珈琲の時間
INDEX未来


2001年12月31日(月) 笑顔でお別れ

ふきとばせ。
なぎはらえ。
そうでないと生きてはいかれない事だってある。

生への執着。
あってもなくても問題ではない。
生きているという真実。
それ以外の何物でもない。

輪廻転生。
生まれ変わっても会いたい魂達がある。
だから自ら消える事だけはやめよう。
ただ、そう思っただけ。

神に与えられた試練をどこまでだって乗り越えてみせましょ。
試されてどんどん強くなって行くから
そうやってソコで笑って眺めていれば?
そのうちきっとこの手で掴んだ全ての物をあなたに返しに参上します。

それまでせいぜいもて遊んでいただいて結構。
恐い物など何もないから。

さあ、2002年くるならこい!


2001年12月30日(日) 崖っぷちから飛べるなら

ココロの整理

未だ封印しきれないもの

それは性的暴行から始まった。
信頼していた人にこんなかたちで裏切られるとは。
時間は止まった。
自分を消してしまう事が結局出来ずに
とりあえず大好きだった仕事を止める。

殺伐とした実家に戻る。
PTSD(心的外傷ストレス症候群)状態とでも言うのだろうか。
とても苦しくて気持ち悪い。

コップには毒が塗られているかも知れないから何度も何度も洗ってから。
部屋の物がなくなる。
服が破れている。
テレビに穴が開いている。
なにもしてないのになんで?
そんな日々が続いて原因のあの人を殴った。
あの人はナイフで刺そうとしたよ。
その時にもココで死のうかなと思ったんだよね。
ただ母の気が狂ったんじゃないかと思う
酒瓶であの人を殴りつけようとした行動を止める方に気が行ってしまった。
母はこれ以上苦しんで生きて行ってはいけない。
何度も何度も殴り掛かろうとする母を止めるのに精一杯だった。
その後数ヶ月して父があの人を連れて出て行った。

殺伐とした中で唯一の家族だと思っていた『なつ』が死んだ。
2001年7月4日とても暑い日だった。
鎖が絡まって首を吊っているような状態で発見され
急いで病院へ連れて行った。
危険な状態だからつれて帰ってもいいと言われたのだけど
そうすると治療は続けられない。
立ち上がる事さえ出来なかったはずなのに
私がわかるといつも散歩に行く時のようにのように膝に抱き着いて来たんだよね。
それはほんの一瞬ですぐに倒れ込んでしまったけど。
熱でやられた鈍い色の瞳をしていたよね。
そのときにもうダメかも知れないと言う考えが頭をよぎったよ。
知らない場所から帰りたかったよね。
そんななつが死ぬなんて事考えたくなくて治療を優先したんだ。
大丈夫だから頑張るんだよ。部屋を出ようと立ち上がった時パタンパタンしっぽを動かした。
置いて行かれたと思ったかな。
その2時間後になつは死んだ。


記録に残す必要がなくてもココロに刻み込まれた出来事は
たぶん一生消えない深い傷。

ただ、羽ばたく翼を持つ権利は失われてはいないよね?


2001年12月29日(土) viva! 中華!

御機嫌です。
5時に仕事終わってから忘年会。
わけわからんあの人が残業のうちに3人で!
こんなチャンスはあまりないので盛り上がりました。

悩んだ結果、おすすめ『韮饅頭』へ。
青ネギ韮麺=うまい!毎回はずせない!
はるさめ辛味サラダ=辛いけどうまい!
蟹肉入りふかひれスープ=シアワセ〜!
棒棒鶏=初挑戦!意外とあっさり!
鉄板焼餃子=ちょっとこげてたよ...!
ウーロン茶=車出しての言葉の意味はなるほど。

Tさんは前に一度つれてきてたけど、Yさんははじめて。
喜んでもらえて来たかいがあったね。
仕事の話をまじめにしながらなんだけど、この面子だからこそ。
楽しかったね。おいしかったね。またどっか行こうね。

2次会?はお隣『ZUCCOTTO』
木いちごタルトとエスプレッソ。
ここもまた好評でよかった!

明日、明後日、めちゃくちゃ忙しいだろうけど頑張ろうね〜。
という感じで早めに帰宅。

機嫌の良いついでにメッセンジャーのダウンロードやり直してみる。
そして登録出来ました!ヤフー復帰おまたせです!あじさん!しかっち!
喜んだところでオフライン!なんと...
ホントに登録出来てるよなぁ〜?なんて疑いが晴れないまま
ターゲット変更!たぶんあの人なら...たしかどっかにIDが書いてあったはず。
いらっしゃいました。みごとオンラインなふらくさん!
突然でおどろかせて申し訳なかったですが。
それは建て前で、オンラインが嬉しすぎて声を出して笑ってました!

