今日はショッピングの日でした。街で偶然グラシアとアリと会い、一緒に行動しましたが、サンフランシスコは都会ですよ。私は街中でアリと三回も偶然バッタリ会ってます。今日はひとりで行動したい……と思っても、なかなかそうもいかず。ははは。でもやっぱり、彼らと別れることを思うともう悲しいわー。今日、いまさらですがマドンナの新しいアルバムを買いました。BbMのリミックスバージョンも。セックスクラブで流れていて欲しいと思っていたんだ。 ずっとサンフランシスコのことを書いていますが、昨日テレビを見てたら突然WATのマーティン役のエリック・クロースの写真が。一瞬のことでわからなかったのですが、今夜あたりゲスト出演でもあるのかと調べましたが、そうでもない様子。気になりついでにエリックのファンサイトでバイオグラフィなどを見たのですが、も、萌える男だー。本人もマーティンみたいなんですね。医者の息子で、歴史本の熱心なファンだそうですよ。しかも敬虔なクリスチャンで、サインする時たまに、好きな聖句の章を書き添えるそうです。エロいわ!頭が良くて、お坊ちゃんで、家族思いの敬虔なクリスチャン。ハァハァ。 一方ダニー役のエンリケ・ムルシアーノも、まともな大学を出てロースクールにまで行っていました。病気の友人に「毎日の一瞬一瞬をやりたいことをやって生きろ、そうでなけりゃ、本当に生きてるとは言えない」と言われたのをきっかけに、かねてからの夢だった役者の道へと進むべく、ロースクールをやめたそうです。エリック同様奥さん思いで、奥さんとのエピソードには心温まるものがけっこうありました。エンリケ、素敵な男だ。 でもって、これとこれがくっつけばいいと内心思ってるわけだ。 そうそう、面白いことに、エンリケはスタトレのエンタープライズにバルカン人として出演してるんですってね。しかもトゥポル関係のエピソードの中では最も重要度の高いやつにだそうです。確かにバルカン顔だ。それから、彼はブラックホークダウン(ブロークバックマウンテンに似てる……)にも出てるんですね。実はこっそり告白すると、私まだブラックホークダウン見てないんですよ。これまでに二回レンタルしてきたのに、見れずに返しています。エリック、オーランド、ヨアン、他にも出てましたよね。そしてエンリケまで出てるなんて、どうかしてるぞこの映画!! 帰ったら見なくちゃ。 今日はもう寝ますー。
今日は別のゲイバーへ行きました。ちなみに、昨日のバーはbadplaceではなくbadlandでした。昨日にも増して女性や男女カップルが多かった気がします。ああ、楽しい。自分がこんなにアホだなんて知らなかった。毎晩クラブやバーに踊りに行くなんて、アホのすることだ! 今日見たゲイのカップルは見てるだけでこっちも燃え上がってしまいそうなほどホットでした。黒人と白人のカップルで、カウンターの前でずっとキスしたりハグしたり首筋に顔を埋めたり、たぶん一時間以上。黒人が白人を後ろから抱きしめ、腰を押し付け、白人の男も尻を彼のあれに押し付けてセックスの動きを真似てダンスをしてるんですが、決して卑猥じゃない。多分ふたりが聖人みたいな表情で目を閉じていたからでしょう。 それからとてもダンスのうまいハンサムな男がいて、彼の動きを見てるだけで興奮しました。でも今日もアリのせいで私は自分がピエロのような気がしてならなかった。アリは「はじめてのことをする時はいつもナーバスなの」とゲイバーでもバービー人形のように壁の花になってるだけ。なんで踊らないのと尋ねても、むっつりと「どこかに座りたいの」と言うだけ。私がひとつだけ空いてる席に彼女を座らせ、私は立って彼女に話しかけていて、彼女が「マルガリータをいただける?」なんてお上品に頼むものだから、自分のお金で(もちろん後で請求する)カウンターでマルガリータを注文して、戻ってきて彼女に差し出す。彼女がごくごく飲む。その一連の動作を、彼女の隣に座ってるゲイの男たちはどう思ってたんだろう? 何人かは、彼女が男だと気付かず、私のことをレズの男役か何かと思ってたかもしれませんが、だいたいは彼女がトランスセクシャルだとわかってたはずです。男同士だろうと、男女だろうと、女女だろうと、滅多に「マルガリータをいただける?」なんて相手に頼まないし、しかもそれを聞き入れたりしない。とはいえ、たいていのことは頼まれても私は断っています。たとえば彼女は私に、「私の化粧品を、ポーチに全部入れてくれる?」なんてことを平気で頼むんですよ。バスルームには彼女の散らかしっぱなしの化粧品が転がってるわけです。もちろん、私は断ります。