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2004年05月16日(日) トロイ辛口レヴューとパトロクロスのこと

中つ国、19世紀と最近何かと忙しいのですが、最近大王のせいで
古代ギリシアにはまっております。そしてトロイを見て参りましたよー。
敵はブラッド・ピットとオーランド・ブルームの連合軍だからな〜
手強いぞーと2時間前に行きましたが、なんとかベターな指定席を
取ることが出来ました。

まずは肯定的な話とツッコミから。
とにかくオトコを見る分には、素晴らしい映画だ!
ヘルム渓谷でレゴラスが弓をつがえた時にはどうしようかと思ったが、
映像としてはなかなか申し分がなかったです。衣装も美しく、セット
も期待していた程度にはよかったです。指輪の規模を堪能した後では、
どんな映画も厳しい見方を余儀なくされて分が悪いのは仕方がない
ことです。戦闘シーンもカット割りがよく練られてて、見せ方を
心得てるという気がしました。

見終わった後釈然としないものも残り、早速イリアスを読みました。
辛かった……近年稀に見る辛い読書だった……イリアス(河出書房の
世界文学全集・堂々の第一巻)を完読することに比べたら、指輪物語
なんて楽なものです。もっと読解本みたいのから手をつけるべきだった
でしょうか。それを読めば、アキレスとパトロクロスの関係を除けば
他のカプはどれも荒唐無稽にしかなりようがないことがわかります。
でもあれだけオイシイオトコが揃ってるんだから、
映画版トロイの荒唐無稽スラッシュ・アーカイヴ
くらい誰かが作ってもよさそうなものです。

昨日読み始め今日の午後読み終えたという付け焼刃も甚だしい私
ですが、原書イリアスとの比較も交えて、やや辛口な全体レビュー。
ホモ妄想ネタは、また明日にでも。

そもそもこの話を映画化するのは無謀だったんじゃないかな。
イリアスを読めば、映画との共通点を探すことの方が難しいとしか
言いようがなく、同じ原作ベースの映画指輪物語と大きく違うのは、
PJは変更を加えながら何とか、トールキン・ワールドの精神を尊重し
ようとしている一方で、WPのトロイは古代ギリシアの精神そのものを無きものに
して果敢にも作り直そうとし、のらりくらりやって失敗してます。
これは半分ギリシア神話の神様の悪戯のような話で、そもそもが現代人の
感覚では受け入れがたい代物、人間がどんなに努力しようとも、神様の
気まぐれにかかれば天地はひっくり返る、ということが前提の話なので、
WP監督が「あくまで人間だけの、人間ドラマにしたかった」と言うなら
それはそれでいいと思います。神話の部分を根こそぎ切り捨てて、
ホメロス作の中ではたいして重要でもないキャラの内面の掘り下げを
行い、それぞれの野心や苦悩を描くのもひとつの試みかと思います。
ただし、映画の中では現代人に好まれるそうした脚色が、原作の
精神性とあまりに相容れないために、途中でアウト・オブ・キャラに
なったり辻褄合わせに陥ったりしてるところが多くて、やや悲劇的な
出来栄えです。
ヘクトールあたりは、原作の中でも共感を得られる勇者という立場を
貫いているので、納得のいく形に仕上がっていますが、アキレスあたりは
悲惨です。監督自身が、「映画を見てアキレスとヘクトールどっちが好き
かと尋ねたら、観客は半々に分かれたんだ」と言ってましたが、
それは君がアキレスを描く上で大失敗してるからだな、監督。
ヘレンも、古代ギリシアにおいては女性は「一番価値のある財宝」という
扱いでしかなかったわけで、原作ではメネラオスはおろか、パリス側に
さえそれほどの愛情(現代的な意味合いでの)があったかも疑わしい。
それを前提に作られた顛末という枠組みの中では、ヘレンはどう足掻いたって
無力で多少苛々する綺麗なお人形さんで、賢明に「私のせいで」
「こんなことになるくらいなら私が」と言わせているものの、どこか
白々しい。どんな意思も男たちに踏みにじられる不幸に、したたかに
耐える女、くらいに描けばよかったのかも。
パリスはオーランドの美しさに眼を奪われているうちに見過ごしがち
ですが、原作と比較してこうした掘り下げ方は良かったんじゃないで
しょうか。
オデュッセウスは、ショーンの演技はどこを見ても素敵だったのに、
脚本のせいで「ゼウスに匹敵するほどの知将」というキャラが伝わって
来なかったですね。トロイの木馬案を思いつくシーンも適当な感じが
して、そもそも木馬が取ってつけたようでした。実際取ってつけてる
んですが。

