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2004年03月12日(金) 英国式誕生日の祝い方(イギリス扁)

誕生日の早朝、まだベッドの中でうとうとしていると、ドアをノックする音が・・・

寝ぼけまなこで返事をすると、
ワゴンの四隅にハートやら丸やら色とりどりの風船を結びつけてステイ先のお父さんのバリー、、お母さんのアニー、高校生のイアンそして犬まで、家族一同が「♪ハッピーバースデー♪」の歌を歌いながら入ってきた。

ワゴンの上には朝食が並んでいた。

歌がすむとクラッカーを派手に鳴らし、両手のこぶしで机をかたっぱしから叩いて「イェーィ」と奇声をあげた!

家族一同から誕生日のお祝いの言葉と抱擁を受け、驚きと嬉しさと、英国に来てはじめての誕生日の儀式に驚きの気持ちで一杯になった。

お母さんがベッドの上に朝食のトレーを置き、いつもよりちょっとだけ豪華なイングリッシュ・ブレックファーストを独りでベッドの上で食べることになった。

食べながら英国では朝食をベッドの上で食べるのが何か特別な事なのかなあっと不思議な思いだった。
つまり寝床で至れり尽くせりのサービスを受ける女王様の気分を味わうことなのかも・・・と。

うきうきと朝から楽しい気分で学校へ行くと
午前のお茶の時間に先生がお手製のケーキをしずしずと持ってきてクラス全員で誕生日を祝ってくれた。

お礼の言葉をみんなに述べたついでに貰ったカードの紹介をみんなにした。
その内容は「私は今朝、ある有名人から直筆の誕生日カードを貰いました」と告白したのだ。
クラスメイトは「誰?だれ?」とワイワイ、がやがや騒ぎ出した。

それはあのテニスプレイヤーの「ボリス・ベッカー」です。というとあっという間に大騒ぎとなった。

なんで知ってるんだそのカードを見せろと迫ってきた。
そこで私はおもむろにそのカードをみせるとみんな「なーんだ」とがっかりしてから大笑いの渦となった。

そのカードのサインは不思議なマークが付いていた。犬の足跡!

つまり飼い犬の「ボリス・ベッカー」の足の裏にインクを付けて家族がカードを作ったのだった。

「百合にだまされた!!!百合はもうすっかりイングリッシュ・ジョークを言うようになった」とクラス中拍手になった。

放課後、家に帰ると部屋のテーブルの上にお父さんのバリーからのプレゼントが乗っていた。
仕事の途中に一端戻って置いたようだった。

それは二人の共通の趣味であるアマチュア無線の英国のステッカーだった。
なかなか手に入らないであろうステッカーを何処でいつ手に入れたのだろう?

胸がじーんと熱くなって涙が出てきた。
異国にあって、他人の家でこんな風に暖かく遇される嬉しさで一杯になった。

いつか何かの形で恩返ししたいと心に決めた一日だった。




「英国生活の追想」より



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