『死とは暴力である』 - 2004年02月25日(水) サルトルが亡くなった際にボーヴォワールが述べたのがこの言葉だそうです。 この言葉を知った時確かにそうだ、と思う反面、 穏やかな死もある以上必ずしもそうかしら、と思っていました。 友人の彼が亡くなりました。海での事故でした。 ご焼香の時にその友人に会いました。 彼女の様子を見てしまったら何の言葉も掛けることができなかった。 涙しか出てこなかった。 彼女は最期に海に出ていく彼を見ていただろうか。 仲間を助けに向かった彼を見ていただろうか。 喪った悲しみが長い嗚咽となって溢れていた。 その時に思った。 やはり死とは暴力である、と。 どんな形の死だとしても、残された者に対してはあくまで暴力なのだろう。 この出来事をずっと忘れません。 今は彼の冥福と 彼女の心が癒される日が少しでも早く来ることを祈るのみです。 -
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