ある大学院生の日記

2002年05月31日(金) はあ

昨日の夜,寝る前に,樋口美雄[2001]『雇用と失業の経済学』日本経済新聞社をぱらぱらと読んでいたら,失業期間を回帰分析している箇所に当たった.しかも個票.これこそはサバイバル分析の適切な応用である.やらねばならん.と,思いついたものの,このままではどの研究も中途半端になってしまう.むぅ.やばい.


で,今日は.

課税理論→医科歯科 という通常の金曜日.

本郷に戻ってきたら,TAのはなしが先生から振ってきたので会いに行ってMatlabプログラムをいじってみた.グラフを表示させる方法についていくつか習得したがまあ本質的な問題ではない.しかし,フローチャートまで書いてあるのになぜコーディングできないんだろう?たしかにぼくは前の会社の新人研修でシステム研修を受けたが,どちらかというとフローチャートを書いた記憶しかない.フローチャートさえあれば,ループはwhileなりforなりで回せばいいし,条件分岐もそのまんまだし.言語としては(?)Matlabはかなり使いやすいようだし,こまったらHelpを見ればたいがいのことは分かる.慣れの問題なんだろうか?しかし僕は去年,同級生に助けられながらも2週間もかからなかったような気がする.慣れからいえば,基礎計量をMatlabでこなした後輩くんたちのほうがよほどなれていると思うのだが.むむむ.

OLGを久しぶりに回してみた.収束させる,という意味がようやく分かりかけてきたが,たいして結果は変わらない.

やっぱりここの大学院の先輩ってすごい.ぼくはこのままでいいんだろうか?(反語)



2002年05月30日(木) あしたの準備

をした.同じデータセットを持っているのだが,追試ができないのでいらいらした.なんなんだろうか?

ある論文をめぐり,ずっと学問の世界にいる先生が「政策的に重要なインプリケーション」を重視し,シンクタンクにいた先生が「そんなことしなくても」とディフェンスするという,なんとも興味深い局面を目撃した.なんというか…….



2002年05月29日(水) うう.

きのうはサバイバル分析勉強会のあと例によって飲み屋に行って,介護や医療や税や財政政策やについていろいろ話をしたりしていたのだが,帰ったあと,ふとんのなかで,藤原正彦『天才の栄光と挫折―数学者列伝 』新潮社を読んでいたら夜更かしをしてしまった.読み終えてしまったけど.なんつーか,おそるべきひとというのはほんとにいるものだなあ,とおもった(小学生並みの感想だが).で,この本の最後の章がアンドリュー・ワイルズを扱っていたので,ついなんとなく,これに手を出しそうになったのだが,がまんして寝た.


で,やっぱり眠かった.はあ.


はじめて総合図書館の書庫にはいった.受付のおにいちゃんが院の知り合いさんだったので,親切に教えられつつうろうろして,2本ばかし論文をとってきた.中西悟志[2000]「家計の医療サービス需要行動−動的需要関数の推定−」,吉田あつし・伊藤正一[2000]「健康保険制度の改正が受診行動に与えた影響」,ともに『医療経済研究』である.やっぱり日本語は読みやすい.あ,それから.「日本労働研究雑誌」が介護労働を特集していたのでこれもコピーしてさらっと読んだ.さらっ,じゃよくわからんな.



2002年05月28日(火) 第2回サバイバル勉強会

でした.はあ.

日中は上級マクロの手伝いをしたり,Burdett et.al.[1987, RES]などをよんだりしていた.この論文は,就業と失業と非労働力をくるくるまわるというサーチっぽい手法を使った論文で,自然失業率がでてきたり,さらにそれを実証したりという素敵な論文なのだが,なんとなく理論の部分がしっくりこない.ノーテーションが微妙に重なってたりするのが原因かもしれない.ま,メインの興味は推定部分にあるのでまあいいんだけども.