まあ、大富豪の父親に彼が告げ口をして、殺し屋が私を殺しに来ないうちはですがね! 今日眼にしたいくつかのシーンを思い出すと、胸が熱くなる。それを書き留めて小説の中でよみがえらせたい。でも書き出しで頓挫中。ケネディの演説の引用にこだわりすぎ。 もうすぐ友人たちが来ます。シスコのおいしいところを厳選して連れ回したいけど、なによりゲイバーだ! 何がなんでもiさんとNさんをゲイバーに連れていくぞ! 逃がさないぞ(笑)! 親しい友達と来てたらどんなにか楽しいだろうと、アリのマルガリータを待ちながら思ってました。LAでも夜時間があれば行きたい。 新しくこの家に来た日本人は、いまのとこ「まあ頑張れ」という感じ。うーん我ながら言い得て妙! 彼は若いし、まだまだ学ぶべきことが多いはずです。私も昔はああだった、と考えて、一週間後には彼に訪れているだろう変化に期待。彼やほかの日本人の中でも、ノブはかなりいい奴だなあ。彼はテキサスへ、日本人のいないところへ行く冒険をしたいとのこと。若い頃は誰もがそう感じます。頑張れ! 実のところ、英会話教師のマットが恋しいです。ああマット! 帰ったらやっぱり君と友達になるべきだ! 私たちの波長はぴったりだ! 今日はカミーが何の理由もなく私に来いと言うので近づいたら、ハグしてくれました。傍にグラシアもいたので、三人で抱き合いました。本当に何の理由もないんですが、やはり嬉しい感じがします。私はこの家をあと一週間で本当に去って、旅を続けた後で日本に帰るべきなんだろうか……それが自分の人生にとって最良とは思えないなあ。なぜ世界の人々はサンフランシスコに住まないんだと思ってしまいますよ! 私にしてみれば、すべてが「適当」です。街の大きさ、景観、気候、犯罪率、人種や民族、宗教やセクシャリティの混在している様、なんとも理想的です。
連日連夜パーティだのクラブだの、日本にいる時は滅多に行かないところに行きまくっておりますが、今日は最高だった。やっとアリとカストロのゲイバーへ行きました。裸の女たちが踊るトランスセクシャルのバーだの男たちが一物を見せながらぶらぶらしてるセックスクラブだのなんてどうだっていい。私が来たかったのはここだ! カストロでも人気のバーを二件巡りましたが、ハーヴェイズ(多分ハーヴェイ・ミルクから取ったんだろう)とバッドプレイスだったかな。そもそも家の前の通りを道なりにまっすぐ来るとあの通りに出るのかって点がまず驚きでした。マガジンで調べてハーヴェイズは土曜の夜ドラッグクィーンのパーティがあることは知ってましたが、なんだかライブみたいで楽しかった。男たちがあんなに一体となって楽しげにしている姿を見るのは、気持ちがいいもんだ。私たち以外にも、ちらほら女性連れや夫婦の姿がありました。もちろんレズビアンも。お次のバッドプレイスは長い列。列の大半を占めてるのは男同士のカップルですが、男女や女女も。私はアリと一緒だったので、その中間というとこでしょうか。そこで起こった出来事はなかなか忘れられそうにない。私たちが並んでいると金髪の女性が話しかけてきました。少し話し合い、名前を名乗りあったりしてるうちに、彼女が連れの女の子を呼び寄せました。その子は明らかに何か渋ってる様子で、金髪の子を睨むようにしてました。私たちは写真を撮り合ったりしてたんですが、そのうち入口が近づき、IDなんかを用意してると、後ろの女の子が私に話しかけてきました。その時すぐに彼女がレズビアンだとわかったんですが、なんとも表現できないんですが、ビビビッときた。マニッシュすぎないレザージャケットと短めの髪で、すごく笑顔がきれいでした。中に入るとすさまじい混雑ぶりですぐに別れてしまいましたが、朝方マクドナルドを出てタクシーを待ってる時に酔いがさめ始めて気がついた。最初の女性の二人連れが私たちに話しかけてきたのは、フレンドリーだったからじゃない。並びたくなかったからだと。彼女たちは私たちの前に割り込んでバーに消えてゆきました。そのことをアリに言ったら、彼女はニヤリと笑って「私は知ってたわよ。賢いよね」と言ってました。私はなんだかがっかり。片割れが渋ってたのは、「こんなことすべきじゃない」ってサインだったわけだ。でもそれを思うと、後ろにいたレズビアンの女性は損得なしに私にあの情熱的な視線を向けてくれました。名前を名乗り、私の名前を尋ねました。こっちへ来て感じたことは、たくさんのゲイの男たちと話す機会があったけれど、彼らがどんなに親切でフレンドリーでも、その眼の中にある種の情熱の炎はない。セックスクラブで追っかけてくる男たちの眼の中には情熱はあっても、それは単にセックスがしたいからで、人間的なあたたかい感情とは程遠い。