メロ


2008年10月30日(木) いきなり読書感想文シリーズ2

なんだきのうの日記。ひどいな。

ジュンパ・ラヒリの「その名にちなんで」という小説がある。恐らくいまのところわたしの人生における最高の一冊。

情熱を、静かに持つことってすごく尊いとわたしは思っている。静かに持つことは、隠すこととはまた別で、情熱というものがごくパーソナルな感情であるというわきまえに基づいたスタイルのような気がしてすごく好きなんである。

大事なものや守りたいものが、わたしにももちろんあって、だけどそれってわたしだけが把握していればよいことだと思っているので、基本的に人には語らない。ときおり所作にあらわれてしまうことを、情熱の発露として自分では捉えている。それが自分にとってのスタンダードだけども、なんでもかんでも主張しないとねの近頃においては、冷たいとかわかりにくいとか言われてしまう。

わかりにくいはともかく、冷たくは断じてないので、なんだよ言わなくていいことも言わないと一人前扱いされないのかよ、といつも思っている。

もうほんとに、みんな、生きることが個人的なことだってことを忘れすぎていると思う。なにもかもが歌になるし、なにもかもがテレビになるし、なにもかもが文字になる。そうやってあらゆることが衆目にさらされる素材になることで、個人の持つなにからなにまでもが、顔のような扱いへと転化しているように感じる。そして化粧の必然が生じて、結果何が本当だかわからなくなる。
わたしはそういうのは好きじゃないし受け入れがたい。

大事なことほど人に語りたくない人にとって、ラヒリの「その名にちなんで」はこの上なくフィットする小説ではないかと思う。

秋の夜長に是非。同名の映画も素晴らしいです。


2008年10月29日(水)

昔話をしていたら、20代前半のあんたはひどいもんだったねえ、と言われー。

あんた結婚したときはなんであの子が結婚一番なわけ??ってみんなで首をかしげたよーなんて言われちゃった。

23あたりまで、なんだか男の人にひどいことをするのがイケてるというか世直し気分というか、そういうものを感じてとにかく意地悪をしていた。格好も派手だったりエロかったりで「男が好きなの^^」というコスプレをしている感すらあった。

その反面、かようにビッチでありながら文学音楽ばなしもまあまあできるってところにどうせギャップを感じておまえらメロメロなんだろ、と、思ってかたっぱしから見下してもいた。とにかく優位に立たないと気がすまなかった。男が好きだけど嫌いだったんだろうなあ。なんかもうとにかく自分に寄ってくる男の人にイラついてた記憶がある。

で、ある日、見上げることのできる人が初めて現れて、それですとんと気が済んで、いじわるもしないし見下げもしない人に相成った。

そう思うと夫の登場は大きな転換ポイントで、大変ありがたい。そのあといろんなことがあって、ちっくしょう、と死ぬほど思わされて今もゴタゴタしてるけど、でもやはりありがとうねーとは思う。

そして、折り返し前の人生も、折り返してからの人生も、どっちも退屈とは無縁でいられているのでわたしはトータルで見るととても幸せものなんだなと思った。

さらにいうと、比較的なにごともトータルで見て肯定的に捉えることのできる自分は幸せものなんだなとも思った。

幸せというのは多重構造なんだな。

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離婚していじけてる友人が、幸せってどこにあんのよー、とクダを巻いてたのでー。幸せって都市伝説なんだよー。イエティと同期らしいよー。そんでキュウリが好きらしいよー。

と言ってあげたところ、大変納得して、んじゃあしょうがねえわ、と落ち着いてた。われながら酷いなぐさめかただと思った。

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幸せというのは時によっていろいろな語られ方をするのだねえ。

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おまけでちょっとうれしかったこと。
むかしばなししてたときに、男にはひどかったけど女友達には絶対ひどいことをしなかったところが、あんたのかっこいいところだった、と言われて嬉しかった。恋愛ねずみ小僧と呼んでくれ!


2008年10月27日(月) ぼへー

ここんとこ徹夜が多かったので肌くたくた&運動不足で血行不良、おまけにいろいろと仕事のプレッシャーが重なって自律神経がいかれぎみ、ということでこの土日を自分のメンテナンスにあてた。

ジム行ってじっくりみっちりぎっちり筋トレして血行不良を改善、麻布十番のサムゲタンの名店とやらに行ってコラーゲンを大量摂取、おなじく十番のサロンでまつげエクステ付け直し。んでいっぱい寝て酒飲んでゲームしまくった。

若いころは大人ってなんであんなにいろいろわけのわかんないものを飲み食いしたり、よくわかんない施設に行ったりするんだろう、意味不明だ、と思ってたが、みな必要にかられてのことだったんだなあと思った。

そして、むかし「ああいう人はなにを生業にしてるのだろうか」と不思議な気持ちで見つめていたような大人に自分がなっていることに気付いた今日この頃。異様にカジュアルな服装で、へんな時間に都心でゴハン食べてる、かたぎっぽさのない、しかし悪い人でもなさそうな人、という人種。あのひとたち、意外とまじめないち市民だったのだなあ。

今週は徹夜しないですみますように。


2008年10月11日(土) おふろはいりたい

仕事おわらぬー。

先週きた仕事の企画書のコピー全般がすごくて、「メンズ」とか「モテかわ」とか「愛されワンピ」とかそのての単語がてんこ盛りでめまいがする。とにかくモテがらみ。そして着たところで全くモテる気のしない服が並ぶという。

モテといへば。

何年かまえにシティバンクの社員におもしろく口説いてもらったことがあったんだけど、最近また別のシティのバンカーにおもしろく口説かれた。なんなんだシティ。おまえらシャケか。そもそも今そんなことしてる場合じゃなくない?

という時流に乗ったモテ自慢でした。

人妻ながらもてる、ってういのは要は甘く見られてるだけなので怒るべきなんだろうけど、その反面心の栄養でもあるので、ありがたやありがたやです。


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