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2003年07月28日(月) 仲間がいる。

●仲間の舞台を見にいく。月曜日だったせいか(月曜は比較的休演日が多い)関係者だらけ。いちいち挨拶をしていたらきりがないって感じ。そしてまた、懐かしい仲間の集まる同窓会状態でもあった。

 肝心の舞台は、言いたいことだらけ。ちょっとはぐっとさせてくれよと、愚痴りたくもなる出来。終演後、20年来の仲間たちと飲み屋で大駄目出し大会。お互い元気でいい加減で馬鹿だった、ただ欲望だけは人一倍強かった時代を共にしているから、歯に衣着せないし、愛情のこもった罵倒が飛び交う。そして、真っ向からそういうことを言い合うことが、恥ずかしくない。久しぶりにわたしも喧々囂々、男どもと言い合う。

 みんな嬉しいのだと想う。
 もう売れっ子になっていて、映画やテレビでは相変わらずイキのいい役ばっかりやっている男が、実は体のことをめちゃくちゃ気遣って暮らすようになっていたりする。でも、仲間と顔を合わせると、盲滅法、好き放題に生きてた頃の感じが、ぐぐっと蘇ってたりして、嬉しくなるんだ。もう、みんな40代だもの。……その中では、わたしって相変わらずたいした仕事してなくって、相変わらず馬鹿で相変わらず無茶な暮らしをしている。
「お前はいつまでたっても馬鹿な女でいいなあ」と、褒めてるのかけなしてるのか分からないことを言われたりする。

 愛情が、山ほどの愛情が、彼らといると、相変わらずわたしの中でふつふつとたぎっているのだと実感。

●朝日の夕刊に、芥川賞を受賞した吉村萬一氏の受賞エッセイが載っていた。これが実にストレートで、ちょっと気恥ずかしくなるくらい、創作にかける思いを実直に語っている。まあ、言ってみれば、逆に気持ちよい。
 斜に構えてみるとか、かっこつけてみるとか、作家としての偶像を演じてみたりとか、そういうのを文学的修辞に絡めこんで語るのは、もう古いタイプの作家なのかもしれないな。
 でも、わたしが、そういうタイプの小説や小説家を愛していることは事実。
 ヘミングウェイが、自分の作り上げた物語世界に拮抗して生きようとしたり、昨日読んだサリンジャーが、自分の物語世界を模倣して生きていたり、というのは、やっぱり、心を持っていかれるわけで……。

●朝方、悪夢を見る。絶望的かつ悲惨な夢。恋人とA氏をめぐる。
「生きたいように生きては駄目なんですね」と、天を仰ぐような目覚めだった。


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