2002年05月27日(月) 水をやらねば

MCMCの本は,Barnes and Nobleだと入手可能らしい.しらべてみるものだ.

予備的貯蓄について先輩からコメントをいただいた.なるほど論文というのはこう書くとそれっぽいかもしれない(指示語ばかりでよく分からんけど).

おとといの飲み会で,見に来る人が1人増えたかもしれない.むむむっ.

夕方から異常に眠かった.ご飯を食べても治らなかった(←アタリマエ).論文を読んだら寝ると思ったのでタバコのデータをいじってみたら,タバコの相対価格はタバコをはじめる率を有意に減少させるとの結果を得た.Cox比例ハザードだってコマンドひとつだもんなあ.タバコ税に興味がある人にはおもしろいかもしれませんな.

あしたはちゃんと論文を読もう.Burdett et.al. とかRust [97, Econometrica]とか.あ,応用統計の宿題もあったか.あれわかんないんだよなあ.それよか,勉強会の準備を….

金曜日に水をやるのを忘れて土日家にひきこもっていたら,机の上のプレクトランサスが へにょっ としていた.あわてて水をやったらなんとか復活したようだ.よかったよかった.



2002年05月26日(日) やっぱりなるなら…

「気鋭の助教授」

でしょう.なんとなく.「ヨイショの男」をみていて思いました.はあ.「研究ばかりしているうちに婚期を逃してしまいまして」とか言ってみたりして.

……無理だな.ぜったい.



2002年05月25日(土) 地図と結婚と

Kさんに「じゃあいっしょに五月祭の利き酒行こうよ」といわれていたのをすっかりわすれ,自宅で作図にいそしんだ.境界部分が着実に修正されていくのはけっこう美しい.ひきこもりみたいでしんどいけど.

夕方からひさしぶりに前の会社の友人知人と飲み会に行った.「ゴシップがあるんですよおべっしょさんてば」というのは,なんのことはなくて結婚話だった.それなりにオドロキに満ちたものではあったが.女性に引っ張られると弱いのだろうかね.よくわからんけど.



2002年05月24日(金) 医療の質?

世の中にはマネジド・ケアというものがあって,医師誘発需要のようなかたちでぶくぶくと膨れ上がるところの医療費を削減するために導入されているらしい.で,マネジド・ケアというのを使うと,医療の質を落とさずに医療費を削減できるということのようである.しかし,ふつうに考えれば,実現した状態が同じであるということは,どこかで所得分配が発生しているか,あるいは実現した状態が違う,ということなのだろうとおもう.

しかしいったい医療の質とはなんだろうかね,とおもう.医療はサービス産業だからどうのこうの,というひともいるし,それはそれで間違っていないとは思うが,医療サービスというのはできれば需要したくない財だと思うし,財の質を判定するのは難しいし,要するに「サービス産業だから経営の視点が,」等と軽々に言えない.予後の調子がよいとかいうことで医療の質を図ったりして,それはそれでひとつの適切な代理変数かもしれないが,ほったらかしにされて調子がいいのと,丁寧にみてくれて調子がいいのとでは
効用水準にはかなりの差があるような気がする.医療サービスの事前の評価を入手することはあるかもしれないが噂話の域を出ないし,ブラックジャックのように価格に差をつけることもない.3時間待ちの3分診療がよくない,というが,時間というかたちで価格差が発生しているのかもしれない.金額として払うおカネが同じなら,待ってでもいい先生に(←井伊先生に,と変換されてちょっとびっくり),ということもあるだろう.

世の中には測ることのできないものは多いが,効用という概念はその最たるものかもしれない.そんな測りにくいものをいかに測るかというのもいいけど,測れるものをきちんと測るというのも必要なんだろうなあ.具体的には思いつかないけど.



2002年05月23日(木) Generalized eigen vector?

Stata講習会の資料を作って,うじうじと論文を読んでいたら一日終わった.はあ.



