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オレンジ色の灯り

 

 長年使っているストーブの調子が悪く『寒い。。寒い。。。』が口癖になって
 いました。。。







 お昼過ぎに彼からメール。
 『今家?』

 『渡したいものがあるから出かけるのちょっと待ってて』



 私の頭の中は・・・「ん?????????」
 渡したいものってなんだろう。。。
 何の記念日でもないし行事もないし・・・
 

 彼から電話。
 『もう少ししたら着くから出ておいで』

 
 そのまま出かけようと思ったので身支度を整え外に行くと彼の車がありました。
 ドアを開けた彼が・・・『はいっ』・・と手渡してくれたものは

 ストーブ。。


 予想だにしなかったことに私は中半言葉を失っていました。
 

 「ありがとう。。」
 


 私も彼に渡そうと思っていた頂き物の日本酒を渡しました。
 

 すぐに会社に戻らなくてならない彼は私に手渡すと『後で電話する』と
 言って笑顔で車を発進させました。
 

 

 部屋に戻りストーブを置いて再び外に出て歩いていました。
 頭の中が整理がつかなかったのが徐々に落ちつきを取り戻していくと
 涙腺がゆるみ目に水溜り。。
 


 家に帰ると仕事を終えた彼から電話。
 仕事の隙間に家電店に行き、私の部屋の構造やこれからのことなどいろいろと考えて選んでくれたようです。
 理由も話してくれました。。。
 いつも彼はどんなときも私を守ってくれているんだなぁ。。 
 今の私達・・私が彼を気遣っているようで彼はその外側から私を気遣い守ってくれていました。。
 彼がくれたオレンジ色の温かな灯りを見ながらそんな彼の思いに気付きました。。

彼と煙草



 彼が煙草をやめた。
 今はもう吸いたい気持ちにならないみたい。
 すごい。。強い意志を持たなければできないよね。
 

 私に辛い思いをさせているのだから・・とその期間煙草をやめようと決めたと言っていた。
 以前も煙草をやめようと頑張っていたけどなかなか難しく。。。
 今回も吸いたい気持ちになったようだけどそんな時は私の事を思い出して我慢したらしい。。
 前々から『やめなきゃな〜』と言っていたから私の事だけが理由ではないにしろ
 なんとなく嬉しかった。。。
 
 
 
 

 傍にあるものがなくなるとやっぱり寂しい。。というより物足りなさを感じる。
 そうなってみないと大切さとかわからないんだなぁ。。と思う。
 想像はいくらでもしてきたけれど・・実際にそうなると思った以上の感情になる。
 単なる寂しさではなく空虚感・・・体の一部、日常の一部、人生の一部を欠いている・・
 そんなことを思っていた数週間。。
 カタチや重さは違えど彼も同じような感情を持とうとしてくれたことが嬉しかった。
 

 忙しい上にお酒の席も多く、煙草も吸う彼だったので一つ心配が減って
 一安心^^
 
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