御三方、いつもどうもありがとう!
これからもどうぞよろしくお願い致します。


2001年12月28日(金) 刻一刻と迫り繰る

すっきり起きてなんか元気。頑張れそう。

おはようMac。

そして仕事場にていつものごとくわけわからんある人のおかげで鬱。
一日中鬱。あ〜あ、おかげで他の人には心底笑顔が出るよ。

残業を終えて高校生バイトを送っていったらあまりのハイテンションに
鬱を吹き飛ばされる。

なんかまったり。

ただいまMac。

お風呂洗う。洗濯する。ひらめき、シチューつくろ。
冬はやっぱりシチューだね。
これに限る。
シアワセが満ちあふれるようないいかおり。

鬱まったり。

日記だMac。

3日分。眠気と戦いながらなんとか完成。

荒い波は体力を消耗する。


2001年12月27日(木) イエローサブマリン

18時に仕事が終わり予約してあった美容院へ行く。
今日はカットとカラー。
気持ち良く年をこすためにさっぱりとしておきたい。
どんな髪型にしようかは決まって無く
もう少し伸ばしたいなといった程度。
カラーは赤系かな?でも今回はちょっと明るくていいかな?
前回は『リアル栗色』がテーマで violet+redにカッパーをプラスした。
はっきりとは決まって無いのでいつものごとくお任せコース。
結局カットは後頭部の当たりを少し軽くしたくらいで
前髪は今回は作らずにセンターパートで。
カラーは yellow+green
少し明るめ。

カラーが終わってトリートメントしてその間は入れ代わり来る知った顔の店員さん達と珍しく会話が盛り上がっていた。
お客さんの数が少なかったのもあるんだけど。
一番最後までかかって店の客が自分だけなのはひさしぶり。
やっとカットに辿り着いた。


この担当さんに決めてからもう3年たった。
初めてこの人に切ってもらった時は指名して無かったので
男の人が来た時は正直とても嫌だった。
この人は仕事なんだからと思う事で我慢しようと思った。

だらだらした会話も無く夢中でカットする姿が印象的だった。
とても真剣な顔をしているのを見て自分に罪悪感を感じた。

夢中になるもの。頑張れるもの。向かっていくココロ。
思い出させられた。

仕事も止めて不安定な状態で生きていた時にキラリと光ったんだ。
避けていてはいけない。進まなければいけない。


その担当さんは今年はいい事がたくさんあったらしく
カットしながら突然に『今年のベスト10は?』と聞いた。
その瞬間に頭に浮かんだのはとても悪い事だらけで
とても悲しくなって『聞かない方がいいよ。』
そう言ってしまった事がまた悲しくて、笑い返すのが精一杯だった。

救いは店長さんが持って来て見せてくれた今月生まれた子供の写真。
とってもかわいくってココロが和んだ。

帰り際悪い事を言ったと思ったのか担当さんが
『来年はきっといいことがあるから』と言ってくれた。
あまり良く聞こえなかった。


車がとても冷たい。エンジンをかけて暖まるまでじっとしていた。
帰ろうと走り出して駐車場を出た時に涙がボロボロ出て来て止まらなかった。
何で今頃泣いているのかなんてわからない。
ただ、止まらないから。泣きながら帰った。



2001年12月26日(水) 2001年最後の休日

めずらしく午前中に目が覚めた。
休みの日なのにもったいない。
眠くは無かったけど頭がボケッとしてたから昼風呂。
サイコー。気持ちいい。

さっぱりしたついでに洗濯。
未だ2層式なので洗濯のしがいがある。
洗う脱水すすぐ脱水すすぐ脱水すすぐ脱水。
終了。パリリッと干すのが気持ちいい。

いい天気だなぁ。

ベランダの草に水もやる。
水滴がキラキラで生き返るよう。
冬の寒さに縮こまって、ずっと耐えて我慢。

動き始めると気楽なもので
ドライブついでにセーターと靴下を買った。
セーターを買ったお店の男の店員さんが同じ物を着ていたのでちょっと恥ずかしかったけど
きちんとした接客態度だったので安心して買えた。
このお店に来てみて良かったと思った。

暗くなったので家に帰った。
お風呂に入ったら眠くてたまらなくなって
またもやこたつで寝てしまった。うかつ。
母が帰って来たのにも気付かずぐっすり。
こういう時は起きてから後悔する。

1時過ぎに目が覚めたけどそのまま2階にあがって布団に潜り込んだ。
布団が一番気持ちいい。
こういう時がシアワセ。


2001年12月25日(火) 17年目の的はずれ

納車です。
母の車の買い換えで我が家に新車がやって来ました〜
トヨタのナビ付きコロナ君。ようこそ。
さっそく運転代行で『〜ジャルダン』へケーキを買いに。
予約できなかったけど待ってたら作ってもらえてラッキーでした。
みなが良きクリスマスを過ごせるように〜
なんて朝から(ってゆーか、一昨日ぐらいから)頑張って仕事してるんだろうなぁ。
素晴らしきパティシエ様方お疲れ様です!