2002年05月22日(水) ふぅ

2週連続3回の発表というめずらしくばたばたしたのも今日でオシマイ.よくわからんながらも,労働市場の分断のはなしをして,よかったよかった.

金曜日にStata講習会を開くことになったので,とりあえず資料を作った.MCPFの直しとかしつつ,だらだらとつくっていたら終わらなかった.結局明日に持ち越しである(→できました.こちらにPDF



2002年05月21日(火) むむ.むずかしい.

明日に備えて,Pranab Bardhan, Christopher Udry [1999] 'Development Microeconomics' Oxford University Press,の4章と,Dasgupta, Partha and Debraj Ray [1986] "Inequality as a determinant of malnutrition and unemployment : Theory" Economic Journal, 96(384), 1011-1034 を斜めに読んだ.

リンクを張るために,AmazonでBardhan and Udryを検索したら,「この商品を買った人はこの本も買っています」のところに,JuddのNumerical Methods in Economicsがトップにおいてあった.「あわせて買いたい」にも入っていた.どうも共同研究者あたりがまとめて買った影響がこういうところに出ているような気がしてならない.いいんだろうか? ふつー,ぜったい組み合わせないと思うのだが.



2002年05月20日(月) がお〜

どうしても読まなければならない論文があって,企業税制が企業行動に与える効果を,制度の細部をかなり取り込んだ形で定式化して解析的に分析するという,本来ならとーっても興味深いであろうところのものなのだが,どうにもこうにも面白くなくて,けっきょく終日とりくむことになってしまった.やっぱりそんなに面白くなかった気がする.なんでなんだろうか?

サバイバル分析の定式化を,確率過程を使って個人の最適化行動で基礎付けできるような気がする.サーチモデルの応用になるのかもしれないが,確率過程論でいうところの待ち時間分布というやつである.しかしよく考えれば,ハザードレートにしたがって状態が変化するんだから,少なくとも理論的に自然な仮定から対数正規分布とか対数ロジスティック分布を出すのはしんどいかもしれない.モデルとしては指数分布を出しておいて,一般化としてワイブル分布くらいにもってくるしかないのかなあ? ううむ.なやましい.

うかつにも(でもないのだが),Stata講習会を開くことになりそうだ.あんなの,ちょこちょこいじってればなんとでもなるとおもうのだが.まあそうはいってもなあ,なので.ううむ.



2002年05月19日(日) おおわらい

全然知らなかったのだが,稲田献一氏がお亡くなりになったそうだ.ご冥福を.……え?知らない?という院生はたぶんいないとおもうのだが,かの有名な「Inada condition」の稲田先生なんである.

ええと,そんなことも知らず,先日地方財政研究会があったことも忘れようとしつつ,大洗水族館アクアワールドに出かけた.いつのまにか北関東道ができていて,常磐道からは友部ジャンクションで乗り換えることができる.水戸大洗インターチェンジを下りるとちょっといくとある.が,混んでいた.どうもサーフィンの大会があったらしく,駐車場がいっぱいいっぱいであった.ちょっと遠くに停めててくてく歩いていったが,海風が強くて涼しかった.サーファーというのもたいへんであることよなあ.で,水族館なのであるが,でっかい水槽を作るのが最近の流行なんだろうか?大洗沖を再現しました,とまではいかないが,近海魚がうろうろしている水槽があったり,さめばっかりすいすいと泳いでいる水槽があったり,昔なつかし紅海の水槽があったり,なかなかおもしろかった.紅海の水槽にいた魚の名前が一部省略されていたのは残念だ.調べたかったのに.ううみゅ.魚の名前がわかるとおもしろいだろうなあとはおもうが,そんな記憶力がないのが(そこまでやる気にならないというのが)くやしいところだ.ダイバー資格のなかに,サカナの名前を知っている,とかいうのがあったような気もするがそれもまたムベなるかな,である.しかし,サカナ程度の知能……といっていいものかどうかよくわからないのだがまあサカナ程度の知能……ならともかく,アザラシやアシカくらいの知能の持ち主になると,一頭だけで狭い水槽の中をくるくると泳いでいるというのはどういう気分なのだろうか?こっちは見る側だから3分も見ればほほお,とおもって次の水槽に移るわけだが,むこうはとくにそんなこともなさそうである.むこうもみにくる人間どもを観察して,ほほお,とおもっているのだろうか?まさか.團伊玖磨の随筆の中にタコの話があって,その随筆の中でも聞いた話だと書いてあったのだから真偽のほどはかなり怪しいのだが,この水族館にはミズダコの水槽があってその話を思い出してしまった.その話というのは,ある水族館の忘れられたタコが,空腹に耐えかねて自分の足をひとつひとつ食べ,あげくにどよんとした水槽だけが残った,という話なのであるが,アクアワールドの水族館のミズダコはなんとなくでろんとしていて,やや正視しずらいものがあった.

