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2003年12月27日(土) 妄想の東京に拉致されて。●TEN MINIUTES OLDER THE TRUMPET

●10時頃にはベッドに入ったというのに、眠ったのは午前6時。ずっと「サウンドトラック」を読み続けていた。読み続けるとは言っても、作者の妄想世界が強烈なので、時折休みをいれてベッドから起き出し、書いたりなんだりを差し挟みながら、だ。年末にとんでもない本を読み出してしまったなあ。まだ半分しか読んでいないけれど、半分までは間違いなく傑作。

●8時に起きるはずが、目が覚めたら13時過ぎ。……とんでもない寝坊をやらかした。仕事をひとつ飛ばす。まあ、顔つなぎに必要かと思われた程度のものだったので、さほど反省もせずに15時からの現場へ。場所が恵比寿だったので、ガーデンプレイスで映画を観て帰る。「10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス」
 これは時間をテーマに7人の監督が10分という時間枠で作ったオムニバス。この7人がすごい。
 ○アキ・カウリスマキ ○ビクトル・エリセ ○ヴェルナー・ヘルツォーク ○ジム・ジャームッシュ ○スパイク・リー ○ヴィム・ヴェンダース ○チェン・カイコー
 このところすっかり映画館から遠のいてしまったわたしだが、20代から30代前半にかけては、暇さえあれば映画を観ていた。そのころの記憶を彩る名前ばかりだ。特にビクトル・エリセのフィルムには長らくお目にかかれなかったので、柔らかな映像が銀幕に広がったときは、それだけで目が熱くなってきた。もちろん、あまりに美しかったから。

 一人一人の監督の、記憶すべきフィルムについて書きまくりたい気分でもあるが、今はどうも、「サウンドトラック」に心が拉致されているようだ。すぐにもまたページをめくりたい。
 実際、映画を見終わったあと、すぐにカフェに入り、映画について書き留めることもせず、本を開いた。

●明日は、外に出て行く仕事としては最後の日。女3人の忘年会も待っている。「サウンドトラック」の妄想の東京から離れて、現実の下北沢で美味しい料理に舌鼓をうち、甘い酒に身体を委ねよう。



※ニフティが提供しているココログというシステムを使って、新しいページを作ってみた。Etceteraより気軽に写真をアップしたり、日記で言及したことにリンクすることを集めたり、Web上で気になった記事をメモしたり、といった感じで作ってみようと思っている。
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