そしてクリスマスプレゼントに予想外の出費。
『〜ジャルダン』の帰りに母と電器屋へマッサージチェアを見に。
当初の予定では座椅子タイプ¥59000
しかぁし、上を見るとキリが無く
実際に座ってみるとやはり高いものはそれなりに良い!
せめて強弱くらいは出来ないと...
結局中くらいのクラスのリクライニング機能付きに決定。
¥209000(イタタ...)
ま、買い替える気も無いし、贅沢してもいいかぁ。
全額出すわけじゃ無いし〜。
今年はお互い大変な思いをした事だし、たまには思いきって出しましょう。
これでスタットレスは先送りに。(この冬のりきれるか...?)

暗くなったので家に帰ってチキンとケーキ。
一緒に食事する時間も滅多に無いことだし。
こんなクリスマスもいいかもなぁ。
4号デコレーションを切り分けずにフォークでグサリッ
贅沢で気持ちいいね〜
二人で食べるだけ食べて後はいつもと同じような時間を過ごしました。


17年ぶりのホワイトクリスマスの予報はハズレ。
めちゃくちゃ寒かったから期待してたんだけどなぁ〜


2001年12月24日(月) ラブラブナンバー

仕事。
なにげ忙しかった。しかし出勤者は2人。(みんなは何処〜?)
 
昼休み。
お向かいの『ケンタ』ドライブスルーはガラガラ。(ヨシ今だ!)
道路を渡りきったところで鮨詰めの店内に気付く。
その先には車だらけの『モス』
しょうがなく『コロちゃん』でコロッケを買って戻る。
(神はチキンさえも取り上げるのか...)

仕事。
仕事。 
5時。
すみやかに帰ろ。

帰りがてら美容院に予約を入れに行く。
そうだ、仮装だ。あやうく見のがすところだった。

いつも行く美容院はクリスマスは全員仮装。
金パチとか悪魔とか猿とか脈絡のないキャラもいたり。

わざわざ手を休めて来てくれた私の担当さんは
今年はサンタでした。金髪になってたけど、おかげで気分は盛り上がった。

 
帰ろう。


いつもなら美穂ちゃんと遊んでるはずなのに
ギリギリ駆け込み指定席をゲット出来てしまったようなので...
祝ってやるか。(おめでとぉ〜!!)
今宵二人はラブラブだね。♪

そして昨晩美穂ちゃんから頂きましたクリスマスプレゼント。
『中国茶セット!』
お気に入りアイテム追加させていただきます♪



2001年12月23日(日) 良い空気。悪い空気。

ぶっちょさん、人足早いが誕生日おめでと。


呼び出したわりには平然と寝てますね。
しょうがないなぁ、仕事終わってお腹ペコペコだってのに〜

おばさんの出してくれたピザでもいただきましょうか?美穂ちゃん。

おじさんのラブラブグチグチおのろけ話しに突っ込み入れましょうか?

仲間に入りたがるジョンには『まて』の練習させといて。

相変わらずアットホームな家庭だなぁ、って、和んでる場合じゃないだろ。


ぶっちょさん?アル中なりかけでドクターストップ中なのだから
そうでなくても薬の飲み過ぎなのだから、
いいかげんに周りをつなぎ止めるのではなく、
追い付いて、追いこしてもいいのでは?
無くした時間を考えるとかなりの全力疾走になることだろうけど
それを負い目に感じて、いじけて、置いていかれないように何時までも縋っているのならば、
私はあなたの事を考えるのを止めにしちゃうよ?
悪いけど、そういうやり方しかしらないんだもん。

ココロの弱さに取り込まれる事は誰にだってあるんだよ。
自分は特別に弱いんだなんて思い込んだら立ち上がれないんだよ。
自分を責める気持ちなんて消えないだろうけど
そこのところの葛藤を抱えながら誰もが一生懸命に自分を貫いているんだよ。