というようなことはすっかり忘れて,常陸那珂湊で寿司をぱくぱく食べて帰ってきた.カツオのみりん干しを食べねば.



2002年05月18日(土) 志の輔らくご,ちょっと贅沢な落語です.

読まなければならない論文があったのだが,あんまり面白そうではなかったので午前中はぼけーっとしていたが,午後からは予定通り立川志の輔「志の輔落語彩 春」を聞きに,大宮ソニックシティに出かけた.落語は寄席で聞くのがいいのかもしれないが,いつでもいけるとおもっているうちになかなかいかないものなので,あらかじめチケットを買っていくというのがコミットメントになっていい.

ま,そんなことはどうでもいいのだが,最初に前座さんがでてきて20分ばかしやって,それから「試し酒」「井戸の茶碗」だった.「試し酒」は古典だそうだ.小さん師匠に関係が深いらしい.知識がないのでよく分からないけど.

アタリマエといえばアタリマエで,立川流だからその傾向が強いのかもしれないが,前座と真打というのはほんとにちがう.枕から違う.ほんとにおもしろい……ってこんなところで強調してもしょうがないな.まあそういうことです.はあ.

帰りにやる気をだして短波ラジオを買って,VOAでも聴くぞ!とやる気になってみたものの,あんまりクリアに聞き取れないのでいきなりやる気を喪失.ううぅ.

落語とも英語とも関係ないのだが,「「きぼう」利用多様化に向けた第1回フィジビリティスタディならびに第1回パイロットプロジェクトの成果報告会」は笑える.なにやってんだかNASDA.いや,その筋の方には申し訳ないとは思いますけどね,しかしもっとさきにやることがあるんじゃないだろうか?



2002年05月17日(金) せっかくなので

自分のサイトを一部更新.ここのうしろのほう.



2002年05月16日(木) 社会保険料は25%へ?

社会保障人口問題研究所の将来人口推計が改定されたことにともない,社会保険料の将来見込みが変更され,保険料がさきゆきえらい上昇することになり大変だ,てなことらしい.日経はこれまで「年金生活者を守れ」とかなんとか言っていた気がするが,ここへきて給付を削って拠出を減らすことを考えなければならない,なんてことを書いている.

アタリマエである.

払う人よりもらう人の比率が増えているんだから,もらうひとが遠慮するか,払う人が我慢するしかない.ただ,もらうひともはらうひともめっちゃたくさんいるわけだから,一堂に会して「あ,いやいやわたしはこれくらいで」とかいちいち相談するわけにはいかず,そのために国会があるわけなんであろう.ま,国会は一般的にはもらうひとの立場の人が多いから,そっちに意見が傾くのはわからんでもないが,それでは「選ばれし者」とは言えんのじゃないかしらん.

しかし,社会保険料が増えると「社会の活力」なるものが失われる,と本気で思っているひとがどれくらいいるんだろうか?あるいは,実証されたんだろうか? もらえる量が確定しないから払う気にならん,というんなら分かるけど.

