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2003年05月08日(木) 思う

友人と映画を見終え、美味しい酒と会話に名残惜しさを憶えつつ帰路に着いた頃には、ダラケ三介だった。
ダラケてた癖に帰るなり久し振りに帰って来た彼の、通った道を追うかのように
臭気を求めて狭い間取りをウロウロする。アホみたい。臭気を追ったって、
鼻が悪い私には何の頼りにもならない。でも、鼻を引く付かせながらウロウロしてみる。
と、同時に後悔し泣きそうになる。
ハンガーに掛けられた、一枚のポロシャツ。
3日前に彼が着て出て行った、ポロシャツ。
皴一枚も無く明らかに、アイロンが掛けられた形跡のあるポロシャツ。
どう見ても3日間着てた様には見えない。

次に帰って来たのはやはり3日後。
その間、ずっと考えた。6年間一緒に住んできた難しい性格だけど単純な彼の事を。
同時に自分の事も考えた。同じ様に難しい性格だけど単純な私の事を。

3日振りに帰って来た彼を受け入れる際、かなり落ち着かなかった。
私が買ってきたパンツ、一緒に買いに行ったTシャツを脱衣カゴに放り込む彼の
神経を疑うと同時に飛びついて引っかいてやりたかった。
でも、彼の眼は明らかに、ホッとして傷ついた眼をしてた。
彼が帰って来た時、私は全ての電気とテレビ(テレビがついているのが普通)を消して本を読んでいた。彼が帰って来た時、スグに見たのは寝室。
私が居て、ホッとし、傷つく。

私も彼が帰って来ず、ホッとして傷つく。

そして、同じ会話が繰り返される。
やり直したい私と、無理。と突っぱねる彼。

彼は親兄弟の事を念頭に入れ、私を突っぱねる。
私は彼だけを想い縋る。

お互い好きあってるだけで十分。

早い時期に籍を入れておけばよかった。
カミキレ、イチマイ。イマノ、ワタシニハ、カミキレイチマイガウラメシイ


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