世界お遍路 千夜一夜旅日記

2002年04月20日(土) ★リアルタイムお遍路日記 ロッジ尾崎さんにて★

参った、参った。今朝は、力一杯寝不足だ。
なんと真夜中3時に「コケコッコー」というすさまじいときの声に目が覚めた。
夕べ女将さんが「朝、裏の家で飼っている鶏の声がうるさいですけど・・・」という断りがあったのだが、ま、まさか深夜3時とはおもわんかった。
鶏はそのまま数分おきに鳴き続けて外は明るくなった。
あ、あんまりだ・・夕べは11時半近くまでインターネットしていた私、眠ったか眠らないかの時間に起こされたというわけ。
Kさんと、この宿(川渕旅館)はきちんとした宿だけど、あの鶏の声ではゆっくり眠れないし、歩きお遍路には向かないかも・・と話し合った。

6時50分発。
送ってくださった女将さんに「誰もあの鶏のことで苦情をおっしゃらないのですか」ときいてみた。
「いえません、あそこ、犬もいるんです・・お遍路さんの中には、あの鶏は鶏鍋になったか?といいながらお見えになる方もおいでて・・・」
はい、よくわかります。
ワタシも、鶏鍋だ、とさけんでましたから今朝。

今日は予報では午後が雨。
せっせこ歩いてできるだけ早く尾崎さんに入ってしまおうという予定。
土曜なので、55号線に車が少ないのが幸いだ。
九時半には東洋大師着。尾崎さんに、どうも2時くらいには着きそうと電話した。
東洋大師はご住職さんが若い方になって違うお寺になったか、と思うくらい華やかになった。
滝行、通夜堂、お接待所などなど。
納経の時に「前のお年を召した方は?」ときいたら「老人ホームに行きました」という返事だった。
大柄のばりばりのお坊さんだった。
通夜の人のことをきいたら、昨日2人、今日3人と泊まります、今年は異様に多い、どうしてとよくきかれますが、私もわからなくてね、といわれるので「お大師さんがお呼びになっているんでしょ」といったら、そうですね、それが答えとしてはいいですね、今度私もそう答えますと笑われた。

野根の町中まるたや旅館、廃業の噂があるが、ここがなくなると困る人もいるよねえ。小松やさんはもうやめたしねえ。
蒸し暑い。汗が出る。黒潮の影響かな?
雨はまだ来そうにない。
伏越をすぎて、御水谷のあたりでイルカの大群を発見。
kさんと、すごい数がいるねと眺めた。
去年土佐のクジラを見に来たワタシ、いないか?と沖を観察しながら歩いていたのだ。しかし、クジラは見えなかった。

法海上人堂で休み。高見さんご苦労のお堂はすてきだった。が、お賽銭の盗難とかで、お堂はあかなかった。残念なことだ。
谷の水というのがうまかった。
海でごろごろと石が転がる音を聞きながら進むのは、室戸に向かっているんだな・・としみじみと、いうか、うーむというか。
12時過ぎに仏海庵着。即身成仏の塔でお参りをして出る。

着きそうで着かない室戸、佐喜浜の町。子どもたちが実に礼儀正しく挨拶をしてくれるのがうれしいというか、感激だ。
1時半ロッジ尾崎着。
サーファーがいる景色。、ごろごろと荒々しい岩の海。懐かしい。
尾崎の女将さんはケーキを用意して待っていてくださった。
昼食代わりのカップ面。ご飯もいただいて懐かしい話が弾む。
ありがとうございました。
kさんと今はなきご主人とお会いしたのもここだった。
いろいろと話がでた。
あっというまに1時間が過ぎた。
尾崎の女将さんは「毎日たくさんこられましが、いまはいろいろなおへんろさんがおられますよ」とはなしてくださった。
そうだろう。
Kさんと二人ずれのせいか、一人の時ほどいろいろな人から話しかけられない。

今日は、これから昨日の鶏不眠を解消せねば。
明日は室戸だ。



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