お気に入り・選抜映画感想日記
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 バージ二ア・ウルフなんて恐くない

エリザベス・テイラー  マイク・二コルス監督

大学のうだつのあがらない助教授と、学長の娘である妻。
大学へ新人として入ってきた若き教授とその妻を、交えて展開さるれ夫婦大バトル


監督は、ブルースが聞こえる  イルカの日  心みだれて・・
など、私のお気に入りの作品もとってる人だった

なにが、まず言いたいって!!あーーーた!!

主演の助教授役<名前が出てきません・・かなり有名な方>の衣装が!!
クリストファー・ウォーケンの「タイムトラべラー」とまるで同じ!
めがねの形。セーター。ネクタイ。髪型・・・!!!
まるで、おんなじ!
妻役の、衣装・髪型も、カルビン妻とい同じ!!

この作品をパロって、衣装を決めたのですなぁ〜
「タイム・・」は。
同じ「大学の先生」と「妻」の役ってことで。
家の構造まで、似てる気がしましたよ。。。

「タイム・・」の、カルビン夫婦のキャラは、この作品のパロディーだったんだぁ〜
とんでもない発見した気になって、大興奮でした。ばか!<自分

で、この作品はといいますと・・・

白黒なんだけど、演劇を思わす、セリフと役者の演技!
<テイラーはこの作品で、アカデ主演を取ったのですが>
音楽以外は、フルさを感じさせませんでした。

すごい、夫婦けんかの、「なじりあい」のセリフが小気味よかったりして・・
なかなか、面白かったです。

夫婦ってのは、少しずれるとと「敵」×「味方」の関係なんですよね・<苦笑

カルビンぱぱ万歳!!   <ちがうっての!!!>



2004年04月15日(木)



 ビック・フィシュ

ティム・バートン監督  ユアン・マクレガー

御伽噺の様な、「体験話」を聞かせる父親。
子供のころはそれが大好きだった息子も、成長するにつれ、
「ほんとのことは?親父って何者?」と、親子は疎遠になっていった。。そんな息子が、父親の臨床時に対面・・「お伽話」に再び触れる・・・。


ティムだし、予告もよさそうだし、すごく期待していました・・

なんか、あたりまえにまとまりすぎていて、ちょっと不満・・
でも、まあ、最後は、ぽろぽろ泣いたりして、プチ感動ぐらいは味わえたかな?

父の語る、「体験談」が、ドラマとしていっぱい出てきます。
その辺のシーンは、いかにも、ティムらしく、綺麗で幻想的。
楽しめます。
でも、もっと荒唐無稽で、はちゃめちゃの方がよかったかな・・。

この父親役、若い頃の役は、まあユアンでいいんだけど、歳とってからの役者が
まづあんまりよくない・・。中途半端な感じ。

うちの父も、よくこーいった「ふざけたホラ」を吹く人でした。
「大鵬の弟だ」とか「陸軍大尉」だったとか<笑>
私は、ふんふんと聞いていたけど、兄はいやがって「ばかじゃねーの!」とか
言ってたな〜・・・。
なんか故父を思いだし、胸キュンしましたよ・・・<泣>

でも、ドラマでは、父の話はまるっきり「うそ話」でもなく、ちょっと脚色ありって感じで
ほんとうの体験からなる話だったことを匂わせて終わるのですが・・・

実際に「した事」は言わないのです。息子が探り当ててわかるのですが・・
これが、なによりもすごくいい事なんですよね〜
それは大変「立派な事」なのです。

なので、
このお父さん、端に自慢話や、ホラだけで「話」をしていたわけじゃない。
きっと、その場その場で、「ほんき」で、「エネルギッシュ」で、
すべてを肯定的にとらえて楽しく生きてきた人なんでしょう・・。

事実なんてどーでもいいじゃない。
楽しい方が・・・。
だいたい、「体験談」なんて過去の事なんだから・・・。

実際の親子関係がどんなだったかは、全然わかりませんが、
今どきの、マイホームぱぱとは、ちがうだろうな・・
とにかく、魅力的な人だったんだと思いますわ。

なので、なおさら、役者がぁ〜〜・・・・。不満でした。


2004年04月10日(土)



 グッバイ・レーニン

ベルリンの壁が、崩されたその時、熱心な党員である東ドイツに住む母は
心臓発作で、昏睡中・・。
眼を覚ました時、東西統一の現実にショックを与えないようにと、息子は
エセ旧東ドイツを、造りあげる・・。コメディタッチで、東西統一の背景・家族愛を描いたドラマ


噂どうり、よかったです♪

音楽がシンプルなピアノ曲で、これまたさらりと、涙を誘います。

主演の男女共、清潔ムードの若者で好感が持て、
その他キャストもみんなよかったです。

複線で、母と離別して西に行った夫<子供達の父>との関係が描かれていて
それもとても、シンプルでいいかった〜!