でも何よりも失敗だったのは主人公のアキレスの描き方です。
私のような付け焼刃ではなくて、以前にイリアスを読んだ方なら
皆さんご存知の通り、この話が主眼を置いている人間関係があると
すれば、それはパリスとヘレンではなく、アキレスとパトロクロスに
他なりません。私はアレクサンドロス大王の本を読んでいてこの
二人を知りました。しかし! 実は私のやわな頭はもっと昔に
この二人のことを、記号としてではあるけれど知っていたのでした。
大学の西洋美術史において勉強しとったことを途端に思い出し、
それどころか、アキレウスをモチーフにした黒像式壺絵を、
英国の大英博物館で見ながら母相手に中途半端な説明をぶった
ことがありました。日々、それとなくホモと接しているのですね。

我が愛しのアレクサンドロス大王が、自分と男の恋人
ヘパイスティオンを「アキレスとパトロクロス」に置き換えて
ウハウハしてたこともひとつですが、アキレスとパトロクロスの
関係は古代ギリシアの歴史に累を及ぼしているといっても過言では
ありません。
というのも、ホメロスが広く読まれた紀元前300年頃の、
テーバイやスパルタにおいて、この「パトロクロスを失ったアキレス
が闘志を燃やしてヘクトールを討った」ことを教訓として、
かの素晴らしいホモ精鋭部隊が誕生し、特にテーバイの
神聖部隊は、アレクサンドロス大王にカイロネイアの会戦で潰滅させ
られるまで、ギリシア随一の軍隊として恐れられていたのです。
彼らはなんとまあ、男同士の恋人同士を二人一組にして戦わせるという
軍隊でした。名誉や誇りを重んじた彼らの、「愛する者の前では
情けない姿は見せられない」という感情をうまく利用していたのです。
文字通りこれが最強軍団だったというから凄い。ちなみに、前の
日記にも書いた通り、スパルタは精神的な愛で結ばれたものたちを
主に指していたのに対し、ギリシアのテーバイは肉体こみです(だからなんだ)。
これを優れた戦略で打ち破った大王ですが、この大王の精鋭部隊
ヘタイロイ(兵士仲間)は、テーバイの神聖部隊を元に作られていた
というから、やっぱりホモホモ軍団だったに違いない。

なんて話はさておき、こうした状況を生んだのはホメロスの
「アキレスとパトロクロス」だったのです。イリアスを読んで
なかなか驚きましたが、最後のあたりはアキレスとパトロクロスの
恋愛物語みたいなものじゃないですか。読む気のない大勢の方の
ために、ふたりの主な顛末だけ。

原作では、仲間たちが無残に死んでいくのを見ておられず
アキレスの傍らでパトロクロスが涙を流し、それを気の毒に思い、
アキレスが
「どうしてそう涙にくれているのか、パトロクレース(パトロクロス)よ、
がんぜない小娘みたいに(中略)。パトロクロスよ、きみはつぶらな
涙をしきりに流すが、何かまたミュルミドーンらか、それとも私自身に
いいたいことでもあるのか(略)」
するとパトロクロスは、仲間を見殺しにするアキレスは無情すぎる
と言い、自分がアキレスの兜、甲冑を身につけて戦場へ行けば、仲間の
士気を高めトロイア軍を震え上がらせ、退陣せしめるだろうと言います。
アキレスは承知しながらも、
「いいか、私がいまいうことの、肝心かなめの大切な点を、しっかりと
肝に銘じて忘れないでくれ(略)。それは、船陣から敵を追い払ったら
引き返してこい、ということだ。けして君が、私を離れ自分だけで、
戦争好きなトロイア勢と戦いつづけよう、などと望んではならない」
そして、パトロクロスはアキレスの甲冑を纏って戦地へ赴きます。
この「第十六巻 パトロクロスの物語」に、いかにホメロスが力を
入れてるか、読んでるだけで伝わってきます。
映画とは違い小僧ではないパトロクロスは、勇猛果敢に戦い
敵を討ちまくって「パトロクロス一人でトロイアの城壁を陥落させる
のではないか」と思われるほどです。
けれど、親しい友がヘクトールに殺されるのを見て、アキレスの言いつけ
を守らず駆けていくパトロクロスは、ヘクトールとの闘いで(アポロン
に屈する形で)殺されます。このシーンが腐女子的に萌え。
ヘクトールは槍を突き刺したまま言います。
「武勇をいつも誇りとしているアキレウスまで、きみを助けるのに
役立たなかったとは。きっときみが出かける際には、ずいぶんたくさん
いすわったままで文句をつけたろうがな。馬を駆るパトロクロスよ(中略)、
武士を殺すヘクトールの鎧帷子を血みどろにし、胸のまわりに切り裂かない
うちは、けして帰ってくるな、とでもな。そうたぶんお前に言っただろう。
そしてお前の愚かな心に、そう覚悟させようとしたのだな」

