おひさまの日記
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今日私はアンナから素敵な贈り物を受け取った。
アンナを寝かせようと一緒にベッドに横になっていると、 アンナが言った。
「ママ、いつもおいしいごはん作ってくれたり、 お洗濯してくれたり、 色々教えてくれてありがとうね」
突然の言葉に驚いたけど、本当に嬉しかった。 そして、戸惑いもあった。
忙しい朝はコーンフレークに牛乳どばどばかけて食べさせたり、 バナナを刻んだヨーグルトを食べさせたりすることもある。 寝坊したりすると、バナナだけの日だってある。 夜だって納豆で済ませてしまうこともある。 洗濯だってマメじゃない。 ためて一気に洗うことが多い。 確かに、セッションでするような心のお話をすることもあるけれど、 カリカリしてイヤな母ちゃんになることだってある。
それなのに。 私がしている以上に、なんて多くを受け取ってくれているのだろう。 自分では、まだまだだなぁ…なんて思ってるのに。
私は片付けが苦手で家の中はぐっちゃぐちゃだ。 アンナもそんな私を見ているので、私から片付けを学ぶことはなく、 親子そろって片付けが大の苦手、家の中は時にスゴいことになっている。 それなのに、片付けろ〜!なんて怒って、 怒りながら自分もこっそり片付けてたり(←ズルい)。
私は、ごめんよ、って、アンナに思うことがいっぱいあるのに。
ありがとうをいっぱい言って、 可愛いふっくらほっぺにちゅっちゅした。
そして、ママお仕事しちゃうね、と、戻ろうとすると、 アンナが私に言った。
「ママ、おいで」
アンナは両手を差し出している。 そして、また隣に横になった私をぎゅうっと抱きしめた。
「ママ、えらいね」
その言葉を聞くと、私はまるで魔法にかかったようにふにゃ〜っとなった。 えらい?私が? 小さな腕に抱かれ、小さな胸に顔をうずめていると、 自分が幼い子供になったような感覚を覚える。 そして、しばらくの間その感覚に身をゆだね、 アンナの胸に抱かれていた。 小さな手が私の背中をぎゅうっとする。 お母さんに抱っこされてるみたい、そう思った。 とても気持ちいい。 心地よい海の中をたゆたゆとしているような感じで、 すべてが許され、大きな愛に包まれ、安堵感だけがあった。 私は胎児のように身体を丸めた。 気持ちいい、本当に気持ちいい、ただただ気持ちいい。
しばらくそうしていると、スー,スー、と寝息が聞こえてきた。 アンナが眠った。 私はそっと彼女から離れた。
こんなに小さいのに、この絶大なる母性はどこから溢れてくるのだろう、 そう思いながらぽっかり口を開けた可愛い寝顔を見ていた。
私は母の日に幼い自分に帰った。 大人になった今、母親に抱かれることなどなくなったけれど、 自分の娘が私を抱きしめてくれた時、 母に抱かれる感覚はきっとこんな感覚なんだと確信した。 私は母に抱かれた時のことを無意識の中で覚えているから、 きっと、そんなことを感じたに違いない。 母親の抱擁とはこんなにも心地よいものなのか。
娘のハグ。 娘が母になり、私に愛をくれた。 これほどの贈り物があるだろうか。 素敵な素敵な母の日の贈り物。
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