母のために、旧東ドイツを再現する息子は、セリフにもあるように、
「自分のために、・・」と、エセ東ドイツを造りあげる。
それは、幼くして、突然父がいなくなってしまった
自分の心の穴を埋めるようにも感じた。

とにかく、人は、生きていくためには自分に「納得」した「ドラマ」のようなものを造りあげることが必要ようなものだと強く再認識した映画です・・。

不本意な環境の変動・・原因は戦争にせよ、なんにせよ、
生きるにせよ、死ぬにせよ・・・
「納得」できることが一番の幸せなのかも・・・。

息子の作り上げた、東ドイツは、息子が済みたかった東ドイツ・・
実際に、彼が現象学的に暮らしていた東ドイツだったのだと思う。

コメディータッチで、ハッピーエンド。
素敵な映画でした。





2004年04月08日(木)



 アフガン零年

タリバン支配下のアフガニスタン。
女達は、外出も、働くことも許されず、戦争で男手をなくした家族は一人娘を
男の子として、働きに出す・・。どうにか、食べ物は得ることができるのだか
他の男の子達同様、タリバンの再教育・宗教学科に収容されてしまう・・そして・・。


グッバイ・レーニンを見ようかとか出かけたんだけど、
発作的に、手前にあった、こちらのホールに足が向いてしまった・・<笑>

ドキュメントを思わせるシーンで始まる・・

お香屋<お香を売る少年・>が、カメラマンに金をせびるシーンだけど、
この少年役が「ダイコン」なのと、カメラ前方からにょき!と出る、ドル札がしらじらしくて
エセドキュメント!しらける〜!素人映画〜!!やっぱ、グッバイ・・にすればよかったか!
と、落胆したんだけど、なんのなんの、見ているうちにそんなものは吹っ飛んだ。

もち、このお香やの少年も、よかったです・・。

アフがニスタンの背景・問題に関しては、ニュースでちらりと見る程度の知識しかないので、映像で写される景色・生活・世界は、どれも興味深く、飽きることはなかった。
だいたい、「興味」なんかで、観るのは失礼だろうと・・平和ぼけしている
自分に、罪悪感を感じたりもして・・。<苦笑>

子供を通して、戦争の悲劇を描く映画は多いけど、この作品も、その手の作品。

テーマは一環して、「タリバンなんて地獄へ落ちてしまえ〜」と言う、
戦争の悲劇と民衆の声だ・・。
もともとは、「虹」と言うタイトルで、希望的な展開で撮られていた映画らしい・・でも、主演の女の子が、撮影のたびに、過去の自分の体験を思い出し涙が止まらなくなるのを見て、監督は、今の形に変えたと、パンフに書いてあった。

ところどころ出てくる、「少女が縄とびをするシーン」は、
希望的な「虹」のイメージより
出口のない、メビウスの輪・・飛んでいこうとする、祈りのようなものを感じた・

たしかに、この主演の女の子の、インパクトはすごい!
彼女の「眼」がすべてと、言ってもいいぐらいかな〜・・。

素人だそうだけど、実際のアフガンを物乞いをして生きのびた子供だ・・。
髪を切って、男の子になってからの、彼女の「まなざし」がこの映画のすべてだろうと・・。
見据えた「眼」・哀しい「眼」・「子供の眼」・・・なんとも形容のない「深い眼」なのです。

親のいいつけで、男の子にされた彼女は、「男だけ世界」に入り込み
じーーと、その世界を「見る」。

<ここからは、ネタバレありです>

この「男世界」<神聖なるイスラム界?>ってのが、
傲慢かつ、また滑稽なんだなぁ〜

厳粛に「コーランを教え解く」ってのもあるんだけど・・。

右を2回・・左を2回・・真中も・・なんて、射精をしたときの、チン*の
洗い方を、仰々しく教える<笑>

最後に女の子だとバレてしまい、死刑を免れて、すけべじじいの嫁にされるのだけど、このすけべじじがまた滑稽・・。
ロバに乗りながら「〜の蕾は、まだ固い〜♪」なんてうれしくて浮かれて若い嫁を連れていく・・
あげくの果てに、「鍵」を見せて
嬉しそうに、おまえは、「これがいいか?」「こっちか?」なんて聞くわけ・・
<一夫多妻の、妻たちは、みんな頑丈な鍵で監禁されている>

「ナニ」が、済んだ後、やっぱり、気持ちよさそうに、「洗う」のよね〜<笑>

やりばのない、いたたまれない映画なのだが、
これらの、滑稽さが、極右的な宗教のばかばかしさ、戦争の愚かさ・滑稽さと
重なる・・。
戦争って男がするんだもんな・・。

反面女達は、始終、「愚痴」ばかり言っているのだが、なぜか力強い・・。
と言うより、もう超越しているのだろう・・あまりの現実に。

女の子の「切った三つ編みの髪の毛」が、植木蜂に、ぽつんと1本植えられるのが、なんとも、哀しく印象的だった・・。

あの、「みつ編みの樹」は育つのだろうか・・。

主人公の少女も、いつか母となり、あの周りの女達のようになるのだろうか・・。

反戦映画とも、女性解放映画とも、言える秀作。

そー言えば、中東って、「東洋」なんだよな・・・?
フェリー二の「女の都」や、「くじらの島の少女」なんかを
思いださせた映画でもありました。

まあ、思うこと数々あれど・・下手なコメントより、
とにかく、観てよかった。必見の価値あり!


2004年04月01日(木)
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