたり挑戦してみようと思います。 マンチェスターvsアーセナルはここんところのベストマッチか、と思いましたが、今日見たリバプールvsチェルシー戦もベストマッチでした。退場牛が出てしまったのは残念でしたが。しかも3試合の出場停止ときた。がくっ。チェルシーとリバプールの試合、ジェラードは随所に素敵なプレーを見せてくれましたが、シャビは目立ちませんでした。その前にブレーメン戦を見たのですが、とくに前半はサテライトで見逃していたうえ、日本語実況&解説がなかったので、バラックとフリンクス的にはアンセム後の握手と前半のマッチアップにウハウハでした。フリンクスの方は眼も合わせず、でもさっと肩を叩いていくのがよかったですね。バラックもフリンクスの背中を叩いてました。クローゼには握った手にもう片方の手を添えてましたが、ボロウスキには何もしなかった(笑)。ボロウスキも二コリともしませんでした。倉敷氏と並んで最も信頼のおける(と私は勝手に思っている)八塚解説員が「U-21でもずっと一緒にプレイしてたらしい」などと言ってくれて得した気分。 でもリバプールもブレーメンも負けてしまった。牛がレフェリーに抗議した時、口の動きでなんと言われたのかはっきりわかりました。 GO AWAY! マンU vs アーセナルは(どんどん髪が薄くなっていく)レーマンが何かと目立つ試合でしたが、マンUのスタンドにペットボトルを蹴り入れた容疑で現在警察の取調を受けているとのこと。顔面にボールをヒットさせたクリちゃんとは、試合後になごやかに和解していたようで、ちゃんと謝りに行ったクリちゃんにもかわいいところあるようです。 そして昨日はリバプールvsニューカッスルをサテライトで見たのですが、シャビのセンターライン付近からの豪快なロングシュート。 しびれた〜やっぱりこの男は特別です。ジェラードとハグハグもしてたし。以前GKの隙をついてルートン戦でも同じようなゴールを決めたのをyoutubeで見ましたが、本人はインタビューで「ルートン戦ではゴールに入るまでに何度かバウンドしたけど、今回のは一直線だったし、今回の方がbetter」と言ってるようです。かなり眠かったのですがあのシュートで眼が覚めてしまいました。しかも彼はこのとんでもないロングシュートをトレイナーと一緒に練習までしてるそうですよ。彼がたびたび変なとこにボールを蹴飛ばすのでトレイナーは叫んでるそうです。味をしめてまたやるらしい。そのうえ、昨日は久し振りに小僧が元気に走り回る姿を見れました。少し髪型が違った気がする、小僧。え? 小僧って誰かって? この小僧。 ![]() ジェラたんとハグハグv ![]() やっと今日の日記のタイトルに辿り着くことができました。ベニテス&リバプール本によれば、ベニテス監督はCLで「優勝できっこない」と発言したジェラードに注意を与えたそうです。その時監督はキャプテンに「その暗い顔をなんとかしろ」とまではさすがに言いませんでしたが、ジェラードがあまりにしょっちゅう苦虫を噛み潰したような表情をしてるので、その不機嫌な様子を堪える(隠す)努力をしなければダメだ、と言ったらしいです(笑)。痛い敗戦を喫した後の彼のボディランゲージは、たびたびペシミズムに満ち溢れてるし、彼のなんでもかんでも自分でやっちまおうという絶え間ない努力は、彼が完全にはピッチでチームメートを信頼していないことをコーチ陣に示唆してしまう、ということです。 その他にもシャビのことですごくいいことが書かれてました。今、シャビ視点のficを書いてますが、その中(もしくはあとがき)で紹介したいと思います。 今日はマットにジェラードインタビューの解釈の手伝いをしてもらいました。わからない部分が解明していき嬉しかったです。わからなかった何気ない一言の中に魅力が詰まってたりするんですよね。たとえば、サインをしてあげながら子どもたちにスティービーが「今日は学校どうしたんだ?」と尋ねるシーンなどはいいです(そして「や、休み! 休み!」と苦しげに答える子どもたち)。 今日はデイヴィッドの誕生日ですね。またひとつ素敵に年をとった(はずの)デイヴィッド。忘れられていると思っていた「フェアゲーム」が好評だったので、また早く更新したいと思います。
