七転八倒 〜彩音の日常&育児日記〜
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2010年11月06日(土) 自己暗示きかず具合が悪くなった。

車で家族3人で、父が入院している病院に行った。父はだるそうに寝ていて、それでもとりあえず
大丈夫そうだった。
土日は検査ができないので、月曜の検査を待ってから、入退院が決まるんだけど。
久々に会った母は、小さくなっていた。
出かける前から具合の悪かった私は、父母の姿を見て、涙をぐっとガマンした。
1時間ほど病室にいて、母は昔話をしたり、息子の姿に父も「ずいぶんでかくなったなぁ」と言ったり。
私はツワリ&出産の時、さんざん入院した病院だから、古巣に戻った気がして、
いろんなことを思い出していた。

帰途について、我が家が近づく頃、私の涙のガマンの限界が来た。車の中で密かに泣いた。
帰宅して倒れるように横になった。頭痛と吐き気を逃すようにしていたけど、夕飯を食べ終わった頃、
ガマンの極地に達した。薬を飲んでもきかない。ただ寝るしかなかった。
小一時間ほど寝て、少しおさまったと思ったら、今度は涙が止まらなくなった。

「みんな大丈夫だよねぇ。なんとかなるよねぇ」と口にしながら号泣した。
自分のからだの弱さが、不甲斐なくて情けなかった。泣いて泣いて吐き出して、少しラクになった。

人の一生ってなんなんだろう?母は苦労しっぱなしだ。
私は縁あって父母の元へ行き、育ててもらった。からだが弱くて母に心配と苦労をかけた。
父は育児にかかわる人ではなかったし、家では暴君のようなとこもしばしばあったけど、
弱弱しく寝ていた父を見ていたら、子供の時かわいがってくれた父の姿を思い出した。
もめごとの絶えなかった家。毎朝、父と祖母の怒鳴り合う声。苦しいこともたくさんあった家。
なのに、あの頃が懐かしい。何も知らなかったあの頃が。

今夜から明日の朝にかけて、中央線が高架になる。ここに越してきた時は、あちこち古かった駅たち。
開けていく町。
どんどん変わっていく。町も人も。息子の背は旦那とほぼ同じ、いや今日比べたら、
旦那より高く見えた。

母がどんなにしんどくても、父のことをみなくてはならないように、私もどんなに具合が悪くても、
この家のことはやっていかなければ。頑張らなければ。息子のために長生きしなければ。
どんなことがあっても。また泣きながらこれを書いている。


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