<投手分析> 先発……松坂、後藤光、西口、三井、張誌家、許銘傑、鳥谷部、石井貴、帆足 右中継ぎ……森、潮崎、長田、小野寺、大沼 左中継ぎ……土肥、山崎、星野 クローザー……豊田 12球団トップクラスと目されていた鉄壁の投手陣が、昨年は崩壊に次ぐ崩壊で最後まで手当てができなかった。チーム防御率4.43はリーグ4位で、完投数13はダイエーの26と比べると半分という有様。大エース松坂は安定した力を発揮して16勝、最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得したが、それに次ぐ筈だった西口、石井貴という実績組が軒並み不振だったのが痛かった。 今年も名前は一応揃っている。西口を筆頭にした実績組に台湾コンビが復調すれば、一応どころかかなり強力なメンバーであることは間違いない。昨年は規定投球回数に達して10勝を稼いだ後藤光に安定感があり、終盤に2勝した鳥谷部に殻を破る気配があることを考えれば、2年続けて同じ状況になるというイメージは沸きにくい。 慢性的な左不足は、自由枠獲得の山崎で若干厚みは出た感。小柄だが勢いと斬れ味はあるタイプで、中継ぎだけでなく先発としても面白い存在。三井や帆足がうまく先発で機能すれば、土肥に信頼感がなくなった左のセットアッパーとしてうまくはまる可能性はある。 森→豊田という鉄壁のパターンを擁するリリーフ陣だが、そこに持っていくまでの中継ぎは若干不安が残る。昨年は便利使いされた長田だが、森の前という役割を固定してやれば昨年以上の数字は出せる気がする。先発陣が軒並み崩れた昨年は、中継ぎの安定感の乏しさがジワジワとチームの首を締めた。今年はある程度実戦の中で手当てしていきたい。 診断……全ては主力の調整具合にかかってくる。名前の額面通り数字を出せれば、依然として強力な投手陣であることは間違いない。そろそろ世代競走の機運が高まってきてもいい頃合だが、長田、小野寺、鳥谷部、山崎らが伸びてくれば手当てはできる。五輪期間中に松坂、張誌家、許銘傑らが抜ける見込みだが、ここで新興勢力がうまく出てくれば鬼に金棒。 <野手分析> 1(指)柴田 2(中)小関 3(左)和田 4(一)カブレラ 5(右)大島 6(三)フェルナンデス 7(遊)平尾 8(捕)細川 9(二)高木浩 控え 捕手……野田、椎木 内野手……後藤武、中島、石井義、上田、�睫畋� 外野手……佐藤友、赤田、高波、高山 松井が抜けたことで、トップバッターを誰にするか頭を悩ませることになりそうだ。一応は昨期チーム盗塁王で打撃好調だった柴田を置いてみたが、1年を通せる地力には疑問符の方が大きいというのが本音。和田を指名打者に置けば守備範囲に難があるフェルナンデスを三塁に置くことにもなり、ベストの選択肢を探すのも難しい気がする。 それほどに松井の穴は大きいが、いまからどうこう言っても仕方ないので、これはある程度実戦の中で競わせていくしかない。ポスト松井と言われてきた中島は三塁の方に適性が高そうだが、平尾、水田を交えた競争の中で遊撃のポジションを掴めれば大きな底上げにはなる。松井が抜けたことで内野、特に二遊間の危機的な手薄さが浮き彫りになった格好だが、裏を返せば競争激化のこの上無い契機。この争いは注目に値する。 打線の主軸はなかなか迫力がある。和田、カブレラという安定感充分の強打者がどっしりと腰を下ろしていることで、その周辺の融通が効きそうなのは大きい要素。大島が昨期に見事な伸びを見せ、今年はさらなる成長が期待できる上、昨期ロッテで3割・30本・100打点を達成したフェルナンデスが額面通りに働けば、得点力と爆発力はより大きなものになる。キーマンは大島で、カブレラとフェルナンデスの間をうまく繋げるバッティングの柔らかさがあるのが魅力。 伊東が監督になったことで正捕手争いは待ったなし。この争いの折り合いをどうつけていくか注目したいところ。それよりも問題は、内外野共に控え層が帯に短し襷に流しという状況を脱せていない部分。�睫畋腓�故障と不振から抜けられず、期待されている赤田、高山、佐藤友もはっきり若手と言える年齢ではなくなりつつある。この中から大島に次ぐ成長株が出てきてほしいところで、打撃なら後藤武、総合力なら佐藤友に期待したいところ。大島が作った機運を今年さらに加速させたい。 診断……松井の穴は誰か1人で埋められるものではないだけに、チーム全体でカバーしていきたい。その状況を逆手に取って一気に内野陣の層が持ち上がれば、現在の手薄さはある程度なら先行きに目処が立ちそう。内外野共に熾烈な競争から誰が出てくるか、と言うよりも、そもそも熾烈な競争が欲しいというのが本音。火種は出てくるか。 <総合分析> 看板だった投手陣だが、主力が額面通り機能すればそこまで問題は大きくないと見る。松坂という絶対的な軸がいる以上、松坂さえ万全ならある程度の計算は立てやすい。森→豊田に繋ぐまでのパターンをもう1枚厚くできれば万全に近いが、焦点はサウスポー。 打線の軸はしっかりしているが、和田とカブレラに頼り切っている部分が大きいのも事実で、その後の備えをどうするかという時間的猶予は松井の移籍で現実的なカウントダウンに入ってきた。大島の活躍が今期頭打ちになると、この機運は萎んでいく可能性もある。「キーマンは大島」というのはそういうことでもあり、ある意味で和田やカブレラの打棒よりも大島の成長は要注目かも。大島の浮沈がチームの今後を左右する、というのはあながち大袈裟ではないかもしれない。
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