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2004年06月27日(日) スラッシャーご推薦の洋書

信じられない〜また消えた…。ショック。


「ヴァージン・リスト」のプロローグを書きました。
まだ誰も指輪の役者は登場していません。書きながら、ぜんぜん
ヒースである必要はないな、と思いながらも、皆さんに馴染みがあって
印象に合った範囲といえば、ヒースだな、と思いまして彼を配しました。
ごめんヒース&ヒースファン。



アレクサンダーの話です。宦官バゴアスが西洋のアレクサンダーファンの
一部に、なぜ人気があるのか、その原因を解明しました。

メアリー・ルノーの「the persian boy」

をご覧あれ! この本は、イギリスのオックスフォード出身の
女流作家メアリー・ルノー(Mary Renault )
という方が書いた、大王アレクサンダーと宦官バゴアスの物語
だそうです。彼女のページはこちらです。連なるレビューを読めばおわかりの通り、皆☆5、
相当人気がある作品で、スラッシャーに人気の一冊のようです。
メアリー・ルノーの名前は、アレクサンダーファンのスラッシュサイト
やフォーラムでしょっちゅう眼にしていました。
今日、アレクサンダーの情報サイトの未見のフォーラムの一角を覗いた
ところ、バゴアスのことで盛り上がっており、彼ら(彼女ら)もこの
「ペルシアの少年」の話をしていました。

どうやら、「号泣に備えよ」なんていわれてるとこをみると、
一読の価値ありのようですので、買ってみようと思います。ルノーは
他にもアレクサンダーのロマンスの話や、古代ギリシアのロマンスの
本を出しています。これもせいぜいホモだと思いますので、一気に
買おうと思います。

前に、この日記でも紹介した大王とバゴアスとヘファイスティオンの
フィクがありましたが、あの作者もベースはメアリー・ルノーだと
言ってました。
彼女はもう一本大王とバゴアスの話を書いていて、実はそれはかなり
前に読んだのですが、私の心が切り開かれて胸傷を感じたため、紹介は
控えてました。なんと泣いてしまったのです。

still as bright

それがこちらなんですが、タイトルからして眩しい。好きですが、
胸が痛むので読み返すのは辛いです。これはバゴアスが、大王の死後、
大王の遺品を眺めて、生前を振り返るという話です。胸が痛かったわ〜。
この作者は前のフィクで既に判明していましたが、アレクサンダーの
ことはそうとう調べていて詳しいです。ここで登場する遺品も、
史実とされている大王史に垣間見られるものばかりです。ひとつひとつ
の大王とのエピソードが愛に満ちていています。これは恐らく、私が
ヘファイスティオンファンだからこそ一層胸が痛いのです。大王のバゴアス
への愛が真実であると同時に、確実にバゴアスにとっては悲恋だからこそ、
苦しいです。まるで、ヘファイスティオンは神に定められた運命の人で、
生まれた時から決まっていて、大王がその束縛の中で苦しんでいるように
すら思えてきます。
たとえばベッソスの追跡から成果を上げられず戻ってきた大王が、
泥と汗にまみれた汚い体のまま、バゴアスの方へ直進してきて、有無を
言わせずバゴアスを幕舎に連れていき、服を引き裂いて愛し合った、
ペルシア人のバゴアスは、こんな愛しあい方は知らず、圧倒されながらも
燃えた、というような描写があるんですが、なんだかわっと胸が熱くなります。
他にも、踊りの競技で優勝したバゴアスに、大王が花冠を授けるシーンで、
マケドニアの男たちがKiss him ! Kiss him! と囃し、大王がバゴアスに
キスをして、耳元でmore later(続きはあとで)と囁くシーンなどは、
これぞロマンス! 実はこれは史実で、バゴアスは大競技会の踊り部門
で優勝し、マケドニアの男たちが「キスを!」と叫ぶ中、大王が何度も
彼にキスをした、という記述が残されています。
マケドニアの男たちってばほんとにしょーもないな〜。
ギリシアのほかのポリスの男たちにも「うわ〜マケドニアンって、
すごいホモだなー」と思われていたというから、これがペルシアに
行ったらさぞ驚かれたことでしょう。マケドニア男がギリシア、
ペルシア、エジプト、インドと、各征服地のカワイイ男たちを次々に
組み敷いていったかと思うと、マケドニア男ファンクラブを作りたいです。