それがうざったくなくて居心地良くもあるんですが、今日彼女の眼の中に情熱的なものを見出して、とても胸が熱くなりました。もし誰かがあんな眼で見つめてくれるなら、相手が男か女なんて簡単にどうでもよくなりそうです。 さてバーですが、最高。もう最高。この場所で一番肝心なことは、なるべく男たちと眼を合わせないことです。一昨日会った素晴らしいトランスセクシャルの男性が言いました。「ゲイはゲイのもの、レズはレズのもの、トランスセクシャルはトランスセクシャルのものなのよ」と。なるほどその通りだ。一番印象に残ってるのは、トイレを出た時のこと。ダンスフロアから遠ざかったバスルームの横の暗い通路で、ふたりの男が情熱的なキスを交わしていました。一人がもう一人を壁に押し付け、何度も。BbMのイニスとジャックの再会のシーンみたいな。 私もハイテンションだったので、アリを後ろから抱きしめるようにして踊りました。 アリですが、今日でなぜ彼女がゲイバーが好きじゃないかとくとわかった! 理由は簡単。彼女が世界の中心になれないからです。今日もまたアリに関してはムカつくこと百回でした。だからゲイバーで彼女が男たちから求められてない姿を見るのは気分がよかった(笑)。つまり、カストロのゲイバーは、男が男を求める場所だということです。中には女がいることを面白く思っていない男もいると思いますが、そういう男は、アリに対しても素っ気無いんですよ。それがどれほど彼女にしてみれば屈辱的か。一歩カストロから外へ出ると彼女を求める男たちが溢れかえっているというのに、彼女が一番求めている類のハンサムで若い男たちは、彼女に見向きもしない! なんという皮肉! わっはっは! それじゃスラッシャーの私とかわらないじゃないか。だから彼女はばからしいセックスクラブだのトランスセクシャルバーに行くんですよ。だから今日またセックスクラブへ行った帰りに言ってやりました。「アリ、今日気付いたんだけど、カストロのゲイバーには最高の男たちが集まってるよ。それに比べたらあんたの好きなセックスクラブやトランスセクシャルバーに集まってくる男どもは、掃き溜めだね。年寄り、移民、醜男、みんなまともな女は相手にしない類の男ばかりだよ」とね! でも実際そうなんですよ。イースターの日は特別でしたが、今日なんか、クラブにはハンサムな男は一人もいなかった。そりゃそうだ、不自由してなければあんなとこに誰も来ない。売春婦を買う男にそうそう美男子がいないのと同じ。 ところで、一昨日アリとグラシアとマクドナルドに行った時、アリの友人の店員のトランスセクシャルの男性(仕事中は男性)と話しました。彼は素晴らしかった。グラシアさえ、私に「OMG,トランスセクシャルってどいつもこいつもアホタレだと思ってたわ……彼はスマート」と耳打ちしたほどです。彼の人生観、向上心について、アイデンティティについての話には胸打たれました。その時グラシアも、私は朝が来ると今日も戦いに行こう、と思う。今のクラスで黒人は私ひとりで、それを理由にカリカチュアで何人かの生徒がグループを代りたがったのを知っている。でも今では皆友達だ。リカルドやアンディも最初は私を典型的な黒人だと思って接してきたけれど、いつも自分の意見をしっかり述べて誠意を持って人と接することで、まわりは変わった、と話していました。グラシアは素晴らしい女性です。でも、とても保守的なキリスト原理主義者です。彼女に会えたことはこの旅の大きな収穫でした。クリスチャンとしての彼女の話を、彼女がどんなに高徳な人でも、鵜呑みにすることはできません。私には違う意見がある。彼女は毎日アリのために祈ってるといいます。アリが悪い行い、つまり同性愛から足を洗って女性を愛するようになるようにと。私は彼女に、「男同士の間に本当の愛は存在すると思うか」とたずねました。彼女は「存在しない」と言いました。同じことをアリに尋ねると、「絶対に存在する」と言っていました。グラシアの考えを、私は恐ろしいと思う。でもそれと同じくらい強く、彼女が素晴らしい女性であることは間違いないと思います。 こんな話をしていると、アリは顔を伏せて眼を涙で濡らしていました。私はこの街に小説を書くために来ました。でももしも私たち三人が言ったことを、ある日アリが理解し、心を入れ替え、バカな真似をやめて、一人前の女性に成長し、誇りを持って故郷の家族に会いに帰る日が来るとしたら、もちろんそれ以上に、素晴らしいドラマはありません。
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