ややラーム似の男がフェラチオをする写真。 「フェア・ゲーム」の4を更新しました。どんな話だったかも思い出せない方が多いと思いますので、こうなったらもう読んでくれなんて言いません。放置プレイしてた私が悪い〜のよ〜。 リバプール負けてしまいました。ギグスが抜けたマンUの連勝もストップ。ハーグリーヴスも左足骨折と、あまり(私にとっては)よくない事が続いている最近のフットボールです。あんなに喜んでチェルシーTVを見てるくせにリバプール戦ともなるとリバプールを応援してしまうということは、一番好きなチームはリバプールということでしょうか。今季を見続けておればその答えはおのずと出ることでしょう。 今日はリバプールファンじゃないと嬉しくないかもしれない、ベニテス&リバプール本からの情報の続き。リバプールが後半で3点を取り返し、PK戦の末に劇的な優勝を果たした「イスタンブールの奇跡」。前半0-3で折り返され、選手たち自身が「もうこれでdead endだ」と思ったというCL決勝戦、そのハーフタイムの話が実に面白かったのでご紹介。基本的にこの章は選手、監督、関係者の台詞だけで構成されています。なので、たびたび選手間で発言内容に齟齬がみられるのも面白いです。 3点を取られ、シャビは「ハーフタイムまではまだまだ長いぞ……」と思ったそう(彼は流れを変えるのに前半が早く終了することを願っていた)。 カラガーは家族、サポーターのことを思って申し訳なかったとのこと。決勝はタイトないい試合であるべきだ。それが0-3、内容的にもミランの圧倒的な試合。リバプールという伝統あるチームの名誉がかかってるのに、ばつが悪く恥ずかしかったと。後半で5点差、6点差の試合にしてはいけない、と思っていたそうです。 ジェラードはハーフタイムに入ると、頭に手をやって座っていたとのこと。心がさまよい、すべてがその心を通り過ぎていって、周りのことなど気にしていられなかったそうです。 一方、ミランのガットゥーゾいわく「ハーフタイムに入り、ドレッシングルームへ向かう途中俺は怒っていたんだ。ピルロが休みに入る前に“ナツメグ”(いわゆる股抜きのプレー)をやったのを見たしな。だから皆に言った。そんなのはあってはならないことだ。まだ45分残されてるんだぞって」 後日メディアの中には、ミランの選手は前半終了後、ドレッシングルームで既に祝勝ムードだった、と報じたものもあったらしいのですが、これはトラオレの発言が誤解に誤解を呼んだ結果の誤報だったようで、ミランの選手はもちろん、リバプール選手も「そんなことはありえなかった」と否定しています。プレスの中には「ミランは後半すでに、ユニフォームの下にカンピオーネと書かれたTシャツを着ていた」と報道したものも。ガットゥーゾは「マルディーニやコスタクルタのような偉大な選手がハーフタイム中に喜んだ? まったく侮辱もいいところだ」と語っています。逆にミランのハーフタイムにおいて、アンチェロッティ監督は不安だと発言したそうです。カラガーも「ACミランは世界で最も偉大でプロフェッショナリズムに満ち溢れたチームであり、だからこそ俺は尊敬しているんだ。彼らがハーフタイム中に祝勝ムードだったはずがない」と言っています。ミランの選手たちの中には、こうした報道は「敗北以上に堪えた」と言っている者も。 話は戻り、リバプールサイド。 ラファエル・ベニテス監督はドレッシングルームへ引き上げながら、英語でのスピーチの練習をしていました。彼は大声で怒鳴ったりミスをした選手を怒ったりできるほど、非論理的な人間ではありませんでした。彼は感情的になるよりも緻密な計算が得意でした。外国語で選手に伝えるメッセージにおいて、今日この日のメッセージほど重要で間違ってはならないものはない、と彼は考えていたのです。ベニテスは後日、リバプールのパブに人々が彼の「ハーフタイムのスピーチ」を印刷して貼っているのを見たが、彼自身正確なことは覚えていなかったにせよ、当たらずも遠からずだった、と言っています。 ベニテスは声を荒げるようなことはせず、世界中サポータや家族のことを考えるようにと言ったそうです。ハーフタイムが終わったら、顔を上げてピッチに戻るようにと。俯いて戻ってはいけない。お前たちにはリバプールの選手としての責任があり、ピッチに戻るときには堂々と顔を上げて戻るように。彼は一点を取れば、すべてが変わるとも言いました(とりあえずジュリア・ロバーツ云々に関しては、この本の中では言及されていません)。 シャビは前向きだったと言います。皆落ち込んでいたが彼は"why not?"と思っていたそうです。まだ45分もあるわけです。 ハーフタイム中、ベニテスはトラオレをベンチに下がらせる決定を下します。トラオレはスパイクを脱ぎ捨て、シャワールームへ向かいます。ですが彼と入れ違いにフィジオがやって、監督に言いました。 「フィナンは怪我をしてる。後半は無理です」 フィナンは動揺して叫んだといいます。