フィクに戻りますが、バゴアスは最後に、ヘファイスティオンの顔の
彫像を遺品の中から取り出します。それを厳しくも穏やかに見つめ、
彼は呟きます。「あなたは今、彼と一緒にいるんでしょうか」

最後の思い出はほんとに心を引き裂きます。ある夜、バゴアスは
大王に「先に休んでいろ」といわれたにも関わらず、冷たい床で
寒さに震えながら、裸で大王が寝室に戻ってくるのを待っています。
ところが夜更けに、笑い声がしたかと思うと、大王はヘファイスティオン
とじゃれあいながら戻ってきます。ふたりはバゴアスに気づかず、
ヘファイスティオンが大王の腰を抱き、大王はヘファイスティオンの
肩口に頭を凭せ掛けます。二人の間には会話はありませんが、愛に
満ちています。
バゴアスはその様子を見ています。けれどヘファイスティオンが
バゴアスの存在に気づきます。バゴアスは彼の顔に、見たこともないほど
の哀しみを見出します。
ヘファイスティオンは大王から体を離し囁きます。
「さあ、バゴアスが貴方を褥まで導いてれますよ」と。
「なんたることか」大王はバゴアスを発見し、近づいてきて言います。
「バゴアスよ、私の命令を無視するにしても、お前は何か着ているべきだぞ」

アレクサンダーのぬくもりを感じながら、バゴアスはヘファイスティオンが
立ち去るのを見ます。

バゴアスはヘファイスティオンの彫像を見つめ、確かな声で話しかけます。
「私は、あなたが彼(アレクサンダー)と共にいることを望みます」

…というような話でした。たくさんの方が「泣きそうになった」などの
レビューをつけています。
アー胸が痛い。

ところで、そのバゴアスですが、映画ではフランシスコ・ボッシュという
スペイン人のダンサーが演じます。現在彼は20代前半、ロンドンでダンス
に励んでいるそうですが、映画の出演経験はなく、恐らくその美貌と
ダンステクを買われたのだろう、とのこと。肝心な映画スポイラーとして
映画でバゴアスは、官能的でひじょうにセクシーな踊りを大王の前で
披露してみせ、大王を夢中にさせるそうです。また、バゴアスと大王の関係に
嫉妬したロクサナが、バゴアスを暗殺しようとするそうです。


なんかすごい映画に思えてきた。映画には、バゴアスとロクサナ
両陣営にダンサーが数人クレジットされてますので、だんすたいけつが
見ものです。その頃、ヘファイスティオンは正座して足が痺れて
こてっとかやってるかと思います。
彼は全然ダンスとかのタイプ
じゃなく、それまた萌え。

ついでに、メアリー・ルノーの本を調べてたらこんなページに
ヒットしました。



ゲイをテーマにしたフィクションのリスト。すばらしい!
私としては、一番気になったのは下の方に位置している、Middle ground
という本。二次大戦中のユダヤ人の若者とナチ司令官の、収容所での
愛の話だそうです。愛を貫くのは厳しく大変、とあります。
このファンタジー
もすごく気になる……!! スラッシャーのレビュアーが、ありがちって
みんな言うけど、私はもともと二人のロマンスが目的だったからいいんだ、
とか言ってます。主人公は濡れ衣を着せられ投獄され、死しか自分を待つ
ものはない、と思っていたのに、獄中で出会った男に助け出され、
冒険に連れ出される…という話のようですが、この二人の男が(主人公が
バイで)ラブロマンスを展開するそうですよ。面白そうだなあ。

まずこの絵がかっこいい。この作者は女性のようです。スラッシャーって
想像してたより多いのかも。

面白いのが、このリストを作ってる方が、自己紹介に一言、
yaoi freak *cough* (ヤオイ狂…咳払い)
と書いてることです。たぶん女性なんでしょう。もっと紹介して欲しいな。

>Swordpoints
このファンタジーもそうとうスラッシュとして人気のようです。
これも女性作家! レビュアーのひとりが、もっとセックスシーン
入れろ!
 と叫んでました(笑)。


