おひさまの日記
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2005年07月10日(日) 裸ん坊になろうと思った

絶対にこれだけは手放せない、
そんなものを手放してみると、
意外に心地よい景色が見えてくるのかもしれない。

人とか、環境とか、仕事とか、こだわっているものとか、色々、色々。

私も今ひとつの「絶対に手放したくない」と思っていたものを、
手放して他にゆだねてみようと思ってる。

絶対に手放せないものって、
それがなくなると、
悲しくなったり、苦しくなったり、さびしくなったり、
自分の価値がなくなるように感じたり、
自分の居場所がなくなるように感じたり、
しちゃうよね。

本当に自分が必要なものって、さらさらと自分のものにしていられる。
いつもそれが自分と共にあって、とっても穏やかで自然。

でも、そういった絶対に手放せないものって、
これがなかったら私は…!って悲壮感が漂う。
絶対に渡すものか、絶対に手放すものか、って、ムキになってしまう。
まるで必死にしがみついているかのように。

そういうものこそ、手放してみると、
きっとものすごくいい体験ができると思う。
勇気がいるけどね。

私が手放して他にゆだねようとしていることは、
今までそれを自分のものにしておくことで、
自分のステイタスや立場を確立するものだった。
でも、もうやめた。
そして、それを手放してゆだねると決めた時点で、
それは私のものではなくなっていく。

するとどうだろう。
それに関してはなーんにもない裸ん坊の自分がいるけれど、なんと軽やかなことか。
私の存在している意味とか価値とかを、
それを通して表現することはもうできなくなるけど、
でも、なんだか、私はとにかくただ私としてここにいればいいや、
そんな気持ちになった。
心地よい。

まだ私は私を私以外のもので計ったり表現しようとしていた。
それは別に悪いことじゃないし、必要でもあるけれど、
それが執着にまでなってしまったら、
それはもう自分にとってあまりいいものではないのかもしれない。

手放す。
ゆだねる。

自分のものにしておきたいものほど、そうしてみると、
実は今まで自分がいた世界がどれほど窮屈で追い詰められたものなのか、
よく見えてくる気がした。
その裏にある自己の存在価値を問うていた叫びまで聞こえる気がした。

みんな、そこにいるだけで、価値がある。
そうだよなぁ、そうなんだよなぁ。
みんな誰かの大切な人なんだ。
それだけでもすごいじゃないか。

勇気出して、手放して、ゆだねて、裸ん坊になろうと思った。


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