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Nちゃんに直接教えてもらった事はなかった。 彼女の10年にも及ぶ止まらない行動を。 傍で見て感じとってただけだった。 彼女は、いつもいつも驚く行動をしていた。 「型破り」「ある意味攻撃的」「改革的」 時々見せる弱音と。それでも負けてない強気と。 誰に自分を理解してもらおうとかの前に、 他人を理解しようとしてて。 男女問わず。年齢を問わず。皆が口をそろえた。 「Nちゃんは、只者ではない」 私は「10年に1人出るか出ないかの逸材」 ある人は「全国であったとしても。 地位とかではなくて。確実に5本の指に入る女」 Kさんは「Nちゃんはね。凄いよね。 …あの子は…20代の女性とかの枠で収まらない」 私のそれまでの固まっていた保守的な考えに、 何も言わずに「ただの行動」だけで、風穴を開けた。 「言いたい事は言って行く。地位とか関係ない。 第一戦に居る人を心底大事にする。 恋愛とかでも何でも来い! ってくらい何でも言える環境にして行く」 CHIHARUちゃんと一緒にうちの家でそう言ってた。 医学も法律も文化も、彼女は取り入れていった。 ありとあらゆるいい方向への手段を、 各個人に合わせて取り入れていった。 「これ」だけじゃなかった。 そうする原動力が、「これだ」と言わんばかりに。 各個人の行き詰まりを打開する智慧を、 全力をかけて出していった。 偏見とか思い込みとかがなかった。 そんなNちゃんの言葉が、支えになった。 「私はボロ雑巾でいい。 汚れを全部取り除いて、自分は汚れて周りを綺麗にしていく。 そういうんで、いい」 「汚れ」って「悪事を引き受ける」ではなくて。 「人の痛み」だと思った。 あんまりにも多くの人の複雑な痛みを聞いて来たからこそ、 打開したかったから。1人で抱え込むには限界があったから。 全力で智慧をフル稼動させて。 ありとあらゆる軌跡をここに残した。 みんなが「Nちゃんにだけ」は心を開いたのは。 「立場」とかじゃなかった。 私にも…そんな心の欠片があるのかな。 眠ってるのかな。 Nちゃんと同じにはなれないのは知ってるけど。 まったく同じになる必要はないのも知ってるけど。 どんな泥沼の中でさえも。 咲いていくだけの華の力があるのかな。 泥の中でしか咲かない華の力が、あるのかな。 「世の中で1番汚い泥の中で、 自力で咲く自分だけの華の力」 簡単なようで。1番難しい…。 なのにNちゃんは多分笑って。軽く言うんだろうな。 「あるよ」 って。 誰に向かってでも。言うんだろうな。 笑って。当たり前みたいに。 当たり前に信じてくれるんだろうな。 彼女の名前のままに。 |
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