――それに向かって、はやもう息も細々と、騎士パトロクレースよ、
きみは言った――<ホメロス>

「いまはもうはや、いくらでも、ヘクトールよ、威張るがいい(中略)。
 お前自身とて、長くは生きられまい。もうすぐ間近にお前の死と、
 容赦もない運命の日が迫っているのだ、誉れも高いアイアコスの裔、
アキレウスの手に討たれるようにと」

この後、みんなに愛されていたパトロクロスの屍を巡り、トロイア側と
アカイア(ギリシア)側で壮絶な争奪戦が始まります。ヘクトールは屍の
首を晒す為、アカイア側はアキレスのもとに持ち帰るためです。
なんとか屍は持ち帰ることに成功しますが、アキレスの悲嘆ぶりは
異常なほどで、ここまでどんな状況でも心を動かされなかった彼の
取り乱しようは凄まじく、映画同様討ったヘクトールを引き摺り
回し、屍を犬に与え、パトロクロスの火葬においては、トロイアの
12人の若い男を斬り捨てて一緒に焼いてやると誓うほど。
しかもこれを実行します。
その後も、パトロクロスの亡霊が枕元に立って別れを告げに来るのを、
「どうやってここへ、私の大事に思っているきみが(中略)、
もう少し近くに寄れ、たとえしばらくでも、お互いに身を投げかけ
あって、思う存分痛ましい嘆きに胸を慰めたいから」
この「身を投げかけあって」なる表現が微妙です。

これを読むと、アレクサンドロスは生前自ら言っていた、
「おれはアキレスの生まれ変わり」というのを、最後まで
その通りに実行したのだから、凄いですね。
確かにヘパイスティオンは彼に対してどこまでも忠実な友であった
とはいえ、若き日にアリストテレスに学んだ「ホメロス」が、
アレクサンドロスにもたらした影響は大きく、自分はアキレスで
ヘパイスティオンはパトロクロスだから、大事にしなければ
ならない、なんてことを子どもの頃に思っていたのかもしれない
ですね。絶対アキレス-パトロクロスごっこをしてエッチ
したことがあるぞ、この二人。それも14歳くらいで。いや、
それ以後繁く。


映画に戻ります。そもそもこの映画は娯楽大作であって、
こうしたことを一々指摘しても意味がないのですが、それにしても
このイリアスのくだりを知れば、おのずと判ってくることは、
ブラピアキレスに足りなかったのはパトロクロスとの関係でした。
パトロクロスこそが、アキレスをヘクトールに向かわせた動機であり、
それは映画でも描かれてはいましたが、あまりに中途半端すぎました。
なぜあそこまで、アキレスが怒ったのか、その理由として
苦し紛れに「最愛の従兄弟(肉親)だから」ということを強調してましたが、
もしもホモい関係とまではいかなくても、パトロクロスに
無名のGarrett Hedlundなる役者をあてがわず、せめて
ヒース・レジャー(オーリと二度目の共演を!)クラス↓