はやくココにおいで。
でないと私の中の時計がまた一つ止まってしまいそうだからね。
 
応答宜しく。(願


2001年12月22日(土) 君が何を想っているのか知りたいんだけどね

駐車場の掃除中にばったり。(お、ひさしぶり)
いつもどうり目の前に来てゴロンところがって待ってる。(はいはい)
持っているほうきでキレイキレイ。
横向いて、お腹出して、逆向いて、(はいな、おしまい。)
物足りなそう...。
そんな顔して見つめたってダメだよ。仕事中なんだからね。

お店に戻ると外を移動して来て自動ドアの前のマットに座った。
ちょうど私の正面。口開けて何か言ってる。(?)
こっちを見ている。(おまえ太ったなぁ。)
じっと、ずっと、こっちを見ている。(なんだよ。遊ばないよ?)
口が開いた。(あ、また何か言った。)

お腹空いた。
寒いから入ってもいい?
何か手伝おうか?
いったいどんなことを考えてるんだろう。(向こうもそう思ってるのかな?)
そして何処かに出かけていった。

思えば3週間前、店に入って来た時に怒ったんだ。
いつもは『だめだよ』の言葉ですんなり出ていくのに、その日は違ったんだもん。
その後ずっと会ってなかったね。

君の事は嫌いじゃないよ。決して。
ただお店は食べ物を扱っているから毛とか飛ぶと困るんだよね。
万が一お客さんが飼ってると勘違いして保健所になんか連絡したりする可能性もある。
そうすると店の信用問題にも関わるし、なにより君の生活が危ういよ。
君の命に関わるかも知れないんだよ。
だからどうか、わかって下さい。

あ、そうそうついでに、帰り暗い中車の前に出て来て座り込むのは止めて下さい。
ひどいときは5回も。
あれは意地悪してたのかな?
帰って欲しくなかったのかな?
もてあそんで、からかってたのかな?
どちらにしろ危険です。

ま、勝手気ままなノラの君、いつも少し、うらやましく、ほほえましく。
年なんだからくれぐれも体には気をつけてね。



2001年12月21日(金) ついに出た!

ボーナス!

素晴らしきかな

去年より7000円少ない

去年より一週間早い

もらえただけまし

なんて暗い考え方は止めようよ

不況なんて吹き飛ばせ〜

ぐらいの気持ちでいようよ

せめて心持ちだけでも。

さて、年末。頑張るぞ!


2001年12月20日(木) 浮かれポンチ

仕事が午前中で終わった。
なんかやる気の今日。

そうだ!クリスマスの準備をしよう!!

そんなこんなでいろいろ考えたけど
遠出する元気はない。
結局近くの花屋に行った。
購入にいたるまで
あーでもないこーでもない...う〜ん...
2時間もかかったよ。

そして飾り付け♪
寄せ植えは苦手だけどなんとか満足♪

その後友達とカラオケ〜

家に帰ってカニを洗う〜

HPも限定トップに変えてみちゃったり〜

なんか、頑張った!

この調子を忘れるな。



2001年12月19日(水) 肉と骨と魂

肉は焼かれて骨は残って魂は旅立つ。

肉はこの世の中から完全に消滅。
骨は薬の痕で緑色。
魂は虹となって青空のスキマに顔を出した。

それぞれが人の手によって引きちぎられて
風の流れによって空気に解けて世界を包むだろう。
そしてやがて雨となって降り立ち大地を包むだろう。
それらによって育まれた様々な生命がの私の中で生きるだろう。

だからお別れではないのだ。

繰り返し繰り返し食べて食べられて全てが生きる。
輪廻転生という素晴らしい教え。


2001年12月18日(火) 悲しくない人なんていない

あいかわらず昼に起きた。
うどんとさば味噌煮のようなものを作って妹と食べた。
目が覚めないのでお風呂に入った。
そしてもう16時。
あんまり時間がない、支度しなくては。

何処に行っていたのか母が帰宅。
それに気がついて裏にすむ母の妹とその旦那が来た。
今日はお通夜だ。
『線香をあげてすぐに帰ってくる。どうせ別れるつもりなんだから。
関係無いんだから行かなくたっていい。』突然母が言う。

(何を言ってんだ。そんな気持ちならお前の方が行かなくっていいよ。
見送る気持ちのない奴が行ったってしょうがない。)

『そんな話する事無いないでしょぉ?全く気分悪いなぁ!』
気持ちを持って行こうとしている人に対して八つ当たり出来る立ち場か?
せっかく待ってたのに。もう一緒に行く気なんてない。
イライラした気分を吹き飛ばすためそれ以上は考えないように思考を止める。そして結局妹と二人でおじいちゃんの家へ向かう。