Magic's Pawn
これも。もしかして私が無知なだけで、邦訳されてたりするかもしれ
ませんが。読みたくなってきた〜っ。メアリー・ルノーと一緒に買おう。

コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)



2004年06月26日(土) 新連載「ヴァージン・リスト」

イタリアから帰ってきてこのかた、なんだか更新もぱっとしま
せんでしたが、やっと大型連載を始めることになりました。
投票の結果に安心したためというのもあり、さっそく漠然と思い
描いていたプロットを立てはじめました。
「一人でも読んでくれる人がいればいい」からはじめた創作活動
だというのに、随分と傲慢になったものだ、と我ながら思い
ました。


今回の連載は「ヴァージン・リスト」というタイトルです。
このタイトルの意味はいずれわかります。
ちょっと登場人物などの紹介から。まず、一番驚かれたのは、
キャストの中に指輪以外の役者が混じってることかと思いますが、
中でも知っている人なら尚更驚いたかと思うのは、
マーク・ウォルバーグが混じっていることではないでしょうか。

彼はスリー・キングス、NYPD15分署、プラネット・オブ・エイプス
などで主演した役者です。パーフェクト・ストームにも出てましたが、
なにかとジョージ・クルーにーとの共演が多いです。
最近はあんまり映画で見かけません。
彼のプロフィール
今驚きましたよ…! ブライアン・デ・パルマ監督でエルロイの
ブラック・ダリアが映画化するんですね。ブランチャード役を
マークが演じるようです。しかもブライチャート役はジョシュ・ハートネット。
この配役はどうなのでしょう。私としてはだいぶイメージが違う。なん
にせよこれは楽しみです。デ・パルマ監督は現代ものはあまり
よくない気がするけど、アンタッチャブルのような時代物の功績を
考えれば、ブラック・ダリアをうまく作ってくれるかもしれません。
でもあの崇高にして廃頽的な雰囲気を生み出すのは難しそう。

脱線しましたが、なぜマーク・ウォルバーグなのか。それは、
単に私が昔好きだったからです。ヒース・レジャーはこの日記にも
何度か顔をだしてるし、萌え繋がりといえばロック・ユーで、ないことも
ない。なので、拝借しました(ご本人とファンの皆様に深くお詫び)。

それから二時間あまりに渡って、もう二人の比較的若くてセクシーな
そこそこ俳優を捜し歩いたのですが、理想的な役者が見つかりませんでした。
ですが、ふとしたことでマーク・ウォルバーグが頭に浮かび、探していた
タイプにぴったりだと気がつきました。キャラ的に、セクシーな問題児
が必要だったのです。つまりコリンタイプ。
マークの魅力は、私はまず声だと思います。スリー・キングスなどを見れば、
たぶん彼の魅力はわかると思います。これまた、コリンと同じような
ソフトな声です。

それからCKのモデルもしていたというボディ。彼は以前、ゲイのイコンと
呼ばれていました。


うーん素敵だ。しかしこの見かけに騙されてはいけない。今は無茶は
やめてるようですが、彼も問題児でした。彼は確か昔ラッパーとしても
有名で、スラムとまではいかないがクソ界隈で育ち、ドラッグの売人
や自動車窃盗などを日常茶飯事としてました。14歳の時、その
クソ界隈で幼馴染だった女の子とエッチしようとして、拒絶されて
頭にきて、あやうくレイプになるところだったといいます。
でも美形だったので、モデルの仕事をするようになり、92年、93年には
CK専属モデルに。
ところが、このおかげでゲイのイコンなんて言われて、ゲイに色目を
使われるようになり、彼のホモフォビアな一面が育ちます。好きだった
マドンナのことも批判し出します。
もうひとつ、ゴシップ紙で、彼が十代の頃、友人たちとベトナム人の
男性を襲い、重症だかを負わせたというスクープを上げられます。
これは事実のようで、人種的な犯罪だったと騒がれます。
この事件によるイメージアップを図ってか、、マークはそれ以降、
アジア人と共演する作品に多く出演します。チョウ・ユンファとも
共演しました。
今は落ち着いて仕事をしているようです。