の若手(私としては若くなくていいんだが)人気急上昇アクターを
配し、丁寧に描いていれば、彼をヘクトールに殺された怒りに
燃えるアキレスに、納得に至るドラマを与えることが出来たん
じゃないかな。その盛り上がり(アキレスが立ち上がって
ヘクトールに相対する過程)にこそトロイという映画の大ゴミ、いや
醍醐味があったはず!
今思い返すと、ブラピアキレス側のパトロクロスへの気持ちは
多少描かれていたと思うけど、なんといってもパトロクロス側が
うすっぺらすぎましたよ。彼一人でもキャラとして立ってないと。

ヘクトールには立ち上がるべき理由が充分にあるのに対して、
アキレスにもそれと引けをとらないほどの動機付けがあってはじめて、
二人の戦いがたまらないものになるんですよね。
「ああ、パリスや国への愛情〜ヘクトールの気持ちはわかる……
でもあんなに魅力的だったパトロクロスが殺されて、アキレスの気持ち
はもっとわかる」という気持ちに、させて欲しかったものです。


まあ、それでもアキレスとパトロクロスはセクシーでしたけどね(笑)。
二人が登場し、そこにショーンが現われた時は、珍子がカチンコチンコ
になってましたよ。

また、萌えの話は今度。今日はパトロクロスの話でした。






コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)



2004年05月15日(土) アレクサンダーその2 トロイに関しても

今日、パッションとトロイという紀元前(かろうじて)ものを
二本立てで見に行きますよ〜。久しぶりに映画が見れて嬉しい!
月曜日あたり、王の帰還とコールドマウンテンでも。札幌では
王の帰還はまだまだ上映するみたいです。

あんまり期待してなかったトロイなんですが、実は一昨日あたり、
自分でアレクサンダー萌えについて書いていたら、とんでもない
アレクサンダーブームに一人で飲み込まれてしまい、前の日記で
は阿刀田 力という謎の人物だった、実際は阿刀田 高の
「獅子王アレクサンドロス」を、あの辞書並に厚い文庫本を、
紹介しときながら1/3しか読んでませんでしたが、これを
一気に読んでしまったのです。

よかったーーーーーーーーーーーーーーーーっ。たぶん、史家の
方が読むと苦笑してしまうような捏造も多いのでは、と推測できる
内容ではありますが、その後プトレマイオスなどがどうなったか
などは、じーんときて涙が。実際のアレクサンドロスが、こんなに
神秘的で魅力的だったかはともかく、少なくともこの本を読めば、
アレクサンドロスの虜だ。ヘパイスティオンは最後まで爽やかだった。
控えめな萌えが伏在してます。作者の、この時代のギリシア
の同性愛に対する尻込みした態度が残念ながら、最後の最後には、
大王とヘパイスティオンの関係を認めておりました。でも、今まで
読み続けてきた人は、腐女子でないかぎり、最後に突然「二人は
愛人だった」と言われて驚いたでしょう。「アレクサンドロスは
断じて同性愛者ではなかった」という作中の表現も、確かに当時の
ギリシアと現代とでは男色の定義が違ったとはいえ、公然の事実
となっている「大王は男が好きだった」、というものを否定するのは
ちょっと読み苦しくもありました。
ネタバレです↓


軍事、戦略に長けたアレクサンドロスの戦闘ぶり、外交手腕などひとつ
ひとつも読み応え充分ですが、何より面白いのは濃密な人間関係かと
思います。阿刀田アレクサンドロスは、お話の原点にミエザの学舎を据え、
アリストテレスのもとで学んだアレクサンドロスの仲間たちに
主眼を置いています。この中には生涯の朋友/愛人、彼の半身
ともいえるヘパイスティオンも含まれていますが、
他にクレイトス、プトレマイオスなど、アレクサンドロスの
大遠征に欠かせなかった将軍たちも含まれており、彼らは「王を囲んで
食事をする仲間という意味の」ホモイロイロヘタイロイという
兵士仲間として有名です。オリバー・ストーン版映画では、映画紹介
として彼らの関係をband of brothersと表現していてハァハァです。


映画の詳しいことはこちら

読み終わってから、それぞれの役を誰がやるのかキャストを見ましたが、
オリバー最高! アンソニー・ホプキンス@プトレマイオス、
ゲイリー・ステッチ@クレイトス! ピタリだーー! クラテロス
もびたんこ。クラテロス/ヘパイスティオンとか読みたいぜー。