それにもましてよく分からんのは,「公的年金はいまや賦課方式である」とかいう解説記事のなかに,「社会保険料の高騰を避けるべく,税金の投入もやむを得ず」うんぬん,と書いてあることだ.社会保険が賦課方式ということは,個人にとっては社会保険税なんであって,社会保険料として払うか税金として払うかは名前の問題でしかない.この名前の問題は「誰から取るか」というはなしだから,給付額は一定にして拠出もあんまり増やさずに税を投入,ということになると,もらうはずの受給者はたとえば消費税という形でおカネを返すことになるので,実質的には給付削減となる.もちろん,拠出の側も税を納めるから,拠出も同時にふやしていることになり,拠出もちょっと増やして給付もちょっと削減して,という,きわめて分かりやすい結論を,いたって面倒な方法で実行しているに過ぎない.

まあ,いたって面倒な方法をとって政治的に解決するなら,経済的にはあんまり問題はない(取引コストが増えるけど).

だがしかし,人口構成がかりに変えられないとすれば,もらうひとのうちから,もらわなくてもよさそうなひとにはあげないようにして(公的年金給付課税の強化とか,給付開始年齢の引き上げなど),払う人の負担の上がり方を極力抑えることしかないとおもうのだがどうなんだろうか? で,人口構成が変化できるのだとしたら,あるいは経済成長を変えることができるのだとしたら,そのための施策の思索を惜しまず試作をどんどんだすべきだとおもう.たとえば保育園の整備とか.

経済学的にもそれほど難しい論理ではないと思うのだがなにがいかんのだろうか?



2002年05月15日(水) Core macro

は,やはりコースワークミクロにくらべればカンタンだったんだろうか?最近は計量も面倒なことになっているようだしなあ.

というわけで,開発ミクロで予備的貯蓄を発表した.わるくはないようだ.自分が気になっていることは先生にも気になるものらしい.さすが.

病院に行くか行かないかに,自己負担率なんて効くわけないじゃん,という結論が出たら面白いかなあとおもっていたら,意外と出なかった.がっくし.

贈与税とか相続税が軽くなるらしい.たしかに自営業や家族経営の会社だとたいへんかもしれないが,なんで,親族間の資産の移転だけ負担が軽くなるのか,まったく説明がない.高齢者に資産があまっていて若者が流動性制約にひっかかっていて消費が伸びないのだとすれば,高齢者から税をとり,若者に減税するのが正しいと思う.それを贈与税などという間接的な手段で行う理由はない.相続税が軽くなるのだから,家系(家計ではない)間の資産格差を拡大する可能性がある.それでもいいのか?



2002年05月14日(火) ある種の手紙

ひさしぶりに(でもないけど),Needsを使おうと思って開いてみたら,データは更新されているし,マニュアルは使いやすくなっているし,いつのまにか大変すばらしく変化していた.オソルベシ.さすが計算機室.これで住宅ローンの推計ができるかもしれない(できないかもしれない).


ひさしぶり,といえば,ひさしぶりにのぞいてみた海中展望塔も壊れていたのがぶじ復旧していた.おおむね青い海がぼけーっとひろがっているだけなのだが,運がいいといろいろとサカナがみえてとてもおもしろい.しかしいまはなんだか眼だけ光っていてとてもおどろおどろしい.


サカナ,といえば,SAKANAFISHはあんまりくだらなくてけっこう笑える.コロ助の科学質問箱は大好きである.ただし,画像ばかりなのでやや重い.


