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2005年06月10日(金) ベルギー(アントワープ)

最後の日もどこへ行くか決めていなかった気ままな旅であったけれど、ブリュッセルでであった大阪在住の女の子がアントワープへ行くと聞いていたので私も行くことにした。

※アントワープ
ブルージュから国際列車に乗って1時間10分。
アントワープは、世界有数の港を有し、15世紀以来のダイヤモンドの研磨と取引の歴史を誇る街。
また17世紀にはこの街出身のルーベンスが膨大な数の作品を発表した。中央駅で降りるとダイヤモンド店がずらりと並んでいる。

「ルーベンスのいないアントワープなんて・・」とイギリスの女流作家ウイダは名作『フランダースの犬』に書いている。本当にその通り。街全体がルーベンスに染まっているようで市民の誇りとして息づいている。
ルーベンスが活躍した17世紀はルネッサンスに代わってさらに人間性を重視したバロック様式へと突入した頃であった。

「ルーベンス」:
画家であり、外交官、ハンサムで数ヶ国語を操る教養の持ち主。生涯で1500点以上もの作品を残した「バロック最大の巨匠」
あの「フランダースの犬」のネロが最後に行き着いたルーベンスの絵がある大聖堂へ行こう!


「キリスト降架」(1611〜14年)
ノートルダム大聖堂に飾られた三連祭壇画。
キリストが十字架からおろされる様子が劇的に描かれている。赤い衣服の男が聖ヨハネ、左から手を差し伸べている青い服の女性が聖母マリア。

(ネロとパトラッシュが死ぬまぎわに見たルーベンスの「キリスト降架」。

ものすごい迫力でせまってきて心臓が苦しくなってしまった。



「聖母被昇天」



最後に「フランダースの犬」に出てくるネロとパトラッシュに会いに「ホーボーケン村」へトラム(路面電車)にのって20分ぐらい離れたさびしい村に出かけた。
ネロとパトラッシュがおじいさんと一緒に住んでいた村だというけれど、ものすごくさみしいひとけのないところで、トラムに乗っている客もおらず、だんだん心配になってきた。
こんな人っ子一人いないようなところで大丈夫だろうかと不安になってきた。
ついてみるとがっかり。銅像が建っているだけだった。

「ネロとパトラッシュの像」

もうがっかりしてまた元きた道へ引き返すことにした。
本当にがっかり。

こうしてアントワープを後にしてまたブルージュのホテルへ戻っていったのだった。







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