この映画はアレクサンダー受に見えなくもないですね。
たぶんボロミア受ファンの人は(笑)大喜びな大王受けじゃないかな。
バズ・ラーマンがレオナルド・熊ディカプリオ主演で同じアレクサンダー
映画を作ろうとしてて話題になってますが、ディカプリンという時点で
私はいけません。彼が嫌いなのではなく、コリンがベストキャスティング
だから。大王は金髪、無髭の美丈夫だったそうですが、そもそも兵士仲間
に囲まれてモテモテ君なので、それをレオナルド・ディカプリオが
演じてしまうのは、そのまますぎてどうか。子どものような純粋と
凶暴さ(笑)を併せ持つ風雲児コリンにこそ、相応しい役です。
実際、アレクサンダーは狂ってますからね。彼が残した神がかり的な
エピソードの数々が、逆に考えると狂ってなきゃ出来ないことです。

アレクサンダーは大好きですが、太陽のように人々の愛を一身に集める
男は受にしたくないという心理が働きます。むしろそういう奴には、
思い通りにいかない愛に地団駄を踏んでほしいというのが、ひねくれた
私の趣味です。でも、オリバー・ストーンの大王は悲劇の男としての
側面を掘り下げるみたいですね。勝手な予測ですが、公開されてる
スチールや、レビューから推測するに、すべてを手に入れた男ながら、
最後はヘパイスティオンに先立たれ、虚しさの中で孤独に死んだ、という
展開にしそうです。彼は有能で野心家だった父王フィリッポス
二世と、父子、男同士ゆえの確執を抱えており、アレクサンダーの
神々しさを恐れた父は母オリュンピアスと離縁して、王子から王位継承権
を奪おうとしたり(その素振りを見せたり)するわけです。一方、
狂信的な母オリュンピアスは、自分の子が神の子だと信じて疑わず、
暗殺などの謀略を廻らし、王子の尻を引っぱたいてガンガン上り詰めらせて
いくわけです。父と母の関係は冷め切るどころか憎しみあっていて、
そういう環境で育った王子の孤独と屈折にも、映画では主眼が置かれる
のではないでしょうか。事実、アレクサンダーの女色への無関心、
男色への傾倒は母親の影響があったんじゃないでしょうか。

ここにヘパイスティオンがどう関わってくるのか。阿刀田版のヘパイスティオン
は魅力的です〜。周囲に爽やかな印象を与える、少年のような眼差しの
男で、人格も優れていて人望も厚かった、という描写があります。
半分は作者の創作でしょうが、彼はアレクサンダーの出来ないことを
自分がやる、汚いことは全部自分が、と言って、大王すら知らぬところで
謀略、揉み消し、暗殺、逆賊の粛清などを取り仕切った人物とされてます。
ヘタイロイ(兵士仲間)の間でも嫉妬はつきものですが、王の寵愛を
受けるヘパイスティオンを、恐れていた者は多かったようです。けれど、
そこで彼もつけ上がらないし、王も理性の人で、控えめな地位を与えて
いた(一応は参謀)のが萌え。作中では、嫉妬などから刃傷沙汰に
なりそうだったヘパイスティオンとクラテロスに、「次は二人とも死刑だぞ」
と王自らが公平に告げたり、こんなあたりがいいです。ついでに、
アレクサンドロスは(世継ぎを授かる為)愛妾や王妃を侍らせますが、
正室となるペルシアの姫との結婚において歴史に名だたる盛大な
合同結婚式を仲間たちに強制した彼は(笑)、ヘパイスティオンには
自分の妻の妹を与え、二人の息子がホモにいとこ同士に
なるようにしたそうです。

歴史上では時々見られることですが、これは二人が、自分たちの
子どもが欲しかったから
という見方もあるそうです。←むしろ支持。

話は戻りますが、そうして自分のためにならどんな泥もかぶる
ヘパイスティオンに、王が「ヘパイスティオンは恐い」と笑って言う
シーンなどがあって萌えですだー。
ヘパイスティオンが死んだ時の王の錯乱振りは凄まじかったらしく、これが
映画でどう描かれるかが楽しみです。まあ4人くらいは側近を殺してくれないと。
それからのアレクサンドロスは、いかにも死に急ぐ風だったそうです。
ヘパイスティオンの死の直後、自殺までしようとした、という話だから
当然といえるかも。