ええとそれはそれとして,来月は週末ごとに同級生や先輩方の結婚が相次ぎ,2次会なんぞに出席するのでけっこう大変である.いやべつに,結婚式に呼ばれなかったことをひがんでいるわけではないが(それもないとはいわないが).ええとしかし,2次会の案内というのは最近はケシカランことにメールなんぞで来るけど(呼んでくれるようなオトモダチがいることについては深く神に感謝するものであるが),あの手紙というのは空けるときにどきどきする.郵便受けから手紙を出し,宛名を確認してひっくり返してみると,連名で男女の名前が書いてあり,少なくとも一方は見知った名前である.ここでまずびくっとする.封を見ると「happy wedding」などと書いたハート型のシールが貼ってある.びくびくっとする.びくびくしながら部屋に帰り,いったん気を落ち着けようとするも叶わず,あきらめてナイフで封を切り,おおむね淡いクリーム色のやや固めの紙を開く.真っ先に確認するのは,もちろん会費である.


椎名誠かだれかが言っていたが−−以前この日記にも書いた覚えがあるが−−,どきどきしながら封を切り,渡すべき金額を確認するという一連の作業は,やや身代金要求にこたえる被害者の家族,というものに似ていなくはない.そこが似ているからなんだ,と言われればそれまでなのであるが.


ま,いずれにせよ,メデタイことは素直にメデタイと言えばいいのであって,みょうちくりんなことはできればしたくないものだ.改めて,椎名誠「気分はだぼだぼソース」新潮文庫を参照せよ.



2002年05月13日(月) プレクトランサス

プレクトランサス,とはなんでしょうか?ご存じの方は挙手を…おっ,いきなりあがりましたねえ,そこの方,そうそうそのメガネをかけてブルーのシャツの,はいはい……え?恐竜の名前?ちがいますねえ,鉄腕DASHの恐竜発掘Projectの見すぎじゃないですか?では…はいそちらの……白を羽織ってらっしゃるおねいさん,どうぞ…は?お菓子の名前?そんな,彼氏がケーキの名前をモンブランくらいしか知らないからって…え?関係ない?…いやいや失礼しました.それでは次は.文珍博士…,え?番組が違う?

という訳分からん前説はおいといて,プレクトランサス,なのである.そんなに勿体をつけるほどのことではなくて,小さなシソ科の観葉植物で,ちょっとミントの香りがする(種類もある).とりあえず,いま机の上に乗っかっているのはそういうやつ.緑の葉の縁に白い斑が入っている.先々週,清水公園花ファンタジアに行ったときに安かったので購入して,眼の保養などかねて,机の上においてみた.買った当初はえらいこじんまりとしていたとおもったのだが,1週間ばかし水をやったりしていたら順調に大きくなり,新芽が出ているような気がする.6月くらいには花も咲くらしい.見てみたい人は5階の研究室までどうぞ.

というわけで,とりあえず,Kiefer [1988, JEL] は読み終えた.はあ.気がつかなかったのだが,比例ハザードモデルで検索をかけると驚くほどひっかかる.住宅ローンの返済や,格付けの変化などにも利用されているようだ.とくに慶應の森平先生のによくひっかかる.というわけで,金曜日に衝動的に購入した 中村剛[2001]『Cox比例ハザードモデル』朝倉書店も読んでみたりしてみよう.……って間に合うんだろうか.かなりギモン.



2002年05月12日(日) 作図再び

なのです.OCADつかわなならん.RMOとは連絡とれんし.なんやもう.



2002年05月11日(土) Space station

品川でIMAXシアターをみた.Space Stationとゆーやつである.映画っぽくはないけど,かなりおもしろかった.あんまりヒロイックにしたてあげていないところがまたよかった.打ち上げられていく宇宙船(スペースシャトルだったとおもうけど,ソユーズだったかもしれない)からの映像とか,打ち上げの瞬間をちかくの固定カメラから取った映像とか,あんまりみないようなものがいっぱいあった.これはおもしろい.けっこうお勧めである.あんまり高くないし.

しかし,ナレーターのトム・クルーズは吹き替え(若田光一を除いてぜんぶ吹き替えなんだけど)だし,わざわざ3Dにしなくてもいいじゃん,とおもわないこともないが,まあそんなことはどうでもよい.あ,でも,字幕のもあるといいなあ.