20分前についた。寒いな。
外には近所の人が何人か列になっていた。
横を失礼しながら家の中に入るとみんないて座っていた。
『早く入れ』と言われたので外に母を呼びに行った。
(母は妹の旦那に乗せて来てもらっていた。)
『いいよ、いかない』2度誘ってもそういうので放っとこう。

お経が始まった。聞いているうちに家のことを思って悲しくなった。
入院中二人きりの時に『しっかりと家の事見てやれよ。お母さんを支えてやれよ。』
面と向かって家の問題の事に触れたのはその時だけだった。
それまではお互いあえて触れなかった。両親二人の問題で周りではどうにも出来ない事を解っていた。
解っていも心配でしょうがなかったんだろう。
(こんなバラバラなままでごめん。でも私にはどうにもできないよ。)
気分を変えよう。ここでもまた思考を止めて、無心。

父が挨拶をする。
『常に家族のよりどころとなる優しい父親でした。』
たしかにその通りだと思った。そんな文句を無心のまま聞く。
その時はその台詞に関しても考えたくもなかった。己はどうなんだ。などと。

母が焼香をしている。終わらせてとっとと帰ろうとする。
叔母の栄子ちゃんが立ち上がりかけてもどったのを見た。

お通夜が終わって食事の準備が慌ただしく始まる。
ふと棺はどうしたんだろうと思い由美子叔母に聞くと
『15時に納棺したよ。いなかったっけ?知らなかったの?』
そんな言葉でまた少し鬱になる。
18時からお通夜だということしか父は話さなかった。
おかしいとは思っていたけど、やはり先を読んで早めに行動すれば良かったと思った。
いつだってそうだ。わかってるけど。
こんなときまでお前達には関係ないからなんて思っているのかと思うと感情を殺す意外何も出来なくなる。
しかもこんな席で。
『皆で協力して良く看病した』挨拶で言ってたけど。
『みんな』という単語をどんな意味で使っているのか。あなたに一番問いたいと思った。

そして嫌い嫌い星人がやって来た。
誰も嫌い。なにもかも嫌い。こんな自分が嫌い。考えるのも嫌い。
そしてまた無心の世界へトリップだ。

アシがない妹は私と一緒に行動せざるを得ない。
おすし食べたかったところを悪いけどこんな気分でこの場に居たく無かったんだ。
どうせ家にはいじけた母が独りでいる事だろうし。
こんな気持ちを知るはずもなく『休んで食べていけよ』と言ってくれた父に
『いいよ、もう帰る。』と言ったら機嫌を損ねたのか何も言わずにそっぽを向いた。
そしてほかの皆に見つかると騒いで引き止められるのは目に見えていたからさり気なくその場を立ち去った。

車に戻ってから妹が泣き出した。『なんでいがみあうのか』と。
そんなことで今更泣く気もしなかった。
こんなでも前より多少は良くなってるのは確かだ。
急げる問題ではない。前を向いていくしかない。そうでないと生きていけない。
それよりきちんとおじいちゃんを見送る事に専念できなかった事が悔やまれた。
だから少しだけ三山を眺めて、そして空を見たんだ。
そしたら星がたくさん見えた。きれいでよかったね。
おじいちゃんを包んでいた全てのものたちよ、またくるからね。

途中食料を調達して家に帰る。
おすしとビールを買った。
いつもなら嫌な事があると口も聞かなくなる母が目をあわせないながらも口を聞いた。(ほら、前より良くなってるよ)
妹がいるおかげかな。
どう思ったかしらないけど自分の中ではおじいちゃんの家にいるみんなと一緒に御飯を食べているつもりでいた。
(少し遠いけどココに3人で一緒にいるよ。)
だからおすしを買ったんだ。
おじいちゃんも入院中食べたいと言って宙君に探して来てもらったよね、ネギトロ。
わからなかっただろう。妹よ。
さっきは泣かせるような事してゴメンナサイでした。

そして一人でいただいた半年ぶりのビールはおいしかったです。


2001年12月17日(月) その先に待ち受けるもの

小さい頃からマンガを読むのが好きだった。
非現実的な世界に自分も存在するかのような気がしていた。
トリップ
今ではなかなか思うように飛べないのだけれど。

今日は古本屋に行った。
本を出すのは初めてで緊張した。
思い出深いマンガ君達に未練などはない。
それより身の回りを片付けたいと思う気持ちの方が強いのだ。
私の人格形成に多大なる影響を与えた愛しきものたちよ、サラバ。