そんな感じの人です。大学時代、彼があまりにドラマティックで
面白いので、彼をモデルに話を書こうと思ったりしたことがありました。
コリンといい、ラッシーといい、私は基本的にこういう野郎が好きです。

あともう一人探しています。ジョナサンを使いたいところだけど、旬過ぎ
る。ということで、おそらくクレイグ・パーカーを使おうと思います。
ジャレッド、オーリ、ヒース、マーク、クレイグ、見た目も分散
するしいいかな。マークとヒースが少しかぶるな。名前も皆綺麗だ。

だいたいイメージは固まってきていますが、肝心のカールが狼と変わらない
感じでもう少し捻りがほしいです。でもこういう主人公は同じでいいのかな。


アレクサンダーですが、昨日は荒俣版がダメだといいましたが、批判的
なことを書いておいてよかった点を書き忘れました。

ヘファイスティオンとの関係はよくありませんでしたが、一つの見方
としてよかったと思う場面もありました。
西パキスタンでのポロス王との戦いにおいて、騎兵隊長に昇進した
ヘファイスティオンは、どこまでも鈍くて、大王に「〜しろ」と
命じられても、
「はあ…………え?」
などと言って、大王にキレられてぶたれてました。その後、命令無視
して大王のもとに駆けつけると、思い切り突かれて落馬させられ、
大王は無視して先に進んでました。こんなとこは、たぶん実際とは違うと
思うけど、なんだかはんなりよかったです。

あと、荒俣版の大王はこれでもかというくらい受受しいので、映画を見て
大王受にはまった場合、荒俣版を読むと楽しいかもしれません。
たとえば、敵側の神官が捕虜となり大王の前に進み出た時、そのあまりに
妖艶な美しさに、立場も忘れてハァハァします。また、大王は
普段から体温が高く、吐息は甘い芳香がする、などという記述も。
アレクサンダーは甘い、いい匂いがしたといいます。これは彼が
香料や香辛料に殊更興味があったため、自らも身につけていたのでは、
あるいは、古代から(キリストも含め)甘い匂いは神聖の象徴なので、
大王信奉者がこういう記述を残したのでは、とも言われています。

とにかく、荒俣版を題材にしたアニメ版は、恐くて見れそうもないです。


コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)



2004年06月24日(木) 新しい連載と荒俣版大王戦記

まずは指輪RPSの連載のこと。アンケート(投票)で、まだ
500人近くの方が指輪RPSを求めているということがわかりました。
前にも言っていた、宇宙海賊や特殊部隊や、WW�兇發里蘯里討�たい
のですが、時期や興味の度合いを考えると、これらはひとまず置いて
おこうという気になりました。実は宇宙海賊(だから違うって)もの
などは、あらかたプロットも立てていました。台詞までも!
しかし、やっぱり読んでくださる皆さんは、「狼」のような話をもう一度
読みたいに違いないし、私もあのような話をもう一度書けるに越したこと
はない、という気がしてきました。色々な事情がありますが、↑これらを
全部やるということは難しい。現時点でM&Cやアレクサンダーにも着手
したいし、そろそろ本腰入れて商業誌などに漫画か小説か何かイケそうな
ものを(まだどっちもイケるとは思えないが)投稿なりしないと、
人生計画的に間に合わないな、ということが分かってきました(笑)。

これまで何度か「雑誌で描かないか」というお誘いを受けたのに、
「まだまだ未熟で」と断ってきました。しかしここに来てわかったのです。
熟すのを待ってなんかいたら手遅れになるぞ、と。というよりいっこうに
熟さない自分にある程度諦めがついた
ともいいます。いや、そもそも
自然に熟すと思ってたのが大間違い。努力してないんだから変わるはず
ありません。
がんばるぞ! ←意味不明。

なんだか話が脱線しましたが、つまり気を引き締めてまた書くたく
なったということです。それで、書きたいのは勿論狩と公なんですが、
狼の時のように、藻は花や豆にも大きくスポットをあてます。
実をいうと、エリック・バナなんか出したいんだけど、駄目かな。
内容的に、ヒース・レジャーにも演じて貰えるとぴったりな役があります。
こんなふうに、今度は脇役を指輪外の役者に演じてもらおうかと
思い始めています。ジョニデやラッシーやコリンといった大物は使いません。
でも大丈夫、ちゃんとメインは指輪の役者です。
内容は映画男優に関する怪事件で、犯罪と暴力とセックスとドラッグの
世界です。