帰りに新宿で中国緑茶を買って,十徳で酒を飲んで帰ってきた.ふふふふふ.



2002年05月10日(金) Dynamic Numerical Analysis

医科歯科で研究会だか勉強会だか.雨が降っているので歩いていくのはちょっとめんどうである.しかし発表者の説明はとてもうまいので,それを聞きにいかねばならない.ついでにぼくも発表者である.ふぅ.ある種の記述統計(ノンパラメトリック分析という名前ならきっとカッコイイ)だけなんだけどな.

そのあと,TちさんとSずくんといっしょに学会の申し込みに行く.学会の申し込みがcommittment deviceであるというのを知ったのは最近のことだ.いいのかそんなことで,とおもわないでもないが.わざわざ行ったわりにはあっさり終わった.まあ受付のひとがきれいだったからいいか(←なにが?)
そのあと,Excelsior にいってコーヒーを飲んだ.アイリッシュコーヒーはどこがアイリッシュなんだろうか? ま,それはそれとして,すぐうしろにすわったオソロシゲな2人組みが取り立て屋のなかまだったらしく,「かえさんかいボケ!」などと尋常ならぬ様子で電話をしていたのが印象的だった.Tちくんが「ドトールの株がほしい」などといっているのも印象的だったが.アマチュアが個別株に手を出してだいじょうぶなんだろうか?とおもう.



2002年05月09日(木) 行かれます?

日本人は日本人論が好きだ,とかいうはなしがあるそうだけど,日本語論もすきなんだろうか? 最近は本屋さんに日本語の本がずらずらと並んでいるようだし,ぼくも買ってしまった.まあ僕が日本語論がすきなのはむかしからだし,受験のときも国語は全ての強化の基礎だとおもって,他人がやらないような現国ばかりやっていた.まあそうはいっても,英語ができないと授業も受けられないし,発表もできないし,TAの仕事もできやしない.いわんや留学をや.

しかし,国語ができないやつが英語ができるわけがない,というのが僕の考え方なので,そうはいってもやっぱり日本語よね,とおもう.大人になってから英語を習う,ということは子供が英語を覚えるということとは本質的になにか違う事柄のように思える.そりゃまあ,英語に触れる時間が長ければ長いほどいいとおもうけど,そこで「アメリカ人の子供は文法なんて気にしない」とか言い出すのはどう考えても暴論だし,文法はてっとりばやく英語を習得するために不可欠なんだろうと思う.いちおう文法に従っていれば,伝わるわけだし.

英語を話す,という感覚があんまりないので,二ヶ国語を母国語とするとかいうのがどういうアタマになっているか想像もつかないし,昔の知り合いの親族みたいに3ヶ国語がネイティブでついでにもうひとつも日常会話くらいなら,とかいうのはどうなのかまったく分かりはしないのだが,だがしかし.英語で考える,というのは可能なんだろうか? 推論に言語は必要なのだろうか? とかいう問題に答えは出ているんだろうか? 誰か知ってたら教えてください.

しかしなんだって突然こんなことを書いているかというと,さっき,某経済官庁にお勤めのキャリア官僚からメールが来て,そこに「××へは行かれます?」と書いてあったからである.もちろん,助動詞「られる」には,自発可能尊敬受身の用法があるから,間違いとは言い切ることはできないけれども,こういうときはふつう「いらっしゃいますか?」が正しいとおもう.言葉に正しいも何もない,使っているヒトが多ければ正しいのだ,というのは正論だとは思うけど違和感を感じるヒトが多ければ同じ論理によって間違いではないか?

っていうか「イカレます?」に聞こえるのでかなり困る.

国家1種試験に受かってこの程度かい.と悲しくなってしまう.職業に貴賎はないが.それとも官僚は敬語を使う必要がないので覚えなくてもいいのだろうか?

そういや,ご存じ,というのは,ご存知よりもご存じのほうが語源に忠実なんだそうだ.ご存じでしたか?



