覚書
笛*周防将
2004年09月24日(金)
はじめは、弟みたいに思ってた。
自分と同じようにサッカーが好きで好きで仕方ない。
それゆえに悩みを抱える、まだまだ中学生だった。
楽しそうに、幸せそうにサッカーをする少年。
忘れていた何かを思い出させてくれるような、それは忘れちゃいけないと教えてくれるような。
そんな、見ているものに何かメッセージを与えてくれる、そんなプレイをする少年だった。
将来が楽しみな少年だった。

それが、怪我をしてサッカーができなくなると、この世の終わりのような顔をしていた。
たった一度の怪我が、一生を左右する。
たった一度の怪我で、生涯をささげようとしていたものへの道を閉ざされる。
一瞬にして暗闇に放り出されたような気分。

・・・俺もかつて味わった・・・絶望・・・

だが、そこであきらめてしまったら一生絶望のまま。
あきらめてしまったら「それ」への道は二度と開かない。
あきらめずにいれば必ず願いがかなうなんて思わない。
そんな無責任なことを言えるほど、もう強くはない。
それでも、何もせずにあきらめてしまえば完全に閉まってしまう扉も、ほんの少しでも抗ったらしまらずにすむかもしれない。

だから、チャンスを与えた。
あきらめきれないのであれば、そのチャンスをつかむだろう。
そのために行動をするだろう。
それこそが大事なことだから。
あきらめずにいれば、きっと再び会うことになるだろう。

あの、青い青いグランドの上で。


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あらゆる意味で前後のつながりが・・・
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