ところで、エステラがな、なんとヴァン・ヘルシングで狩公という
フィクを書いてるらしいです! ひえー読みたい。でも映画を見てから
でないと読めません。


さてアレクサンダー。WBが発表したバナーですが、美しい! 斬新!
白で攻めてくるとは思いもしませんでした。有名どころがポスターに
なっているので、内容的にはそれほど重要でもないかという面々が
揃っているのは残念ですが、コリンとジャレッドが並んでいるだけで、
感無量。髭ジャレッドの眼もとが麗しい〜。
トレイラーでは、ジャレッドの名前が表示されなくてかわいそう、と
言われたりしてましたが、他のそうそうたる面子に混じって、真ん中を
陣取れたのは大出世です。

もう一つ素晴らしいアレクサンダー映画情報サイト
を発掘したのですが、ここに未公開だった画像を発見。



これが誰だかわからない。クラテロスかクレイトスだと思うんですが、
どちらかというとクレイトスぽい。

この美しい人が誰かまったくわからない。ペルシア人の女性といえば
バルシネがいますが、バルシネはクレジットされていませんでした。

コリンのことは今では崇拝に近いものを抱いております。
しかしこんなに好きなのになぜか彼を受に出来ない。ジャレッドのことは
あんなに陵辱したいと思うのに、コリンは崇高すぎて、リスペクトしすぎ
てできません……でもアレクサンダーは受っぽいんですよね。あーどうせ
なら他の役者が演じていたら、楽々と大王受が出来たかもしれぬ。
他の役者といえば、こんな話を聞きました。
オリバー・ストーンは最初、アレクサンダー役にトム・クルーズを
予定していたのですが、彼はもう40過ぎなので、20代がメインステージ
の大王役には不適当、という判断が下ったそうです。その後白羽の矢が
立てられたのが、ヒース・レジャー。これには納得がいきます。
ところが、結局はコリンになりました。どういう経緯でかは謎。
また、早い段階に、ブラッド・ピットがアレクサンダー役のオファー
を受けていた
そうです。でも、どうやらホモセクシュアルなシーンが
あることで、妻のジェニファー・アニストンがやめた方がいいと言った
と聞きました(ゴシップかも)。そこで受けて立ったコリンはさすがだ。
ブラピがどの段階でアキレス役を受けたのか。アキレス役が決定した
から、さすがに大王とアキレスという密接な繋がりを持つ二人を同じ
役者が演じるのは駄目だろう、ということで変わったのかも。
なんにしても、ブラピ、トム・クルーズ、ヒース・レジャー、コリンと、
すごい全然繋がりない。大丈夫なのかオリバー。

大王の受々しさは間違いないのですが、この二日で、私は荒俣宏の
「幻想皇帝アレクサンドロス戦記」という全三巻の小説を読みました。
確かに幻想だった。
宏ぃぃ! …全然駄目だぞひろし! びっくりするくらい駄目だ!

最近、アレクサンダーに興味を持ってくださった方が、「どの本から
はじめるべきか」と訊ねてくださいます。あと数冊読んだら、アマゾン
でマイリストをこしらえますが、大方読んだら、一番わかりやすく、
萌えやすい順序と共にご紹介します。

