おひさまの日記
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2005年07月02日(土) ぶっこわれた彼女

ある友達から電話があった。
人ともめてすごくイヤなことがあったそうだ。

最初は淡々と話していたけれど、
そのうち烈火の如く怒り出し、
しまいにはおいおいと子供みたいに泣き出した。

彼女はとても分別のある人だ。
彼女がそんなに激しくキレたりぶっこわれたりするのを。
私は見たのは初めてだった。

聞いてみると事情は本当に複雑だった。
普段分別がある分、ずいぶんガマンしてたみたいだ。
そして、最後の堤防がぶっこわれた、そんな感じのように思えた。

確かにケンカ両成敗だ。
彼女の事情にもそんな部分はある。
でも、私は愛する友人の味方で、彼女は悪くないと思ったし、そう伝えた。

彼女は言った。

「私だって言い過ぎたことはわかってる。
 それは悪かったって思う。
 だからって、じゃあ、ずっと黙ってろってか!?
 ガマンしてろってか!?」

現実で起こるトラブルのあらゆることは、
自分の心の中の問題で、自分に向かい合わない限り何も変わらない、
自分の感じることは相手の言動への自己責任における心理反応
こんな仕事してて、それは正論としていやというほどわかってるけど、
人は時々こうしてぶっ壊れるんだなぁって思う。
私もだし。
そして、正論からは程遠いことをしてしまう。

まさにそうしてぶっこわれている彼女が、私は愛おしかった。
ぶっこわれて彼女は大切な人や大切な環境を失うかもしれない。
でも、ぶっこわれなくちゃ彼女の心がぶっこわれてた。

人は正論など必要としない時がある。
正論に辿り着くために、正論などクソ食らえって時がある。
だからこそ行くべき場所に行けるのだ。

彼女は電話を切る時に言った。

「ごめん、プロにこんなこと相談しちゃって。
 今度セッション料払わなくちゃね」

私は答えた。

「んじゃ、1億円ね」

彼女は笑った。

彼女のぶっこわれぶりには1億円の値打ちがあり、
私はそれをもうすでに受け取っていたのだ。


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