甘い煙
頭出し|巻戻し|早送り
5年前の今日の日記のこと。 当時会うのが楽しみだった美容師さんに、スタイリストになるには4〜5年かかるって聞いた時に、響いた言葉 「俺がスタイリストになる頃に、亜子さんもその職に就けてるといいですね」。 5年経って、“その職”に就けては、いない。 その分野のことを続けてはいるけれど、その職の肩書きを名乗るには至っていない。
5年駆けてきたのね。 美容師さんの名前をググってみたけれど、出てこなかった。 一人ひとりの名前を載せていない美容室もあるしね。それとも駆けるのを止めたのかな、彼は。 5年が、経ったんだ。
気になるあの人が、ハンカチを持っていたよ。 実家か、妻帯者か、彼女持ちか・・・? 一人暮らしだったらすごいことだ。だったらつきあえない、と即思ってしまった自分が人として残念だ。 金曜日は帰りのロッカー室に行く時に廊下でばったり会って、あいさつできたぁ♪
明日から月末まで、わけあって今月はあと2回しか出勤しない。 しばらく見れないから、今日もいるといいなと仕事に行ったのに、休みだった。 でも、彼と同じ部署の青年とは休憩の度に擦れ違う。何度も何度も。 あの人だったら良かったのにー。
名前くらい知りたいけれど、知らなくていいかもとも思う。 呼んじゃうから、心の中で。 知っている方が、想いがはっきりした形になりやすいような気がしてしまう。 気のせいだろうけどな。募るときは募るだろう。知る知らないに関わらず。 でも、すがるものになって根付いてしまうっていうのはあるかも。 どっちもどっちだ。どっちでもいいや。
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