「俺はやれますよ、ボス! 怪我は試合の前のもので、でも前半はやれたんです!」 しかしベニテスはフィナンを交代させ、トラオレにプレーを続行させる決断を下さざるを得ません。カラガーいわく、「あの時は監督よりもフィジオの方が大きな役割を果たした」。 彼らは大幅な変更を迫られており、こうしたやりとりは休憩の最初の4,5分の間の出来事だったそうです。スミシャーはハーフタイムを振り返って話します。「あの時間はカオスだったね。俺は“どーすりゃいいんです、ボス? ワイドに攻めますかね? 俺は右サイドに入りゃいいんですか?” ときいたんだ。その時俺たちは、ボスがホワイトボードに書き込んだ後半の布陣を見て気づいた。ピッチに12人もいる!」 パコ・ヘレイラはフィナンの面倒見役だったそうです。フィナンはとても動揺しており、落ち着かせる必要があったとのこと。ヘレイラは選手たちを元気付けるために、オリンピアコス戦の話をしました。あの試合では後半で3点を取って勝った。なぜ今夜はそれができないというんだ? すると選手たちはひとり、またひとりとお互いを鼓舞し励ましあう言葉を口にし、立ち上がっていったそうです。 ベニテスいわく「いつもはカラガーか、ジェラードか、シャビが“Come on, boys!”と声を出すのだが、あの時は彼らの誰でもなかった。他の選手がはじめ、ひとりひとりが奮い立っていった」 ピッチに出ると、リバプールのファンのYNWAの合唱が聴こえてきたといいます。ハマンは彼らの歌はいつもと違って弱気に聴こえたといっていますが、プレスボックスにいたリバプールのある記者によれば、「リバプールのファンは前半で泣いていた。“おれはマルディーニがカップを掲げるのも最後まで見届けるぞ……”と誰かが言った。彼らはチームのためなら世界中どこへでも行く“ダイ・ハード”なファンだったが、ハーフタイムに入ると、もう見ていられないとばかりに出て行った。だが、後半が始まる前に彼らは戻ってきたのだ。そして、YNWAを歌い始めた」 コーチ陣のひとりパコ・アジェスタランは「有名なカタロニア語の表現に“バルセロナはただのチームどころじゃない”というものがあるが、私に言わせれば“リバプールファンはただのファンどころじゃない”ということだ」といいます。 スタンドや自宅、パブで試合を観戦していたリバプールにゆかりのある人々の反応もさまざまでした。 デイヴィッド・ムーアは「ファンの気持ちを思った」と言い、後半で頑張ることを期待したとのこと。別の元選手(忘れた)は見ていられず、具合が悪くなったほどで、辱められてる気分だったそうです。 ケニー・ダルグリッシュはパブで前半を見ていたものの、後半は自宅で見るために帰宅。元リバプールの選手/コーチのサミー・リーはイングランド代表がキャンプを張るシカゴにいましたが、まだ後半がある、あいつらは絶対にやってくれるとイングランドの関係者に言ったそうです。 さて後半ピッチに戻ってきたガットゥーゾがファンに向かって拳を振り上げた姿を、大勢が目撃しています。チームメートも勝利のサインだとみなし、「すでに勝ったも同然の態度を取られても仕方がなかった」とカラガー。ネスタはボールをキープすることを主張するガットゥーゾに「落ち着け」と言ったそうですが、ガットゥーゾの言い分は少し違います。 ガットゥーゾ「ピッチに戻った時、空気がいっぺんしているのがわかった。イタリアのファンはイギリスのファンとは全然違った。彼らはメンタリティにおいて大きく違う。だから俺はファンに眼を覚ませとジェスチャーしたんだ。あれは勝利のサインなんかじゃなかった。俺たちのファンは歌ってなかったんだ! 俺たちは3点差で勝ってるのに、聴こえてくるのは"You'll never walk alone"だけだった」 レンジャーズにいたこともあるガットゥーゾは、イングランド人の粘り強さをよくわかっていたのかもしれません。 さてこの空気の中、ジェラードが起死回生の一点目をあげた瞬間から彼らの心境がどう変化していったのか、続きを読むのが楽しみです。 明日は友人と定山渓の温泉へ行きます。帰ってきたら夜はマンU戦だ! しかしながら(今の勢いなら)勝つものと思っていたこの試合、負けたとなると観戦の喜びも減少。翌日のチェルシーvsリバプールもしかり。 マイアミバイス、Xメンと珍しく劇場で見たい映画が上映中なのに、行けていません。 最後にちょっとすてきなルイス・ガルシア。
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