処分を免れた一部の中に『萩尾望都』の作品がある。
これは今から6年前、某Kさんにすすめられてすっかりはまった世界。
マンガを読まないKさんが読むのも納得。
非常に考えさせられる読み流してはいけないような作品。

『トーマの心臓』『ポーの一族』
この二つは素晴らしいと思う。

とても語れるようなものではなく
例えるならスキマをぐるぐるとかき回される感じ。
繰り返し繰り替えし何度も考えさせられた
そんなお話。


2001年12月16日(日) トンネルの向こう側

静かな夜。


午前1時。
眠気が限界だったので談話室のソファーでちょっと休もうと部屋を出た。
誰もいなかった。
窓から外の景色を見た。
寒そうだな。

横になってからの記憶はない。

『起きて』
肩を叩かれる。

頭がぼぉっとしてる。
明るい廊下にぞろぞろと人が出ていく異様な光景。
暗い部屋から湧いて出るかのように。
いつの間にか皆来ていたのか。

後に着いて部屋を出る。
足が痺れてる。
びっこをひいてただ急いで歩いた。

『今、息がとまったところ』
そして微かに動いていたモニターのラインが直線を表した。


午前3時3分。

『大変良く頑張られたと思います』先生が死を告げた。


昨日の電話から丸一日。
几帳面な性格がでるのかな。誰かがそう言った。
自分で書けなくなってから皆で書いていた『与三郎日記』が
14日の夜、最後のページになりその後ろには皆の連絡先が書いてあった。
智子ちゃんがつくった泊まり当番表も左半分の15日で終わった。
昼と夜で当番の名前を書いて来れる人が記入していくもの。
15日の夜だけ誰の名前も記入していなかった。
16日も17日もその後もきちんと入っているのに。
皆の名前が書ききれないから空けてあったような不思議。
偶然かもしれないけど、こんな事ってホントにあるんだな。



4時半に家に着いて起きたのは午後3時だった。
頭が痛い。お腹すいた。
生きている証拠か。

まるで長い長い夢を見ていたかのような非現実感。

とりあえず御飯だ。
妹と中華丼を食べた。


2001年12月15日(土) 様々な思い

昨晩は誰も知らなかった『三山』の由来を話してくれた。

妹と待ち合わせして、午後7時50分病院に着く。
泊まり当番の薫ちゃんと千代子叔母がいた。
妹は足。私は左脇腹をマッサージ。
皆で笑いながら穏やかな空間。
唐突に『三山はダイゴジ、ウエヤマ、カタスだ。』と言う。
皆一瞬意味がわからなかった。叔母が理解してメモをとる。
あぁ、そうか。
おじいちゃんは俳句を詠むのが好きだった。
その俳号に使っていた『三山』の事だった。
おじいちゃんの家を囲む三つの山の名前。
そんな意味があったんだね。
大事にしていた大好きな空間なんだね。

その日の夜はなんだか眠くならなくて
仕事のために少し眠らなくてはとPC閉じようとしていた時に電話がなった。


午前3時。
薫ちゃんから『酸素が上がらないから危ないかも知れない』
2時30分頃から容態が急変。いつもと違ってなかなか痛みがおさまらないという。
妹は疲れて起きないので母と病院に向かった。
主だった親戚は集まっていた。ちょうど落ち着いたところだった。
意識が戻って来たのがわかったようだった。そして眠ったのか静かになる。
酸素が上がらないので呼吸に合わせて酸素の袋の部分を押して補助をする。
勝行叔父と交代で酸素を送り続けた。

痛み止めがきれて激痛で目が覚める。
暴れる。苦しそうにもがく。
薬がなかなかこない。皆それに対して不満が出る。
苦しんでいる本人の前で不安になるような話題はして欲しくなかった。
薬が届いて効きはじめた時に起きたいと言った。
ベットを40度くらい上げてあげた。
安心したのか再び眠りに着く。

暴れたせいか一時酸素が52まで落ちる。
補助で送り続け少しずつ上げていく。
68まで上がったところで父が夜勤明けで到着。午前7時20分。
しかし意識は戻らず、呼びかけても反応がない。
仕事がある母を送るため8時に病院を出た。
妹を起こして折り返し着いたのが9時10分。
依然として眠ったままだった。

10時くらいだったか酸素が82まで上がった。
そんな時にまた薬がきれる。
激しい痛みの中で父の事がわかったようだ。
たぶんありったけの力ですがりついた。
言葉にならない声で何か言おうとしていた。
そして父に抱かれながらその横で酸素を送っていた私の方を目を見開いたままジッと見た。ずっと見ていた。
見ながら何かを払うように手を一生懸命に動かす。
そうか、もういらないか、『わかった、もうやらないよ』
酸素を送る手をとめた。