2002年05月08日(水) 第1回サバイバル分析勉強会

2週連続の発表というのを2コマ引き受けた格好になってしまい,大丈夫なのか自分,という疑問をやや抱きつつ,それよりもそれがすんだあとの反動でだらだらするのがオソロシイ,という感じですね.はい.

で,サバイバル分析なのである.Kiefer [1988, JEL] が「introductionary survey」なんだそうなんでこれを取り扱うことになるのだけど そのまえにもっとイントロをやろうということだった.なかなか.ううむ.

というわけで久しぶりに飲み会になると,やっぱりシンクタンクのひととは時々会っておかないと,なにをしたかったのかわからなくなるなあとおもった.やっぱり医療の問題を経済的に分析するのは不可欠だな.とりあえず競争させちゃえというのはやっぱしよくない.そういうのがすきなひとおおいけど.経営から入ってきたヒトとか.

まあそれはそれとして,サバイバル分析,あるいはDuration分析というのは,応用計量経済学を専攻するひとたちにはよく知られた(少なくとも名前は)ということらしく,先生方に「やるんですよぉ」と申し上げてみたところ「あああれねえ.使えるよねえ」という反応がすべてであった(サンプル数2).やっぱりそうだろ.ここの大学院のひとたちは興味なさそうだけど.

若者の失業とか,サーチの実証とかやるなら,やっといて損はないと思うのだが…….いっぱいあるぞ.



2002年05月07日(火) さぁて

ゴールデンウィークも終わったことだし…とおもって論文を読み始めたのだが,そういえば学会の締め切りがそろそろなので,いいかげんに入会手続きをしたり,だいたいどこへ申し込めばいいのかなどをうろうろしておしえてもらう.夕ご飯を食べつつ,セコムと東京海上の関係について話をする.データはおもったほどいいものがなさそうだ.



2002年05月06日(月) なんにせよ

ゴールデンウィークというのは過ごし方によっては疲れるものだ.あたりまえだけど.蔵王は寒かったにゃあ.峨峨温泉というのは行ってみたいな.



2002年05月01日(水) めい

5月といえば,さつき・メイ,というわけでとなりのトトロ,なのである.トトロにならないようにしよう,とおなかを見ながら思ったりするわけではあるが.いやそんなことはどうでもよい.トトロといえば,同級のSくんが猫バスに似ているなあ,なんてことはどうでもいい.しかし,猫バスの画像をさがそうとおもってみつけてしまったエプロンはけっこうかわいい.あ,はなしがどんどんそれていく.これといった話もないのにそれていくもなにもないけど.

まあそういうわけで,開発ミクロにでたり,やたらめったらハンコのいる書類を書くのに1時間以上かかったりして,読みたい論文を何もしないままに1日が過ぎていくのであった.こんなことでいいのかメーデーだというのに.労働者の祭典だぞ.ぼくには何の関係もないけど.

ええと,そういうわけで,上級マクロの第1回の宿題が終わりました.拝見しましたがなかなか…レポートというのは個性が出るものですな.普段から「いやわたしはこうおもう!」とつっかかってきがちなひとのレポートはやっぱり長い.コメントも多い.いい意味で(←とりあえず「いや,いい意味で」と書けば何でも許されるのではないかとおもって書いてみた).しかし,HP-filterをかけるプログラムがなにをしてくれるのか.もちっと考えようね.出てくるのはトレンドであって,トレンドを除去した系列じゃないよ.わかったかなそこのキミ(はぁと).

(はぁと)というのは,いかにもアイドルづらしたM2のようなので(特に名を秘す),あんまり使いたくはないんだけどね.

とかいって,本人が読んでいたらどうしよう.えぇとえぇと,好意の裏返しだと思ってください.え?裏返さなくていい?そりゃまた失礼しましたこりゃこりゃ(←最後まで小馬鹿にして……あ,いやしてませんしてません).


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