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2007年09月01日(土) 「青春18きっぷ」の夏バージョン京都篇

夏休み最後の土曜日。

「青春18きっぷ」の最後の一枚を使って京都へ行ってきました。

朝6時15分に家を出発し、電車に。
早朝なのにすごい混みようでびっくり!

みんなリュックを背負ったり、ザックをかついだり。
みんな「青春18きっぷ」を利用している様子。

名古屋から東海道線に乗り米原まで。
米原から東海道本線に乗り換えて「姫路行き」に乗る。
やはりすごい混みようでびっくり。
席をやっととって座った。
東海道本線の車窓はさながら日本の歴史をふりかえるような旅で楽しい。

米原へ行く途中、金華山の頂きには斉藤道三の城(岐阜城)が見えた。
岐阜(ぎふ)城は、斉藤道三、織田信長の居城として有名。

そして米原から姫路行きの東海道本線に乗り換えると関が原があり、安土城があったあたりの山が車窓からながめられる。

京都駅に着いたのが9時15分ぐらい。

そこからローカル線に乗りかえて嵯峨嵐山で下車。

嵯峨野の竹林を通ると涼しい風が通り抜けていった。


落柿舎(らくししゃ)


江戸期の俳人向井去来の閑居跡。[落柿舎(らくししゃ)]



嵯峨天皇皇女・有智子 (うちこ)内親王のお墓



向井去来のお墓

西行の井戸跡


さて、今日のお目当ての場所『祇王寺』へやってきた。


京都でも最も美しくわびしいまでに静寂な場所『祇王寺』
何度きても美しく心が落ち着いて日本の美を感じる場所。




こけむした庭。


紅葉のこだちごしに見える庵の詫びた風情は絶景。

このこけに秋になると真っ赤な紅葉がおちてじゅうたんをしきつけたようになる。


「控えの間の吉野窓」

祇王もこの円窓から庭をながめたであろうと思うと趣がいっそうます。


祇王、清盛、祇女の像

平家物語は「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらはす。おごれるもの久しからず、唯、春の夜の夢のごとし」とあるが、その続きに祇王祇女のことが出てくる。

これは平清盛と二人の女性の哀れな物語。
平清盛は白拍子の祇王を寵愛する。
そこに別の白拍子仏御前が現れ寵愛はそちらに変わってしまう。
昨日までの寵愛はどこへやら、館を追い出された祇王。

せめてもの形見にと

・萌え出づるも枯るるも同じ野辺の草いずれか秋にあわではつべき

と障子に書き残して去っていく。
後に追い出した仏御前もあとをおってこの祇王寺にやってきて一緒に尼になる。

一人の横暴な権力者に翻弄された女3人。
この嵯峨野のわびしい庵で読経三昧の生涯を送ったかと思うと感慨深い。

喧騒の現実とはかけ離れたようなこの庵は訪れる人も少なく残暑が厳しい今日でも涼しい風が吹き、苔むした庭はほのぐらく心が落ち着く。

もうここへ来ただけで、他は見なくても良いぐらいの場所。

京都へ来たらここへ是非足をのばしてみることをお奨めしたい。

さて、この静寂の世界をすぎてみれば現実に戻って時はまさに正午。

またローカル線に揺られて東山へ。

ここ京都で洋食を?とびっくりされるかもしれないけれど、絶品の店があるというので来てみたのが「みしな」
こじんまりした店にシェフとママさん、お母さんの三人がやっている店。
ここはリピーター客が多い絶品の洋食屋さん。

エビフライとかにクリームコロッケ、ビーフシチューが美味。



これにお茶漬けがついている。



これがまたおいしい。
それから祇園へ。


四十七士の大石蔵之助がいつづけをした、あの「一力茶屋」




格子が美しい御茶屋さんが軒をつらねている。


お茶屋さんからでてきた日本髪のお姐さん。



べんがら格子などの格子が美しく粋なお茶屋さんが軒を連ねる京都の街並み。


一時週刊誌をにぎわせた佳つ乃さんのお店

こうして京都の町をあちこち歩いているうちにもう帰る時間がせまってきた。
日差しは暑いのに風が爽やかになってきた。
もう秋がそこまでやってきているのね。

帰りの電車も超満員。
夏休み最後の土曜日を小旅行に遊びにと繰り出した人が大勢。

「青春18きっぷ」の夏バージョンはもうこれでおしまい。

9月の半ばごろ、今度は近鉄で奈良の今井へ行く予定。

京都は何度行っても日本を再発見する場所。

みんな、いい旅しようね。


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