暴れた。起きたいんだよ。さっきもそうだった。
看護婦さんの許可なんかいらないよね。上体を起こして座らせた。
落ち着いて満足したように見えた。
その時にはたぶんモルヒネが効きはじめていたんだ。

そしてそのまま意識は遠のいていった。

正午
交代で家にかえって休もうということになり一旦帰宅。
仕事場に遅刻をすると言っておいたため、帰りがけ一度顔を出して休みをもらおうと思ったらめちゃくちゃ忙しそうだったので、とりあえず働く。

午後5時。労働を終えてやっと帰宅。
とりあえずお風呂。
そして寝ないで働いて遅くに帰ってくる母の布団でも敷いといてやるか。
そして少しだけ寝てから病院に戻ろう。
目覚しかけて布団に入ったまさにその瞬間、携帯が鳴った。

午後8時20分。
『血圧が低下してきて上が66まで落ちてるんだ。これる?寝てた?』
『危なかったね、寝るところだったよ。』
不謹慎だろうか?笑ってしまった。
タイミングが良すぎる。昨日といい、今日といい。
呼ばれているかのようだなぁ。待ってて、すぐいくからね。

午後9時
『早かったね』と皆に迎えられた。
『早かったでしょ?』ほくそ笑んでやった。

泣き上戸が泣いていた。それを見て勝行叔父が
『今頃泣いているやつは看病をあんまりしなかったやつらだな、』
なんて、こっちを見た。
『俺なんかはもうちゃんとやってたから心の整理が出来ちゃってるもんな』
と同意を求める。
『そそ、笑って見送れって言ってたじゃん。おめでとうと言えって。』
泣き上戸が『だって可哀想で』と言うので
『どうして?あんなに痛がったのがなくなるんだよ?もう苦しまなくていいんだよ。おめでとう。よかったね。って言えるでしょ?』
『そうだよ、紅白の垂れ幕用意しろって言ってたよなぁ』
『まだ聞こえてるよ、たくさん笑わなくちゃ。笑って見送れって最後の言い付けぐらい守らなくちゃね。』
『あの病室は何笑ってンだろうなって言われるんだろうな』
とにかく楽しい話をたくさんしよう。
楽しかった思い出に感謝を込めて。

皆笑いながらもモニターの数字の変化には敏感に反応していた。
血圧、酸素、心電図、生きているという証拠が写し出されていた。

長い長い夜だった。

顔を覗き込んでいたら右の目がうっすらと開いた。
見えているのかな。
(私だよ。わかるかな。ここにいるよ。)顔を近付ける。
目が本当に少しだけど見ようとするように動いたんだ。
しばらく覗き込んだまま心の中で勝手に話をしていた。
そしたら眠くなって来てベットのわきにしゃがみ込んでうたた寝をした。

赤と白のストライプがクルクル回ったような柄のとても小さなロウソクの灯が鼻先2cmくらいのところにあって、吸い込んだ空気を頬にためて『フッ』っと短く吐いた息で消えた。

物音で目が覚めた。感触が残る夢だった。ほんの15分程度なのに。

午後11時45分家に電話。
状況を説明した。








2001年12月14日(金) インスピレーション

休日の鉄則。
昼起床。
低血圧のため寝覚めが悪い。
これはいつもどうりなんだけど..
なにかが違う、納得がいかない。

あぁ、このベッドの位置。
タンスの位置。
本の並べ方。
この机は邪魔。

大掃除になってしまった。
年末だからちょうどいいや。

今日は体が良く動いた。

いつもは良く作戦を練ってから物を動かす。
家具の大きさと部屋のつくりを把握した上で、
毎回違った配置にする。楽しい。
気分一新。気持ち良い。

ここのところお気に入りは
なぜか部屋にあるブロックを取り入れること。

30cm四方の板を2枚発見。ちょうどいいや。
ブロック縦使い。板。2段にしてPC机とタンスの間に棚を作った。

細長いな。
ブロックの間の隙間が約10cm。
頻繁に使う本を入れた。
そして、テレビなどのコードをブロックの穴に通してすっきりと
それは今までのお気に入り。
今日は縦で穴が全面に見えるから...なるほど。
置き場に困る『キンダーサプライズ』のおもちゃを一つ一つ適当な場所へ。
洞くつのマンションみたい。気に入った。


