| MAIL HOME |
くまさんが椅子に座りました。 くまさんにはちょっと背の高い椅子です。 うんしょ と くまさんは座りました。 そして私にむかって言いました。 「世界平和と世界征服に貢献したいと思うんです」 うぅーん 「これはまた、矛盾した事をおっしゃられますねぇ」 「そうでしょうか?」 私はお茶の支度をはじめました。 私のお茶のいれ方は、とても大雑把です。 ティースプーンでもって紅茶の葉をいれて、お湯を注ぐ。ポットもカップも暖めません。 「平和と征服を一緒にしたいなんて、だって矛盾だと思いませんか?」 「いいえ、したいわけじゃないんです。貢献したいんです」 でもねぇ。。。 適当に時間をはかって、カップに注ぐ。 美味しいとか美味しくないとかは、その日によって違う私の紅茶。 「まぁ、どうぞ」 「ありがとう」 くまさんはすぐに口をつけずに、しばらくカップの中を見つめていました。 私も熱いのは苦手だから、少しだけ待ちました。 「貢献、なんて堅苦しい言葉を使うのはよした方がいいんじゃないんですかねぇ。 ・・・で、なんで平和と征服なんです?」 「平和で世界を征服したら、世界が平和になるでしょう?」 あぁ、なるほど。 くまさんらしい意見だと、私は思いました。 「ではとりあえず、ひまわりで近所を征服したらどうですか。 玄関に“世界が平和になりますように”と掲げる人もいます、あまり気張らずにおやんなさいな」 私はひまわりの種をわけてあげることにしました。 ハムスターのエサだけど、たぶんきっと咲くでしょう。 「ひまわりだけでいいのかな・・」 「何が平和かなんてわからないもんです。ま、やってごらんなさいな」 くまさんはハンケチにつつんだ種を持って帰って行きました。 一度ふり返って手を大きく振りました。 「さて、どこにひまわりが咲くだろうかねぇ」 くまさんのひまわりが楽しみな夏です。 |
| BACK INDEX NEXT |