そして、話は最初に書いたトロイに戻る。トロイに関しては顛末しか
知りませんでしたが、ホメロスのイリアスのことがアレクサンダーの
中によく登場します。中でも、アレクサンダーは自分がアキレウスの
生まれ変わりだと信じていたようで、アキレウスのことは阿刀田版に
も頻出。その中で、アキレウスと親友パトロクロスに、自分と
ヘパイスティオンを重ねてハァハァしていた喜んでたという
ことが書いてました。それでへー、パトロクロスね、それは誰が
演じるんだろう。エリック・バナなのかな、なんて気侭にあたりを
つけてキャストを見たら、いない! 彼はトロイア戦争ではもう
死んでしまってるんでしょうか。
その謎を解明すべく、ホメロスのイリアス&オデュッセイアを105円で
古本屋から買ってきました。映画を見てから読もうと思います。

アキレウスはパトロクロスが死んだのをうけて哀しみ打ちひしがれ、
「こんな思いをするなら、私が先に死ぬんだった」と言ったそう
ですが、この二人もラブリーな関係にあったんでしょうか。

http://www.alexander-the-great.co.uk/production_pics.htm
ここにピクチャーが。金髪コリンが美しい〜。隻眼のフィリッポス二世
やヘパイスティオン(長髪)、ジョナサンなどもこっそりおります。
待ち遠しくて仕方ない。

本を買ったといえば、M&C関連の本(と勝手に私が名づけているだけ)も
買ってきましたが、多すぎて読めんずら。

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2004年05月12日(水) アレクサンダー特集第一回(連載かい)



わかばさんに、こんなカールを教えていただきました〜。
うう、かっこいいっ。ちょっと斜めなとこがまたいいですね。
それと、ドムの写真を教えてくださった皆さんも、どうも
ありがとうございます。あのジャケットがドムらしくていい
ですね。サインとかしちゃって、スター気取り(スターだっつの).

昨日の夜あたりからbekkoameが調子悪くて、更新しても
自分のサイトを確認できないものだから、一旦下ろしたりして
ました。bekkoameはもうやる気ないのかな。自分のサイトに入れない
ということほど、あほらしいことはないです。
sakuraネットとかに変えようかな。

さきほどやっと、エオメル*ファラミアの裸の王様を更新することが
できました。書いていて、私もこの話が好きなようです。
nightniseのケルト音楽がしっくりきます。
フィンドゥイラスとの別れのくだりは創作です。原作でも映画でも、
ファラミアは自分の尊厳を失っているとは思えないんですが、
でも心の中で「とうの昔に踏み躙られた」と思っていてもおかしく
ないかな、と思って書きました。
エッチシーンはもっと濃く、乱暴に書いてもよかったんですが、
イラクで米民間人があのように殺害されたのを知った後では、
そういう気は失せてしまい、おかげでストーリーの流れを重視した
ものになってよかったと思います。ああ、しかし、イラク関連は
堪えるものが多いが、あれはショックだった。

永い夜の更新がなんて遅いんでしょう! 欲望の檻と裸の王様を
片付けたら着手します。マチュリンものも。

ところで、一足先に宣伝をさせていただきます。
現在オリバー・ストーン監督の指揮のもと製作されている
アレクサンダーですが、これはマゴウことなきホモ大作映画です。
当時ギリシアにおいて、愛とは男同士の間で交される情交をさし、
女は残念ながら(微笑みながら)蚊帳の外だったみたい
ですが、当時は若い男の子を年上の男が見初めて求愛し、
夜中に奪いに行くというめくるめく略奪愛が一般的な
形として定着していた、とある本に載ってました。そしてその若いのが
大人になると、今度は年上の男としてお相手を物色するというわけです。
これはギリシアの場合で、肉欲も伴うのに対し、スパルタは
禁欲的な、あくまで精神的な同性同士の友愛を、愛と呼んでいた
そうなんですが。
そんな中、マケドニアの王子として生まれたアレクサンダーは、
幼馴染のヘファエスション(いずれも英語読み)と愛し合うように
なり、非常に珍しいことに、大人になっても生涯この愛を貫いた
ということで有名だそうです。
↓ここは映画にも関わってくるだろうアレクサンダー大王の一生に
関するネタバレです。
とはいえ、アレクサンダーは30代であっけなく
死んでいますし、ヘファエスションはさらに早く死んでいます。