しかし、荒俣宏のこの作品は、どの順番にも組しない。おすすめ
できません。まず、荒俣氏の独自解釈が幅を利かせすぎて、史実を蔑ろ
にしています。それで阿刀田作品のように面白いならまだいいのですが、
私にしてみればアレクサンダー自身も、他の登場人物もその精神を歪め
られているように感じられました。
確かに、神話、伝承、民族の起源、祭典・神事などの文化面、博物学的な
見地から記述された部分は、さすがと思わせるし、普通のフィクション
作家には書けません。たとえば、トロイア戦争が齎したものは、ギリシア
とペルシアの交流であり、ヘレニズム(文化)とは、イリアスの
美女ヘレンの名前が起源だ、なんていうのは「おお!」と思わせられました。
荒俣氏は「帝都物語」や日本民族騎馬民族説で有名でしたよね。私は
どちらも読んでませんが、正直、この作品に関しては「もっと人間ドラマ」
を学ぶべき、と思いました。
オリバー・ストーンの映画のトレイラーでも垣間見れるように、大王
には知の探究者としての側面があり、それこそが彼を単なる征服者とは
言われない所以ですが、荒俣氏は、このアレクサンダーの
ロマンチストとしての側面を、まったく描いていません。女性たち、
オリュンピアスとかタイスも俗っぽい。大王をマザコンとして描くことで、
女性を尊敬したという彼の美点の一つがスポイルされています。手紙で
「お母様! 会いたい!」なんてやってましたが、大王の有名な発言に、
「9ヶ月腹を借りた代償にしては、随分と高くつくな」というのがあります。
故郷で待つ不平不満の多い母の手紙に対して漏らした言葉です。
マゾコンの影響で女嫌いになった、という説も腑に落ちません。ギリシア人
の踊り子タイスがペルシア女に早変わりし、タイスに誘惑された大王と、
タイスの情人プトレマイオスの間に不和が生じるなども、安っぽい捏造です。
ドラマとして、他の歴史家や大王フィクション作家が避けて
通れない魅力的な逸話のシーン(それゆえ皆似通う)を、同じになるのが
嫌だったのか別解釈してもいますが、これまた退屈です。
ヒンデュクシュ山脈越えとマクラン砂漠行という大王史において最も
艱難を極めた地獄の行軍シーンをすっかりすっ飛ばしてます。

しかし一番閉口させられたのは、ヘファイスティオンとの関係。
阿刀田版でさえ潔くないと思ったけど、荒俣版は完全にスポイル。
二人はあくまで友達。それも魂が結びついたような親友とすら言いません。
こうなると、二人の愛の逸話が残るシーンは避けて通らざるをえず、
トロイア巡礼(二人でアキレスとパトロクロスの墓に花束を捧げた)は
「行きました」というような数行で終了。ヘファイスティオンなど登場もしません。
三巻になると若干ヘファイスティオンの出番は増えますが、凡庸を絵に描いた
ような感じ。もし作者の独自解釈を足すなら、こういうところで発揮
すればいいものを。ヘファイスティオン凡庸説は私もありだと思います。
並み居る卓抜した武将の中で、一番目立たない男だけど、大王にとっては
かけがえのない男だった、という説です。でもその場合は、どんなところが
大王にとってかけがえがなかったのかをうまくエピソードの中で書かないと。
阿刀田高のヘファイスティオンは、それがうまくなされてました。
「よく3巻も読んでやったよ」と思ったのは、最後の方でヘファイスティオン
が死ぬ箇所。何を考えてるのかわからないけど、彼の死はたいして大王の
人生を狂わせません。荒俣氏は、ヘファイスティオンという厄介な存在を、
大王の人生からむしろ取り除きたいとでも思っているかのよう。

実際、そのように考えている人は少なくありません。映画のフォーラムでも、
「尊敬するアレクサンダーをゲイとして描かれたくない」という意見が
あり議論になってました。ロビン・レイン・フォックスの本を感慨深く
読み終わった時、私も心底悔しく思ったものです。「ああ、ヘファイスティオン
と出会わなければ、大王はあと50年長生きして、アラビア半島、アフリカ
、ヨーロッパ北部まで進軍していたかもしれない」と。ほら、
公共広告機構のCMでジョン・レノンのがありましたよね。彼が家族を
省みなかったら、もっと名曲が生まれてたに違いないっていう(笑)、あれ
ですよ! 
でももちろん、それが彼らであり、その彼らを我々は愛しているのです。
だいたい、作家は皆アレクサンダーの育った(住んでいた)世界が
ホモ世界だったことを無碍にしすぎ。「精力絶倫の女色家(フィリッポス二世)」
が男の穴にも突き刺してたっていう発想が、どうしても嫌なようです。
男も愛してたという発想は、素早く「精力絶倫の女色家」への親近感を
奪うようです。途端に変態になってしまう。


今日も長く書いてしまいました。最近1時間以上かけて日記を書いている。
でもこれでも、集めた情報の1/3くらいです。ではまた、新しいアレクサンダー
本を読んだらレビューします。

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