| 2006年04月24日(月) |
ちょっと真面目に・・・ |
最近、前職の時に学んだ事を思い出したりします。
経営TOPセミナーの事や、チェーンストア理論ペガサスセミナーの事や、
片っ端から読み漁っていたビジネス新書の事とか。
その中でも、やっぱり一番学んだ事って、直接接したお客様(特にクレームくれるお客様や暴れるお客様)からでしたね。
それと、従業員から。特に部下から色んな事を学ばされました。
今考えると、前職の組織やインフラ的な事、
全体的に言えばCC(企業文化)それと上司に関しては最悪だったけど、
とても素晴らしい部下(パートナー)に恵まれていたんだなと。
つくづく思います。最近。
機転の利く、アタマの良い子(勉強が出来るとは違う)も居たし、
何をやらせてもダメダメだけど酒と料理に関しては、最高のプレゼンをする店長や、
どう見ても20代な40超えの姉貴っぽい人も、
ドンくさくて何しゃべってるかわかんないくせして、ありえない美味さを出す料理長や、
疲労困憊なオレに差し入れをしてくれる口うるさい経理事務のオバちゃん、
もの凄くカワイイくせして、オヤジ(50超え)好きだから宿泊のお客様に妙にウケの良い子、
そしてお客様の辛さや悲しみを一緒に分かち合って一緒に泣ける子。
本当に素晴らしいパートナー達でした。本当に勉強させられました。
私は、そんな人達をも裏切って生きてるという事を忘れません。
そんな部下達の中に、今までここで紹介する事の無かった方の事を書きたいと思います。
彼女(以下:ま子 当時20歳)は、GID(性同一性障害/Gender Identity Diorders)でした。
※GID ・・・ 生物学的には完全に正常であり、しかも自分の肉体がどちらの性別に属しているかをはっきり認識していながら、その反面で、人格的には自分は別の性に属していると確信している状態
彼女は、自分がGIDだと言う事をこんな会話から私に伝えてきた。
「KOHさん、突然呼び出してすみません。」 ま子
「え?いいよ、別に今時間あるし。」 KOH
「あ、安心してください、告白じゃありませんから」 笑
「あほか!オレは巨乳好きなんや。お前みたいなAマイナーなやつにドキドキするもんか」 笑
「何言ってんですか、巨乳好きじゃなくて おっぱい星人 のくせして」
「な、何を根拠に」 汗
「みんな言ってますよーKOHさんは、
擬パイの判別がモノスゴイ って」 笑
(汗)
「そ、そうなんか・・・」
「それに私、Aマイナーじゃありませんから。Eカップ ですから!」
「へ?誰がどう見たってソレはEじゃねぇだろ」
「私、サラシ巻いてるんです」
「は?何?どういう事?」
「実は・・・」
と、ま子は自分の今の悩みを私に話し始めた。
要点をまとめるとこうだ。
自分はGIDである。
職場といえど女性として接される事が苦痛である。
胸も意識に反してどんどん大きくなってきて気持ちが悪い。
隠したくてサラシを巻いている。
好きな女性が居る。
その女性には旦那さんが居る。
苦しくて仕方が無い。
全社員大会が近々あるが、正装または制服で参加というのに耐えられない。
私は、最初言葉を失った。
知識としてGIDの事を知ってはいたが、まさかこんなにも身近に居るとは思ってもいなかった。
とりあえず、全社員大会は欠席で良い旨を伝えた。
「よかった、いや、まじで1000人も居る前で女性の格好するなんて、考えただけでも吐き気がして」
「そんなにヒドイのか。でも普段、女性っぽく喋ってるじゃん」
「いつも近くに居るような人達になら、冗談言ったり嘘ついてみたりする気分と一緒なんです。
ついでに言うなら、今は素で喋っていいですか?」
「あぁ、いいよ。楽にしよ」
「じゃそうします」
「でもさ、サラシって苦しくね?」
「そっちの話すか、結局おっぱい星人じゃん」 笑
「あ、いや、何を話ししたらいいか解んなくなっちゃってさ、悪い」
「いいっすよ。気をつかわないで下さい」 笑
「んで悩みって、あとは恋愛系?」
「そそ、好きな人ってのが、KOHさんの奥さんなんすよ」 笑
「へ?!いや、笑ってる場合じゃねぇだろ」
「気にしないでください。片思いでいいんすから」 笑
「気にするなって言われても、なぁ・・・」 汗
「奪おうなんて考えてないっすから。ただ、それに関してお願いがあって・・・」
「何?」(ドキドキ)
「奥さんのおっぱい触らせて下さい」
「まてまて、ちょっとまて、整理しよう、整理をな・・・つか何を言い出すかと思えば」 大汗
「冗談っすよ、冗談。正直言えば触りたいんですけどね」 笑
「いや、オレは良くても、あいつがなぁ・・・いや、良くねぇか・・・うううううう・・・訳わからんくなってきたぞ」
「最初は皆、そんなもんです」 笑
「お前、困ってるオレを見て楽しんでねぇか?!」
「バレました?」 笑
「全く・・・」
「でも、好きなのはマジですよ。おっぱい触りたいっていう気持ちも本心です」
「つか、まてよ、自分にも立派なEカップがあるって言ってたじゃねぇかよ」
「だから、自分のは気持ち悪いんですって。なんで男なのにこんなカラダなんかって」
「そ、そか。精神は男な訳だからな・・・。
でもな、正直言ってオレには難しい問題だよ。
勉強不足ですまん。何も応えてやれんし・・・
もちっとこの事について調べたりしてから環境改善を図るからさ、
今は我慢してくれ。ウチのやつのおっぱいもな」
「解ってます。KOHさんには、こういう人間も居るんだって事を解ってもらえれば結構ですから。
全社員大会の件も助かります。ほんとありがとうございます。
会社の環境改善はもともと期待してませんから無理しないで下さい。でも・・・」
「でも・・・??」
「奥さんのおっぱいは諦められないなぁ」 笑
「い、いや、勘弁してくれ」 汗
「じゃぁ風俗連れてってください」
「おぃおぃ・・・」
こんな話を彼女、いや彼としたのである。
私はこの後、本社に匿名で報告を入れ、GIDについて勉強をした。
彼の勤務カウンセリングも週1回行った。
GIDの方でも安心して職務を遂行できる会社環境にしたい旨の経営企画提案を行った。
結局、会社は何も変わらなかった。
結局、彼は退職していった。
今日、彼の事をふと思い出した。
あの時、私に勇気を振り絞って相談してくれた時、
彼の本心は何処にあったのか・・・
彼は元気一杯に振る舞いながらも、大きく傷ついていたに違いない。
彼は、今元気でやってるだろうか。
そんな事をふと考えてしまった。
この場でこのような書き方をしておりますが、彼女との会話のやりとりは真実であり、決してGIDの方々を侮辱および軽蔑している訳ではありません。 彼ら彼女らにとって精神的肉体的に決して安心出来る社会環境では無いという現実、そしてこういった方々も身近にいらっしゃるのだという事を、少しでも多くの方々に理解して頂きたいと思い記載した次第です。
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