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2009年12月25日(金) バルセロナ建築の旅(その3)

 ガウデイの建築を見ると驚きの連続だ。想像を超える造形美と発想。
 この曲線や複雑な構造を図面に表すだけでも大変なことであり、またそれを作る大工の腕にも驚く。そしてこれら今まで誰も見たことも想像もしたこともないような建築造形を受け入れた建築主にも感動する。
 さてカサ・ミラの次はカサ・バトリョと呼ばれる建物を見に行くことにする。
カサ・バトリョとは建築主の名前である。グエル同様、バトリョは大きな繊維会社を営むブルジョアだった。隣の美しい建物が建つとバトリョは今まであった建物をもっと美しくしたいとガウデイに依頼した。しかし、ガウデイは改築を選び1フロア追加し隣の建物よりも高いものを作った。
ガウデイ円熟期を代表する最高に美しい建物だ。





粉砕ガラスと壁面タイルの屋根が美しい。ライトアップされる夜の顔は妖しいばかりとなる。
波打つような壁面には緑、青、茶の色ガラスがちりばめられている。うろこのような屋根。人骨のような柱や仮面のようなバルコニーが妖しいばかりだ。この誰も今まで見たことがないような独創的なデザインは当時も今もこれを越えることはできないほど幻想的で美しい。


ため息が出る。




開口部のドアが波打つように開かれたかと思うと目の前には幻想の海の只中にはいったかのよう。






暖炉。暖炉の中にチェアが両脇にある。



天井のこの柔らかな造形はどうだろうか!水がしたたっている様にも、女性の胸のふくらみにもにている。


屋上に出てみるとカサ・ミラで見たような奇妙な煙突が。





もうこのカサ・バトリョをみただけでも、バルセロナに来た甲斐があったと思った。幻想的で独創的な美しさ、曲線の美、匠のわざの極地を見る思いで感動で涙が出そうになった。夫が長年ガウディを愛し続けてきたわけが分かったように思う。
夫は置かれてあったノートに記念に名前とコメントを書いてきた。


ライト・アップされたカサ・バトリョ
(続く)


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