2001年12月13日(木) 大きな桜の木の下で

昼休み午後2時。
『モルヒネを使ったから』栄子叔母から電話が入った。
一応連絡まわしとこうかと妹、母、母方の祖母の家に電話を入れた。
よけいな事かも知れないけど自分だったら連絡してほしいと思ったから。
父親が挨拶もせずに家を出てしまってから親戚間の空気は悪い。
そんなでも話は別でしょ。心残りないように顔を見せてあげてほしかった。
祖母も祖父も会いに行ってくれた。よかった。

7時15分に仕事が終わり病院へ直行。
7時40分青梅総合病院に着く。西病棟5F。
勝叔父が居た。お爺ちゃんは眠っているようだった。
栄子叔母がどこからか帰ってきて呼ぶので廊下に出る。
今日の昼間に痛みでとても苦しんだそう。
その時に使った鎮静剤を以前から話に出ていた『モルヒネ』と間違たとのこと。
少しだけ安心したけど病状が悪化している事に変わりは無い。
続けて叔母は話す。夢の話。
浅い眠りを繰り返し夢を見る。その夢が繋がったんだと話したらしい。

墓場の淵までもう3度も行って、皆に連れ戻された。

ひのき舞台の中央に連れていかれてせっかくだからちょっと休んで篭でも編んでいこうかと思ったら皆何処かへ消えてしまった。

そこに大きな桜の木があってその下に椅子が置いてあり光が当たっている。
皆に『ありがとう』を言うためにここに座るようにと。 

そんなふうに繋がったらしい。

「せっかくの舞台だから逝った時には『おめでとう』と言えよ。泣かずに笑って見送れよ。」

そうだね。

昼間に驚いて駆け付けた親戚の前で『無駄だから薬はもう止めろ』と。
今日の与三郎日記に『全てお見通しだ』と勝行叔父が書いていた。

そんな話をしていると『今起きてるよ』勝叔父が来た。
病室に戻ると従姉妹の薫ちゃんが来ていて二人で体をさすった。
薫ちゃんは左腕。私は足。心臓が開くようだ、と気持ちよさそうだった。
笑いながらおばぁちゃんの話をした。
しばらくして薫ちゃんと勝叔父は帰った。
続けて栄子叔母とマッサージ。痛みが一番あるらしい左脇腹をさする。
呼吸が落ち着いている。
突然目を丸くして『不思議だなぁ、こないだもそうだった。痛みがおちてくんだ。』と言う。
あいかわらず誉め上手だね。不覚にも涙が出てしまった。
いつだってお爺ちゃんだけは誉めてくれた。だから大好きなんだ。だから心が落ち着くんだ。
細かい事は言わず黙って見ていてくれる。自分にだけはとても厳しい人。人に気を使うのを忘れない人。
いろんな事を話してくれた。ユーモアだってある。世界で唯一尊敬している人。

最近になってふと思った事があって。
たぶんとても当たり前の事なんだろうけど、

何度も言っていた『皆が来てくれて幸せだ』と言った言葉について、
私はおじいちゃんの孫で良かったと、私はおじいちゃんの孫であって幸せだったと、そう思うからここにいるんだと。
皆たぶん同じ事を思うからここにいるんだと。
だから自然に集まってくるんだね。
おじいちゃんは幸せだね。だけどここに来る人たちも幸せなんだね。

話ができるうちに伝えたかった。今日は言えて良かった。

明日またくるからね。
酸素マスクの下から『車、気をつけて帰れよ。』だって。
笑って握手した。

帰りはの峠道は昼間の雨のおかげで霧がすごかった。
そのせいか帰り道はいつもより遠く感じた。


2001年12月12日(水) 宇宙への願いごと

HPをオープンして12日。
とりあえず日記でもつけてみよう。
継続は力なり。頑張れますように。

ただそれだけの事。

日頃netで感じる事はこうした知らない第三者の文章によって
どこかで共感したり罵倒したり、疑ったり、喜んだり、頭を悩ませたりしている人がどこかに存在する不思議。

意味も無くふらふらと彷徨って、
見つけた宝物によっては明日の大きな原動力とさせてもらう。
この星のどこかに確かに存在するであろう第三者に感謝しつつ。

文章によって得られる感情とは自分自身のココロの鏡なのだと思う。
その時の心理状態によって様々に変化する魔法の言葉。
病んでいるから落ち込み。期待しているから喜び。機嫌が悪いから反発し。
情緒不安定な分だけ感情移入の渦に取り込まれやすい。

実際のところなんて書いている本人にだってわからないよ。
時として冷めた感情も気が楽で良い。

顔をあわせない分気が楽で良い。

信じるも信じないも信じられているかも信じられていないかも
信じたい人だけが信じて、信じられない人は信じなければ良い。

ただ、それだけの事。


urahihc |mailココロのスキマ

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