↑ネタバレ終わり
当然、アレクサンダーは王様だから、自分のホモ精鋭部隊
の面子にも手をだしてはいます。彼は結婚もしますが、この時
ヘファエスションは今で言うbest manを務めていたりと、なかなか
どうして萌えな関係です。
大王は有名なので置いておくとして、ヘファエスションは優れた武人
でありながら、物静かな文人肌の人で、やや狂信的な大王の母
オリュンピアス(フィリッポス二世の妻)は、ヘファエスションと
息子の関係に嫉妬さえしたそうですよ。つーかやばい。どの
本読んでもヘパイスティオンとアレクサンドロスの関係にはハァハァ
せずにはいられません。
ゲイだということは匂わせる程度の
阿刀田 力の「獅子王アレクサンドロス」ですらハァハァもんです。

という話はまたの機会にし、何が言いたかったかというと、
主人公のアレクサンダーを演じるのは我らがコリン・ファレル。
そして、ヘファエスションを演じるのはジェイレッド・リート
というギリシア系の役者だということで、宣伝したかった
のです。彼は以前、キャメロン・ディアスの恋人として有名でしたが、
二回ほど、PEOPLEの「最も美しい男」に選ばれています。オーランド
とヴィゴも選ばれた奴です。女の子大好き! と公言してるのが
残念なほど、かわいくてゲイモテしそうです……。
パニックルームの犯人役や、ファイトクラブの殴られ役などと言えば
覚えがある人もいるはず。そして、彼は、ヴィゴ並に自分のスタイル
を変えます。映画のみならず、私生活においてもいつも全然違います。
もじゃもじゃの髭面だったり、長髪だったり、金髪だったりモヒカン
だったり、相当おしゃれが好きなようです。実は彼、フィラデルフィア
の芸術大学に通う絵描きの卵でしたが、在学中に演じることの喜びに
目覚め、NYの芸術学校に(演じるために)移ったのだそう。どうりで。
ジェイレッド(Jared)という名前は、ヘブライ語で、down to earth
という意味で、letoはギリシャ語でなんとかって意味だそうです(なんだ)。
ギリシア神話の人物からきてる名前らしいです。
義母か義父兄弟(半分血が繋がってる)攻顔の弟がいます。このへんも
おいしいです。

面白いのは、彼ってコリン・ファレルに似てます。無垢な表情を
ちらっとのぞかせるあたりがひどく似てます。それから、同じ精鋭部隊
の主要人物だである兵士を、ジョナサン・リース・マイヤー子(笑)が
演じるようですが、ジョナサンも微妙に無垢な表情を見せるあたりに
共通点が……オリバーの趣味ってことで。
実際、アレクサンダーは19才で王位につきますので、彼の軍隊の
主要メンバーが若い男たちだったんだろうと
思います(主要面子は同じ学舎で学んだ仲)。

とかなんとか言っておりますが、この映画自体は、アレクサンダーという
軍事的戦略に神がかり的に長けた若者が成し遂げた大遠征、という
流れを追っているので、たいしてホモホモはしてないかもしれません。
経営者向けに「アレクサンドロス大王に学べ」という本が発売されて
売上を伸ばしたりもしてるみたいですよ。

そんなことは後回しでいいんだ。とにかくヘファエスションの
役のJLに、今からハァハァしておいて損はない、ということです。

なんといってもこの眼だーー。


ハァハァ、被虐的なまでにタレ眼…。


ゲイポンのジャケット写真みたい。

若いときもいいんだけど、30を過ぎてしなびたあたりがおいしい。



お願いだから、コリンとのキスシーンだけはいれてね。


ちょっと若すぎるかな。コリン受という可能性もあるが、こっちが
受けならこのようにして大王を……。


どうも私は、ヒゲがないと萌えられないんですよね。

自分が大王で、こんな男が幼馴染としており、いずれ自分に仕えると知ってたら、
約11歳で犯すな。唾つけとかなくちゃ。掠奪婚ですよ!
砂場とシーソーの間で挿入します(11歳になってまで公園で遊ぶな)


これなんかもうとんでもない被虐顔。

と、ちょっとどころじゃなく脱線しました。日本での公開は
早くて来年の3月です。



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