同人愚娘。
もくじ|きのう|あした
こえが出ない。
おとが聞こえない。
いきができない。
それでも、いいと
おもってた。
廊下から不覚にも覗いてしまった。 視線のさきに、彼がいた。 僕に気づかず笑っていた。 「一緒に帰ろう」とも「何を話しているの?」とも そこに近づくこともできなくて、カバンから引っ張り出した イヤホンを両方の耳に詰め込む。 ほら、何も聞こえない。 目を閉じる。 ほら、何も見えない。 すれ違う女子はきっとボクを笑っているんだろう。 それだって、今僕が見なければ事実ではなくて。 そうやって、やりすごしてあるいていくんだ。
電車での指定席はドアの横。 視線はつねに窓の外。
耳から聞こえるのは、はるのうた。 でもボクはそのはるをうたえない。 ドロドロに流れるぼく内側にとけているからだ。 だからぼくはそのはるをうたえない。
このはるをつたえない。
ネガティブなめがね男子の物語が書きたくなったの。 指突っ込んで吐かせたい。
カガミ

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